ひとつ前に、恒例の「今年の漢字」主催者の漢検に関するネタを書いたので、流行語大賞についても、過去のコピペを置いておこう。
何度も書いている話なので、箇条書きにしておこう。
・「流行語大賞」、いつも感心するのは「その本来の価値に比べてメディアで扱われる機会が大きい」という点。
・選考委員ひとつとっても「センス、学問的業績、説得力」その他もろもろで、あんまり「こりゃすげーな」「このひとなら、その年の流行語を選定する能力がある」と思わせる人がいるかというと……。
・毎回「大騒ぎさせる」その力だけは、本当にすごいと思う。・その一方で、もともとは自由国民社の「現代用語の基礎知識」の宣伝を兼ねていたわけだけど、いま、どこのだれが「現代用語の基礎知識」を引いて新語の意味を調べているのだろう。
・ウィキペディアよりくわしいとも語釈に権威があるとも思えないけど…
・というか、本当に今も出しているんだ!!とびっくり。ほんと、部数的には何部出ているの??
【募集】「現代用語の基礎知識」の近年の部数の推移について、知っている人はご教示いただければ幸いです。
2013年に、「最盛期の発行部数の4分の1になっている」という情報が出て以降、部数の推移については当方は少なくとも当方はつかんでいない。
notei.hatenablog.com・流行語も、「検索結果」や「ツイート数」というぐうの音も出ないエビデンスをもとに…それを機械的にピックアップせよとはいわないのだけど、それをベースにしたランキングを検索サイトやSNSが発表するなかで、「流行語大賞」になんのステータスがあるのかなあ。
・たとえばtwitterトレンド大賞、YAHOOやGoogleの検索大賞のこの扱いは、【本来的に考えると】流行語大賞より上であってもいいと思うんだ。
・でも、再度言うけど、「考えてみればなんの後ろ盾もないのに、この賞に権威があること、ニュースとしての扱いが大きいこと、それ自体が一番すごい!」と、そこは感心するべきだと思います。
・年末は、1年の総まとめ的「ランキング」や「賞」がたくさん出るでしょう。まさに一番の「すごい扱いだが、なんですごい扱いになるか理由がわからない賞」であるところの流行語大賞の報道が一段落したところで、有名無名さまざまなランキングを、もう一度フラットな目で見てみたいと思います
以上が、過去の記事の再掲載。
ことしは追加で、こんなツイートを紹介
やくみつるが週刊ポストの漫画で貶した相手を選考委員の立場で「ゴン攻め/ビッタビタ」をトップテンに入れたことで流行語大賞授賞式に呼びつけようとしたばかりに、代理人を立てられてしまい、本人に表彰楯を渡せない事態が発生している。本人からは文章でコメントが出されており、進行に代読された。 https://t.co/ulzjucXV3p pic.twitter.com/rfq7aaSrYK
— MUNEGASHI Isako (@isako134) 2021年12月1日
やくみつるは流行語大賞選考委員として、今日2021年9月10日の日刊スポーツでは、鈴木誠也選手を2016年の年間大賞にした「神ってる」のみならず、東京オリンピックのスケートボード中継で出た「鬼ヤバい」「ゴン攻め」にもこじつけて描いたが、週刊ポスト2021年8月27日・9月3日号とはあまりに矛盾する。 pic.twitter.com/bXPwJCfXkL
— MUNEGASHI Isako (@isako134) 2021年9月10日
なお、「野球ゴリ押し」といわれてきた流行語大賞にて、野球関係者が授賞式に出たのは2016年の鈴木誠也選手が最後で、2017、2018年には野球から受賞語はなく、2019年はイチロー氏に選考委員特別賞を与えるも授賞式を欠席され、2020年はスポーツ関連の受賞語自体が皆無だった。 https://t.co/18oBJwxD8L
— MUNEGASHI Isako (@isako134) 2021年9月10日
ついでに言うと、週刊ポストではスケートボードに対する憎悪をむき出しにしたはずの、やくみつるが節操もなく、日刊スポーツでは東京オリンピック中継解説者の発言を流行語大賞と結びつけた漫画は、首都圏版の一面に掲載されている。 https://t.co/ulzjucXV3p pic.twitter.com/OC9YtvNFcw
— MUNEGASHI Isako (@isako134) 2021年9月10日
そーそー、滅多に週刊ポストを読む機会もなくなってきたけど、たまたま読んだこの時に「ゴン攻め」批判をダイレクトに書いてたを覚えてる。「流行語大賞はどうなんだろうね」と、皆たぶん思った(笑)
やくみつる氏や姜尚中氏の鋭い感性、その研究が学界でも高く評価される金田一秀穂・杏林大学教授の学識などを基に、活発な議論の中で選ばれるのだろうと思うのだが。
で、こういう話を、記者会見で質問するひとはいないのだろうか?というか流行語大賞で質疑とかブリーフィングはあるのか?誰が出席できるのか?
この動画を見る限り、質疑応答とかは無いのか、別の場所・時間をとってやっているのだろうか?
・流行語大賞の意義や権威は落ちていないか
・他の検索大賞などを比較してどうか
・選考委員の資格・識見について(キャンセルカルチャーされるような言動の方も多い気がするが…)
・元となる「現代用語の基礎知識」の部数推移……など。
ユーキャンが「新語流行語大賞を選定しました。授賞式を行いました」というプレスリリースを出したことは確認できるのだけど
「授賞式を行います。記者会見を行います(その会見に参加できる資格はXXXです)」というリリースはどこかにあったのだろうか。
「新語・流行語大賞の授賞式を取材できるのはどこか。そこで何でも質問できるのか」 というのを、来年のテーマとして持ち越したいと思います。
「現代用語の基礎知識」部数に関する考察記事(紀伊国屋書店での売り上げを基に)
…ちょっと調べてみると、2011年の11月に刊行された『現代用語の基礎知識』2012年度版は、紀伊国屋書店全店で1年間に2500部弱売れている。
その前年に出た2011年度版も同じぐらいの売り上げ部数だ。ところが、2018年11月に刊行された2019年度版は、1年間で1千部に届かない見込み。
2011年度版や2012年度版に比べると、同時期の売り上げが40%ほどにしかならない。編集長が「15万部出ている」と言っていた時期に比べて60%ほど売り上げが減っているとすると、現在の売り上げは6万部ほどではないかと推測できる。
かつて、紀伊国屋書店での売り上げは全書店の売り上げの5%に達すると言われていたことがある。
近年はアマゾンに追い抜かれて影の薄くなってきた紀伊国屋書店だけど、まだそれなりのシェアを保っている。シェア5%と仮定し、1千部を20倍すると2万部になる。
しかし、現代用語の基礎知識が2万部しか売れていないということはないだろう。ちなみに、2018年1月に刊行となった広辞苑第七版は、1年半で7800部弱売れている。
紀伊国屋書店のシェアを5%だと推定すると、全国での売り上げは15万6千部と推定できる。
広辞苑は初版20万部止まりで増刷されていないらしいから、少なくとも売り上げは20万部以下。
紀伊国屋書店で広辞苑の8分の1以下しか売れていない現代用語の基礎知識は、2~3万部しか売れていないのかも…(後略)
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