土方歳三戦死の「函館戦争」は『戊辰戦争』には含まれないという解釈・定義

「戊辰（ぼしん）戦争で戦死した土方歳三」
いや知らなかったな。てっきり箱館戦争で死んだものと思っていたよ。

日露合同映画「歳三の刀」２２年完成予定　歴史ファンタジー「土方の魅力を世界に伝えたい」 https://t.co/6MFg30ceQX @zakdeskより
— 大山格 (@itaru_ohyama) October 1, 2021

「戊辰戦争が終結したのは翌年5月」
違います。
箱館戦争は戊辰戦争の延長戦ではありません。
箱館戦争の榎本軍は、蝦夷地借用を求めて戦ったのであって、政権を争ったわけではありません。戊辰戦争とは戦う目的が異なるうえ、主要6ヶ国の中立宣言が解除されたので、榎本軍は交戦団体ではありません。 https://t.co/VXTfHIQhOG
— 大山格 (@itaru_ohyama) September 12, 2021

大変おこがましいのですが、戊辰戦争は慶応4年〜明治2年の戦争で、鳥羽伏見から始まり五稜郭まで続く戦いを言うのではなかったですかhttps://t.co/N9CgcvbWeL
— yamabudo (@yamabudo2) 2021年10月1日

twitter.com

戊辰戦争は諸外国中立宣言解除をもって、国際法のうえで終結しております。https://t.co/4sQC6YjvIw
— 大山格 (@itaru_ohyama) 2021年10月1日

twitter.com

また、榎本軍の戦争目的は、戊辰戦争の列藩同盟を引き継いだものではありませんので、継続戦争ともいえません。https://t.co/Q35wqjxkm4
— 大山格 (@itaru_ohyama) 2021年10月1日

twitter.com

なんとなれば、国会図書館のサイト担当の方と直接お話しさせていただいても構いません。絶対の自信をもって、箱館戦争は戊辰戦争の継続では無いと、断言致します。歴史ライターとして首をかけてもよろしい。
— 大山格 (@itaru_ohyama) 2021年10月1日

twitter.com

となると、ネット上で検索して出るほとんどは文章が間違いであると？！
大山さんを責めている訳ではないですが、戊辰戦争説明文には「函館戦争を終結するまでが」とまとめられています
これだけ掲載されていると言う事は、教科書もこの様に…https://t.co/WF7fPB92Jl https://t.co/SUZ59sIWeN
— yamabudo (@yamabudo2) 2021年10月1日

twitter.com

おっしゃるとおり、虚説が定説として扱われています。江戸しぐさが教科書に載ったのと同様のことだと思い、ことあるごとに指摘して回っています。反論はありません。
— 大山格 (@itaru_ohyama) 2021年10月1日

twitter.com

なるほど一般人と歴史研究者との学び方の違いがあるのですね
— yamabudo (@yamabudo2) 2021年10月1日

twitter.com

それも誤解で、研究者のなかに事実誤認したままで、指摘されても沈黙する人が多いです。論文で叩かれたら反論するでしょうけど、webでやられてもスルーです。
— 大山格 (@itaru_ohyama) 2021年10月1日

twitter.com

当たり前に通ずると思う名詞の意も、専門家ですら定義が違うのだから、日々SNS上で起きる解釈の争いは当然の事なんだなと改めて知りますね
それでもぶつからないまま各人の頭に固定(思い込み)されていくより全然良いので、ネットは良いツール
余談失礼しました
今後も根拠あるご指摘お願い致します
— yamabudo (@yamabudo2) 2021年10月1日

twitter.com

これね。恥ずかしけどオレも間違えていた。 https://t.co/tRsf6VV4wT
— 樋口左衛門尉隆晴 (@saemonhiguchi) 2021年10月4日

ムックとかのタイトルにするときは「戊辰・箱館戦争」とか「戊辰戦争と箱館戦争」ってちゃんと分けてつけなくちゃいけないんだよな。
— 樋口左衛門尉隆晴 (@saemonhiguchi) 2021年10月4日

これは新事実や新資料が発掘されたということではなく、法律や定義の解釈の仕方の話だな。
[

歴史上の新事実の発見なんて、そうそうあるものじゃない。しかし、一つの事実に対する新解釈は、いつでも生み出すことができる。歴史を楽しむために捏造は要らない。
— 大山格 (@itaru_ohyama) 2021年10月3日

twitter.com］

鎌倉幕府の成立も、どこをもって源氏の武家権力が確立したかの解釈が変わることで、幕府成立の年号もイイクニ作ろうではなくなり…何年になったんだっけ？まあいいや。
「解釈」次第で、万里の長城も総距離が変わったり、足利義満は遣唐使ならぬ「遣明使」を出したことになるし、先の鎌倉幕府に先立ち、平家は「六波羅幕府」を作ったなんて解釈もありで…
m-dojo.hatenadiary.com

m-dojo.hatenadiary.com

とくに「戦争の継続」というか、時代の事象の「連続性／不連続性」というのは、定義がいろいろ可能であろうことは他にも例が多く…「昭和十五年戦争」てな言い方が定着したかしないか、その場合満州事変と日中戦争の間に連続性を持つか持たぬか。
日清戦争も、下関講和条約で終戦したという解釈も当然ある（というか一般的だ）が、法的に日本領となった台湾ではなお現地の抵抗が続き、その組織的な抵抗を鎮圧するまでをもって日清戦争が継続した（あるいはここで「日台戦争」があった）ともみられる。
d.hatena.ne.jp

いや太平洋戦争だって８月15日のポツダム宣言受諾表明以降の「占守島の戦い」や「根本博の乱」は継続性があるのか、独立した戦いなのか…。

継続性と言えば、韓国で第二次大戦前（３．１独立運動が契機）に亡命先で有志が作った「臨時政府」は、日本の敗戦で生まれた大韓民国と連続しているのかどうか。これは現在の憲法が、そう認めている。憲法でそう認めれば、それが歴史的に正しいのかは知らぬ。

大韓民国憲法[全文改正1987.10.29憲法第10号]
前文
悠久の歴史と伝統に輝く我が大韓国民は3·1運動により建立された大韓民国臨時政府の法統と不義に抗拒した4.19民主理念を継承し,祖国の民主改革と平和的統一の使命に立脚し, 正義人道と同胞愛により民族の団結を強固にし全ての社会的弊習と不義を打破し自立と調和を基礎とする自由民主的基本秩序を更に確固とし政治,経済,社会,文化の全ての領域において各人の機会を均等にして能力を最高度に発揮させ自由と権利にともなう責任と義務を完遂させ内には国民生活の均等な向上を期して外には恒久的な国際平和と人類共栄に貢献することにより我らと我らの子孫の安全と自由と幸福を永遠に確保することを誓い1948年7月12日に制定され8次にわたって改正された憲法をここに国会の議決を経て国民投票により改正する。
韓国憲法第10号第六共和国（現行）憲法

そんなこんなで見れば、国際法上の「諸外国中立宣言解除」などを根拠に、「戊辰戦争」と「函館戦争」を別に定義するというのは歴史解釈の論争として少しく面白いので、ここに記録、紹介する。
あとでウィキペディアにも、この「説」を紹介したいが、ウィキペディアの性質上、印刷された刊行の文章で、この論が語られていればいいのだが。