今のハリウッドのAsian Americanヒャッホイの流れで、ただでさえ恐ろしく数少ない日本人役すら日本語が喋れない役者に取られ、しかも周りがそれを「いいぞ!!Representation Matters!」と称える様を見る、在米の日本人役者達の気持ちは、"What does natto taste like?" の答えよりも複雑。
— Yuki Matsuzaki 松崎悠希 (@Yuki_Mats) December 2, 2021
↑は「在米日本人俳優のふがいなさ」に関するツイートではなくて、現状のAsian Americanの役者をキャストすることが業界で評価される「Asian American Representation」の大波が「ハリウッドの日本人のrepresentation」を押し流している現状に関するツイートです。
Yuki Matsuzaki 松崎悠希
現在ハリウッドではAsian "American" を主役級キャストすると、全米のアジア系の団体から称賛ツイートされます。そしてそれを他のAsian Americanの俳優達もリツイートして、一気に話題になります。・・・でもこれが在米日本人だった場合、残念ながら↑のように話題にはなりません。
Yuki Matsuzaki 松崎悠希
業界内のAsian Americanの制作者たちもAsian Americanのハリウッド進出を後押ししていますので、率先してAsian Americanの役者をキャストし、業界内でのAsian Americanの存在感を増す努力に邁進しています。
Yuki Matsuzaki 松崎悠希
もちろん、ハリウッドにおけるアジア系の存在感が増すことは、アジア系の役が増えることに繋がりますので、それ自体はLA在住の日本人俳優達にとっても喜ばしい事だったりします。アメリカで自分たちアジア系が受ける差別も減って欲しいという願いもあります。
Yuki Matsuzaki 松崎悠希
ただ、このAsian Americanの活動の活発化に伴って最近良く見かけるようになったのが、日本文化/言語にリスペクトの無いアジア系俳優による「文化の盗用」です。自身が「アジア系」だから、という理由で、日本文化や日本語について全くリサーチせず「日本人役」を演ずる俳優達を多く見かけます。
僕自身、過去にとあるアジア系俳優とこの問題で大げんかになったことがあります。このアジア系俳優は、自身が「アジア系」だから、という理由で、日本語のセリフをgibberish(デタラメ語)で喋っていて、それを咎めた僕と口論になりました。
Yuki Matsuzaki 松崎悠希
もちろん、そうではない俳優たちが大多数です。自身の「アジア系」という属性を誇りに思い、その文化に失礼にならないよう、または祖父母の世代に胸を張れるよう、全力を尽くす俳優の方が多いです。
アジア系の業界進出は応援したい。STOP ASIAN HATE! デタラメな日本語やめて・・・。あ、この人日本語頑張ってくれてる・・・嬉しい。え?日本人役なのに、自分を使ってくれないの?? Japanese representation matters too right...? ・・・と、我々は納豆状態になるわけです。
そして日本で、僕と同じように、「マイノリティの社会問題を広く認知させるために有名俳優を」という大義名分の元、当事者によるrepresentationの機会を奪われ続けて来た「日本のマイノリティ俳優」を応援するために始めたのが「モザイク・ストリート」です。https://t.co/qoelKHeiMI
— Yuki Matsuzaki 松崎悠希 (@Yuki_Mats) 2021年12月2日
あははは。
膝を叩く叩く。叩きすぎて膝が痛い。
いや、自分としては一択である。この松崎氏には悪いが「視覚障碍者ではない勝新太郎が『座頭市』に一番の適役であったように、アメリカオバケのドロンパの声は山本嘉子(新オバケのQ太郎版)が良かったように、日本人役を日本人が演じなければいけないという事はない」という立場に立つ。
もちろん、細部のこだわりとして、しゃべる日本語や挙措動作(これにお国柄が多く出ること、いうまでもない)のリアルを追及し「XX国人役は本当のXX国人が演じなければ!」と考えることはあっていい。だが、そうでなくてもいい。
そうしなければならない、というなら、そう主張する理論(文化の盗用論)などはポンコツである、……と考えます
何百回でも遮るモノに翳してみせる僕の願い 必ず君に伝える日まで
正しさは譲れないから 進み続けてゆくの 何度でも彷徨いながら目指して
www.youtube.com
ん?このプロモーションビデオでボーカル女性が着てる衣装、ちょっとその「文化の盗用」的には……
しかし、ポリコレ的には難題というか、実にどうもニッチもサッチモ、聖者の行進。
ポリコレ自縄自縛
行き着く先は自爆
と、ライムなリリックができてしまうではないですか。