知識がないという認識があるのに、なぜ憶測でいい加減なことを言うのか。
— 飯山陽 Dr. Akari IIYAMA (@IiyamaAkari) 2020年9月20日
預言者ムハンマドはアーイシャが6歳もしくは7歳の時に結婚し、9歳もしくは10歳の時に性交したとハディースに伝えられている。イスラム教ではハディースはコーランに次ぐ第二の法源と位置付けられる。 https://t.co/uQdSNdz7RW
イスラーム法学はこのあたりものすごく細かいから、近代の価値観に合わせて別の論を立てようとすると、かなり無茶な議論を展開しないといけなくなる。そういう議論のみを「普遍」と評価する欧米の知的支配の構造を、本来は批判するはずの立場の学者が、そうしない。無知のヴェールを被ってる←意味違 https://t.co/9ymmxAYBAu
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2020年9月26日
イスラーム法学は、アーイシャが何歳で輿入れして同衾したかをハディースで明らかにすると同時に、より神学的な観点から、「人間は神が創造したものであり、神が創造した通りに成長して、可能な状態に成長したらしていい」ということなので「18歳」といった人間の外在的な設定は馴染まない。
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2020年9月26日
- 作者:池内 恵
- 発売日: 2016/05/07
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まあ、実際を見れば心の成長も体の成長も「ひとそれぞれ」なのは現実として間違いない。16歳だろうと18歳だろうと精神も体も幼い人もいるし、年齢は幼いのに頭脳、肉体、人格的にも極めて成熟する人もそれなりにいる。
それをギャグにした漫画もあるぐらいで。
しかし、それを持って無基準にするのはさらに実務的に難しいので、近代国家ではおおむね成長と成熟を「年齢」一本の基準に絞り、びた一文まからない。
だからこんな作品群も生まれる。
m-dojo.hatenadiary.com
しかし「イスラーム神学的にはこうだからこうなのだ」と言われたらな。
ただ、「妻の数」もそうであるように、ムハンマドとその周辺は人であるけれど、ほぼ人格面では神格化をされ(矛盾してる感じがあるが…)「ムハンマドやアイーシャならそれは可能であったろうが、凡人たる我々にはとてもそれと同様のことはできまいよ」という形での制限もあり得るとか。
おっと、上のツイート以外にも、さらにいろいろ語っていた
英国の植民地支配下のインドで、西欧の価値観に迎合して「実はアーイシャは結婚した時9歳ではなくもっと歳をとっていた」と強引に主張したり、批判者をバラバラにする独裁者が米国に迎合して「結婚は18歳から」と法令出したりする複雑さを読み解いていくのが人文系の役割なんだがそれができていない。 https://t.co/y0DtIhxNdF
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2020年9月26日
最有力の、今でも津々浦々のモスクの前で売っている預言者伝に載っているからな…近代に西欧から「野蛮人だ」と言われないために、一部の近代化論者が無理やり資料引っ張ってきて「アーイシャはイスラーム宣教以前に生まれていた可能性もある」と主張し、それを欧米が普遍と疑わない欧米人が引用する。 https://t.co/9ymmxAYBAu
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2020年9月26日
せめて英語でAysha, Consummationとかで3分ぐらいググってから議論して欲しい… https://t.co/RoxzEgWfyv
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2020年9月26日
Aishaの方がいいか。いずれにせよGoogleが提案してくれるが。英語で検索すれば当然、かなり英米の規範に合わせようとする議論が出てくるが、読んでいるうちに「ううむ…これは極めて困難な話だな…」と分かるはず。少なくとも人文系の訓練を受けた人はそうでないといけない。
— Satoshi Ikeuchi 池内恵 (@chutoislam) 2020年9月26日