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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

【再放送】「問題を起こした柔道家から、講道館が黒帯を剥奪せよ」…フランス(日本以上の柔道大国)指導者の提言

この記事に対して、以下に紹介する過去記事の内容を要約したブクマをつけたら、反響があったので、
それを再度エントリーにします。

中学教諭、生徒の背骨折り逮捕 投げる、殴る、しつこく寝技で全治3カ月 冷蔵庫のアイス食べられ

 中学校の部活中、部員の男子生徒2人に体罰を加えてけがを負わせたとして、兵庫県警宝塚署は12日、傷害の疑いで、宝塚市立中学校教諭の男(50)=西宮市=を逮捕した。

 逮捕容疑は、9月25日午後4時半ごろから約30分にわたり、同校の道場で、顧問を務める柔道部の1年生男子部員2人に対し、投げ技をかけて両頬を数回殴ったり、寝技をしつこくかけたりしてけがを負わせた疑い。12歳の生徒は背骨を折り全治約3カ月の重傷で、13歳の生徒は首に軽いけが。調べに対し、「おおむね間違いありません」と容疑を認めている。
https://www.kobe-np.co.jp/news/jiken/202010/0013777361.shtmlwww.kobe-np.co.jp

以下のエントリの元記事はこちら。そこから抜粋します

m-dojo.hatenadiary.com

ここに収録されているのが

■特集
「歴史に挑む」。

☆『木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか』著者と、
1976年のアントニオ猪木』著者による、特別ロング対談が実現!
増田俊也氏×柳澤健
「1951年の木村政彦と2012年の柔道」を語り尽くす!


の元記事では、木村政彦がどうこうとか、
そんな話が延々続くのだが、そこは今回関係ないので(中略)。

そして、今回にまつわる話。

「柔道指導で、大事故を起こした指導者からは黒帯を剥奪せよ」(フランス柔道界の大物の提言)

特に、この「はてなダイアリー」界隈では柔道をはじめとする武道の必修化、それにまつわる安全性の問題に興味を持つ人がいて、ブクマなどでもその記事には言及される数が多い気がする。
そういう方と、ゴン格など格闘技専門メディアの知見や情報をつなげるのが当方の役目だと勝手に思っているのだが、今回、この二人の対談ではその問題についても、実に大きな分量を割いて語られているのだよ。
 
両方とも一般メディアの知名度もある人だし、
この武道必修化・柔道の安全性の問題に興味のある方は、普段は買わなくてもこの対談のためだけに購入・熟読する価値があるんじゃないか、と真面目に思います。

(略)

ようやく仮見出しに至る。
いまや柔道の本場はフランスに移行している、という話を柳澤氏が話し、そこでフランスのボルドー大教授、ミシェル・ブルッス(国際柔道連盟メディアコミッショナー・オフィシャルリサーチャー)といろいろ意見を交換しているのです(彼の話題、実は私たちが柳澤さんを囲んでお話を伺ったときにも出ていました)。
んで、彼は講道館にてこのたび、「フランスでの初心者の柔道指導」について講演したのだそうです。あちらは少なくとも、記録上は死亡事故ゼロ。それに講道館がようやく学ぶ姿勢を見せた・・・のはいいとしても、全柔連の上の人は、この講演会をマスコミに対して(むろん柳澤氏に対しても)非公開にした!!!というのだ!!!!

柳澤 …「見たいんですけど」ってまず内々で聞いてみたら「ごめんなさい。全柔連の上の方針でブルッスさんのレクチャーはマスコミには公開しないことになっています」・・・(略)内輪の勉強会にしてしまった。それは大きな問題だという気がするんですよね

┐(-。ー;)┌ヤレヤレ.  ┐('д')┌ヤレヤレ. ┐(´-`)┌. ヤレヤレ ┐(´ー`)┌ マイッタネ.
マイッタネ. ┐( -"-)┌ ヤレヤレ... ┐('〜`;)┌.  ヤレヤレヽ(~〜~ )ノ.
…・・・もうこの時点で、講道館の安全性向上の、意欲の程度がよくわかりますね。
 
だけど。
転んでもただでは起きない、柳澤健。こんな重要提言を引き出した。

ブルックスは僕に言いました。
「子供を殺したり、大怪我させたコーチは、十年刑務所に放り込め。黒帯も剥奪しろ。」
その通りだと思います。
講道館は柔道事故を検証して、「こういう暴力は講道館は絶対許しません」と大きな声で言って、コーチの黒帯を剥奪してしまえば、柔道事故はあっという間に激減するはずです。

ふ・・・・・・む。
リベラル派が一般的には眉をひそめ、タカ派が拍手喝采することが多い「厳罰化」だね。でも、柔道指導者がだ、黒帯を剥奪されたら確かにまず指導が(おそらくは)できなくなり、経済的に困窮化するし、また自分の意識の中でも「黒帯」はアイデンティティを占めていると思われる。ムチャな指導や不作為で大事故が起きたら、その黒帯が剥奪される。またそれが記録に残り、不名誉が長く伝えられる・・・

これが指導に慎重さ、丁寧さを促し、事故も減らせる、ということはありえそうである。
 
黒帯の剥奪制度自体は存在しているらしい。

柳澤  オウム真理教麻原彰晃の段位を剥奪したのであれば、深刻な柔道事故を起こしたコーチの段位も剥奪してほしい。講道館がそういう毅然とした態度に出れば、それだけで絶対に事故は激減します。

たしかにそんな報道、あったような気がするな。
ああウィキペディアの「麻原彰晃」にもその記述がある。


(後略)

ちなみに、この記事は2012年3月に書かれたものだが、その後2013年に講道館内柴正人氏から5段を剥奪している。
ja.wikipedia.org



2022年追記

講道館は、プーチンから黒帯を剥奪したら?」との提言。
m-dojo.hatenadiary.com