ひとつ前の記事の流れで、あらためて「くらげバンチ」を見て、軍靴のバルツァーも覗いてみた
(基本、紙の既刊本持ってるから普段は覗かないのです)
そしたら「気球」が登場する回だったんですよ
https://kuragebunch.com/episode/3269754496651671863kuragebunch.com
https://kuragebunch.com/episode/3269754496651671868kuragebunch.com
気球は平賀源内の時代にはすでにあったはず(モンゴルフィエ兄弟でしたねえ。内山先生の「コロ助の科学質問箱」だったか「できるできないのひみつ」…だったかにその漫画がのってましたよ)
だけど、軍事に本格的に使われたのはいつごろからだろうな。
(※ウィキペディア「気球」に年表あった。フランス革命の時からだそうだ)
ただ、本格化したのはおそらく南北戦争のころだったと思う。
ja.wikipedia.org
ぶっちゃけ南北戦争でライフル銃、機関銃、電信、鉄道の軍輸送、鉄条網、そして気球・・・・・・などが出てきて、戦場がおおきく変わった。
幕末漫画「MUJIN」でも語られたとおりだ。
革命とか進歩と言うには、あまりにも恐ろしい何かではあるが…その巨大な新興国は、そのまま巨大実験場だった。
昨年、同作品で「機関銃と鉄条網」を紹介したばかりだったな。
m-dojo.hatenadiary.com
その流れで普仏戦争も行われ、その時代が「バルツァー」のモデルになっているはずです。(舞台自体は架空の国家である)
だから気球という、初めて「空を制した」ものが、どう軍事的な意味を持つのか、という点では非常に重要、だと思います。
空を飛ぶという人物の夢を、即座にこのように扱うというところが…21世紀の空爆の風景とからんで、苦い思いをするところも含めて……興味ある人はご一読を。
気球の軍事利用と南北戦争に関するメモ
コマツ@armwatch
アメリカの南北戦争の時には気球による観測が重要な役割を果たしていたし、第一次大戦の時でも「航空機による偵察と観測がなければ大規模な砲撃は不可能だ」って砲兵将校の発言があったみたいだし。そういう意味では陸軍の方が飛行機欲しがってたんだろうね。
OGAWA Kandai@grossherzigkeit
これが全然違うんだな。南北戦争の北軍気球観測部隊は、サディアス・ローという民間のガス研究者が売り込んで結成されたものだったけど、多くの軍人はサーカスの曲芸師か何か程度にしか思っておらず、ローが有力な偵察情報をもたらしても相手にしない有様で、全然「重要な役割」は果たしてない。>RT
ローの気球部隊は彼の友人や知人などの民間人で結成されたもので、軍はこの“怪しげな連中”に最後まで正規軍人としての階級を与えず、ギャラも不当に低く抑えられたので、怒ってローは1863年5月という戦争ど真ん中の時期に北軍への協力をやめる。以後南北戦争で気球はまともに使用されていない。
前装銃にしてもガトリング砲にしても、そしてこの気球にしてもそうだが、南北戦争前後に“発明”されたのは事実。でもそれが“受容”され戦場で広く“使用”された事実はほとんどないのである。人間とは「新兵器」をすぐに使いこなすには、あまりにも保守的にできてるものらしいんだな。
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo)@gryphonjapan
気球の「発明者」ではないが、アメリカで南北戦争時代に気球普及(させて自分が一発当てること)に情熱を燃やした奇妙な男。読むだけで面白いな。 / “タデウス・ロー - Wikipedia” htn.to/R4KK6RT