この話、あるタイミングで語るのを待っていたら別方向からプチ話題になったので今やらう。
【#ワンフェス2024冬】
— 吉本アートファクトリー@WF 5-09-01 (@y_a_f1226) February 5, 2024
卓番:5-09-01
/#成金おじさん
公式フィギュア💴🔥
\
【公式】和田邦坊『成金栄華時代』5cm
¥5000
没後30年の節目に
灸まん美術館/和田邦坊画業館様に
徹底監修していただき
最新のフルカラー3Dプリンターで再現‼️#WF2024冬 #WF2024W#ワンフェス #WF2024Wおしながき pic.twitter.com/zhOzuzdvGB
ほしすぎる
— Iumo (@Iumo13) February 6, 2024
和田邦坊の風刺画「成金おじさん」がフィギュアに 灸まん美術館で展示 受注生産で販売も 香川・善通寺市 https://t.co/8Bs7LTJ502 pic.twitter.com/AUGWNgfScs
「風刺画.com」というサイトがあるんだね。
fuushiga.com
でさ。
kyuman.art
ja.wikipedia.org
いろんな功績があると、調べたらわかるけど
活発な女性を表現した「うちの女房にゃ髭がある」というフレーズや「ざるぶっかけ」という料理名を命名したりとか。
それよりすごいのが、
1992年(平成4年)死去。
つまり、今現在、著作権が継続してる。!!!TPPで延長もされたから1992年から70年間保護される。
いつか語ろうと思ってたんですけど、この「成金おじさん」、作者が1992年没なので「著作権が存続している」というのが結構おどろきですね。第一次大戦前後の世相を描いた作品に、まだ著作権があるなんてフツーは思わないものな(スナックバス江のパロとかやばいかも)https://t.co/5IPrBkwU7e
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) February 6, 2024
さすがに、フツーに常識だけで判断して調べを怠ったら、歴史教科書に載ってる風刺画…それも第一次大戦前後の風俗を皮肉った作品が、まだ著作権が残ってるとはおもわんだろ。
そういう事故物件なのか、「スナックバス江」のまだ初期、連載の方向性を固めたとも言われる傑作回…第四話にこういう人物が登場する。
shonenjumpplus.com
そしてこんなことを言い出す(笑)
実に爆笑の回で、なんでこのキャラをレギュラー化しないのかな?と思っていたけど、よく考えたら、まさにこの記事の主題ゆえか(笑)
実はこの話は「スナックバス江のアニメでこの回が原作の回が放送されたら語ろう」と思ってたが、同様の理由で放送はないのかも…
この記事発表後、2月10日に福井健策氏のツイート
こちら話題でしたね。面白いので少し考えてみましょう。
— 福井健策 FUKUI, Kensaku (@fukuikensaku) February 9, 2024
例の教科書でお馴染みの絵を改めて見ると、「和田邦坊」の筆名があります。彼は1992年没なので、死後70年の現行法なら著作権は2062年末まで続く。なんとミッキーをしのぐ発表から134年の超長期ですね。 https://t.co/zs11WoTjI5
これに対して、「変名作品なので公表から50年で切れた」といった指摘もあるようですが、それを言うならこの風刺画の時代は旧著作権法です。
— 福井健策 FUKUI, Kensaku (@fukuikensaku) 2024年2月9日
変名の著作物は最終的に公表後38年間の保護でした。すると一転して、現行著作権法よりはるか前に切れていたことになる。
ところが更に、現行法には「周知の変名の場合は死後で起算」という規定があるのですね(52条2項1号)。何かといえば、本人が明らかでいつ死んだかわかるケースは普通に死後70年などと考える。そして文献によれば、旧著作権法でも同じ解釈だった(加戸守行)。
— 福井健策 FUKUI, Kensaku (@fukuikensaku) 2024年2月9日
まあ、筆名の夏目漱石とかそうですよね。
仮にそうなら、和田邦坊さん、本名和田邦夫さんは生前は人気作家。香川県の文化功労者として表彰されてたくらいで没年も明らかなので、まあ周知の変名ですね。
— 福井健策 FUKUI, Kensaku (@fukuikensaku) 2024年2月9日
とすると原則に戻って、旧法時代の保護から順次期間延長され、現在の死後70年で考える。やっぱり2062年末まで著作権は存続ですか。
このほか著作権法52条2項3号とかもからみますが、長いので省略。急いで計算したので、間違いがあったらどなたかご指摘を^^
— 福井健策 FUKUI, Kensaku (@fukuikensaku) 2024年2月9日
やっぱり、日本はパブリックドメインの計算が複雑すぎるので、わかりやすく法で手当てしたいですね。。
なお、問題の風刺画「成金栄華時代」はこちら。名称表示がありますね。 pic.twitter.com/sBEGqbgAkI
さらに発展。みんなも「ほかに、『教科書に載ってるアレ』で、著作権切れのもの、ならばグッズが欲しいもの…ってない?」と考えよう!
その考察の一例。万バズじゃないか。
ビゴーなら著作権切れてるからこんなグッズが作れちゃうんだぜ! pic.twitter.com/vlEzsEG1M2
— 新美ぬゑ (@nue213) February 10, 2024
めちゃくちゃ反響があって驚いていますが、このアクスタはサンプルとして自分で制作したものなので製品化はしておりません。しかし、それなりに欲しい方がいるなら販売しようかとも、ちょっと考えております。
— 新美ぬゑ (@nue213) 2024年2月10日
いまはグッズを作るのも小規模にできますからね。
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2024年2月10日
成金漫画で話題になった「教科書や美術館で見るアレ、著作権は続いているのか?」「消滅してるなら、キャラクターグッズやTシャツの商品化できないか?」は、業者さんも愛好家も、みんないろいろもっと考えてほしい。https://t.co/vO6MdfPjOT
これはね、昔から考えておった。
鳥獣戯画とか
丸山応挙とか
葛飾北斎とか…
かわいいものおおいじゃないですか。
あれをフィギュアにしたりハンカチに印刷したり、そういうものが欲しかった。
徐々にできてきて、そのたびに快哉を叫んだものです。というかブログでそういうの出たたびに紹介してたと思うよ。
そして、3Dプリンターだ少量生産ロットだなんだと技術が進歩した。
作ろうと思えばグッズは手作りでできる。
その時のモチーフに、『教科書に載ってるおなじみの、もはや「歴史」であるあれこれ』は、格好の材料だし、いまでもまだまだ商品化のポテンシャルあるもの多いと思うんです。
もっともっと、いろんなものがグッズになってほしいです。