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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「政治は、文化の下流」「ホワイトハウス占拠は、ハリウッド占拠にしかず」…【メモ】歴史の彼方へ退場するだろうバノンが残した言葉

すでにバノン容疑者、被告だからね。

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だからこそ、記録しておかねばと思う言葉と理論

A. 『反逆の神話』が出た後の展開でいちばんの驚きは,たぶん,カウンターカルチャーのいろんなアイディアが左派から右派に移ったことですね.露骨なのが,スティーブ・バノンですね.ドナルド・トランプ選挙対策本部長だった人物です.バノンの政治状況分析,左派と右派が追求している戦略の分析は,ぼくらの分析と基本的に同じです.ではなにが大きくちがうかと言うと,文化政治を追求するのを選ぶ際に,左派の方が実はすぐれた戦略を採用していたとバノンの方は考えていた,という点です.「我々はホワイトハウスを占拠したが,かたやリベラルはハリウッドを占拠するのに専心している」と彼は発言しています.つまり,右派は国家を支配しているけれど,左派は文化産出の道具を支配しているというわけです.

ぼくらとバノンで大きくちがうのは,「左派にとってこれは損な買い物だ」とぼくらは主張したのに対して,左派の方がすぐれた戦略を採用していたとバノンは考えたところです.「政治は文化の下流」というスローガンを,バノンは好んで使いました.文化が右派に対してあまりに敵対的なために政治的にとれる戦術の余地が深刻なまでに狭められている,それが問題なのだとバノンは主張していました.だから,左派にとられた領域を奪い返すために,右派は新しい文化政治を採用する必要があるとバノンは考えたわけです.(ちなみに,この分析の多くはゲイの婚姻をめぐる「闘いで負けた」ことに右派が驚いたことから生じています.保守派の多くにとって,あれは衝撃だったんです――この問題をめぐる国民の世論の潮目がいかに急速に変化し,彼らがどれほど政治的に制約を受けたか,これは彼らにとってかなりの驚きでした.)

では,右派によるこの新しい「文化政治」は,どこから出てきたのでしょうか? ここで重要となるのがオルト右翼です.アンジェラ・ネイグルがオルト右翼について良書を書いています(『真人間どもをぶっ殺せ』; Kill All Normies).大半の人たちがオルト右翼についてわかっていないのは,これが本質的にカウンターカルチャー運動だということだと,ネイグルは指摘しています…(後略)

econ101.jp

メディアによっては「「政治はまさしく文化の下流になり下がった」という言い方が紹介されているし、バノンが会長だったニュースサイトの創立者ブレイトバートの言葉としているが、まあこのへんで共有されているのだろう。

新しくネットに出現した新興メディアが主流メディアに戦いを挑んでいる点だ。代表格として保守系ニュースサイトの「ドラッジ・レポート」や陰謀論を扱う「インフォウォーズ」などが挙げられるが、最も顕著なのが「ブレイトバート・ニュース」だ。

 政治と文化の両方に影響を与える保守系メディアを目指し、アンドリュー・ブレイトバートが2007年に設立。ブレイトバート自身は、アメリカの保守勢力が移民問題多文化主義、政治的な公平さを表す「ポリティカル・コレクトネス」などの分野で譲歩を重ねてきたのが不満だった。2011年には、「政治はまさしく文化の下流になり下がった」と記した。
www.newsweekjapan.jp

ホワイトハウスの占拠は、ハリウッドの占拠にしかず」とやや言い換えて箴言にすれば、これまた面白い話で、文化の方で優位に立てば、それが次第に政治に浸透していく…との理論は面白い。文化を持って政治を包囲する。
つまり、はてなブックマークやtogetterでのファイトは、その後の政治に直結している、のかもしれない。