2024年追記 アニメ化された「チ。―地球の運動について―」では第9話がこの回となり、反響があった。
11月24日現在、1週間無料配信中
https://abema.tv/video/episode/568-32_s1_p9
本題へ。
テキスト化
…本当に文字は凄いんです。アレが使えると時間と場所を超越できる。200年前の情報に涙が流れることも、2000年前の噂話で笑うこともある。そんなの信じられますか?
私たちの人生はどうしようもなくこの時代に閉じ込められてる。だけど、 文字を読む時だけは かつていた偉人たちが私に向かって口を開いてくれる。
その一瞬この世界から抜け出せる。
文字になった思考はこの世に残って、 ずっと未来の誰かを動かすことだってある。
そんなの…まるで、奇跡じゃないですか 。
最新号のひとつ前の号かな。
過去の名セリフ
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これを読んで、思い出すことどもがある。
たとえば、最初の一例として、これ。
あしたわたしが死んでも、消えないのか…?わたしの仲間は…この文字が、憶えていてくれるのか。…ユルール。___それが……それが、文字なのか。
今人のうちに友が得がたければ、古人にそれを求めるよりほかないと、私は旧著のなかに書いたことがある。本を読むことは死んだ人と話をすることで、私は本によって大ぜいではないが、何人かの故人を知った ─ 山本夏彦『二葉亭四迷の思い出』
— 山本夏彦bot (@QTbotNATSUHIKO) July 21, 2011
生きている人と死んだ人を私は区別しないが、世間の人は区別するというより区別しすぎる。私が生きている人より死んだ人と親しいというと、なかば私を死んだ人の仲間のような目で見る ─ 山本夏彦『生きている人と死んだ人』
— 山本夏彦bot (@QTbotNATSUHIKO) November 11, 2012
古本屋は本たちの墓場だという。けれども、そこに足を踏み入れれば、なん十年来棚に立ちつくしていた本たちは、いっせいに振り向いて、まだ死んでいない表情を示すのである。そして私は無縁の書生と知れば、再びもとに復するけれど、たまには互いに求めていたとわかって、百年の歳月を飛びこえることもあるのである。
プラトンを読んで共鳴して、プラトンと同じことを言うのはそれが自分の血となり肉となっている限り恥じるに及ばぬ。それはプラトンのものでも誰のものでもないと、モンテーニュが言っているのを私がおぼえているのは、それが自分に好都合だからだ ─ 山本夏彦『結婚はまじめの極にして道化の極』
— 山本夏彦bot (@QTbotNATSUHIKO) December 13, 2012
有名な歌人、三条西実枝から「古今集」に関する故実の秘事を伝授された(いわゆる「古今伝授※」)藤孝は、その断絶を恐れて高弟智仁親王(桂宮)に古今相伝の書を贈ることを申し出た。
(略)
開城を勧める使者を派遣したが、決死の覚悟を決めていた細川藤孝はこれを謝絶、古今相伝の箱に証明を付し古(いにし)へも 今もかはらぬ 世の中に 心のたねを 残す言の葉
文字の霊などというものが、一体、あるものか、どうか。
アッシリヤ人は無数の精霊を知っている。夜、闇やみの中を跳梁するリル、その雌のリリツ、疫病をふり撒くナムタル、死者の霊エティンム、誘拐者ラバス等など、数知れぬ悪霊共がアッシリヤの空に充ち満ちている。しかし、文字の精霊については、まだ誰も聞いたことがない…
忘れてた 2024年11月、この「チ。」場面がアニメ化された機会に追加の「大阪ハムレット」5巻
この話は冒頭なので、いろんなとこの「試し読み」で少し読める&この作品は時々電書セールされがち
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