麻雀大会黒川杯、さすがに路上はマズいだろうというのとで、検察庁前の日比谷公園に場所を移しました!
— 清義明 (@masterlow) May 30, 2020
さすがに注目の大会だけあり、ギャラリーがたくさん来ています pic.twitter.com/Ft6xeEDB2W
「ん? なんでまた、日比谷公園でみんなして麻雀なんか打ってるんだ?」
「黒川杯ですよ。かくかくしかじかで」
「ほほう、そりゃあおもしろいな。玄人(プロ)の俺にとっちゃあ、テンピンなんざ子供のお遊戯だが…夕飯前のヒマつぶしだ、飛びいりでつきあって打ってやるか」
「ちょ、ちょっと勝手に…」
「しかしまあ、こんな大会が開かれるのも、あの病気で何もかもが混乱してるからだな」
「なにしろ五輪まで中止になっちゃったからねえ…で、誰だよ、その五つの輪(五筒)を止めてるのは」
「すまねえな、それは俺だ。アタマと、ほらこの役で」
「のわーっ、5、6、7(コロナ)の三色同順?」
「点棒がパンデミックだ…」
「くっ、気を取り直して」
「はいポン(PON)」
「ぬっ」
「こっちはチー(CHI)」
「ぐおっ」
「俺は…リーチ!!(RIーCHI)」
「のわーっ、P・C・R!!!!」
「検査が足りないよ」
「ふっ…ようやく、俺に運が回ってきたか。テンパイで、3萬と9索待ちだ………なんだ、いつまでたっても出てこねえ」
「流局かあ」
「そ、そんなバカなっ!サクラ(3、9)を見てねえぞ!資料を出せ!!!」
「資料は終了後、すみやかに処分されました」
「リーチをまたかけられた……こ、こうなったら安全に、引きこもるしかない。ステイホーム、うちで踊ろうだ。少しでも安パイなものだけを切っていき…」
「飛び入りさん、それロン」
「えっ、この六萬が??」
「うわ、しかも裏ドラのっちゃったよ!!」
「のわーーーーーっ、ロック(6)ダウン????」
「くっ、こうなりゃ意地でも1回はあがらにゃ…ごみのような手だが、これで待つしかないか…よし、ロン」
「うわー、やられた」
「9と6で待ちかあ、黒(クロ)川杯だけに」
「あれ、でも役でいうと・・・・・なーんだ、すごく軽い処分だよ」
「訓告レベルだったね」
「ど、ど素人にここまで舐められるとは・・・・・・・・・」
解説
「玄人のひとりごと」について、ウィキペディアから説明を引用しよう。
『南倍南勝負録 玄人のひとりごと』(みなみばいあんしょうぶろく プロのひとりごと)は、中島徹による日本の漫画。『ビッグコミックオリジナル』(小学館)にて1988年7月20日第14号より連載開始された。2010年4月20日第8号より中島の病気療養を理由に休載となったが、中島が約1年後の2011年3月26日に死去したため、そのまま連載終了となり、「最終回」が描かれずに終わった。単行本は全11巻が小学館(ビッグコミックススペシャル)から刊行されている。
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世間の誰でも知っている大人気漫画、ではなかったが、大人向け雑誌のショートギャグマンガとしては非常な長期連載で、独特の存在感があった。作者の急逝は多くの人に惜しまれた
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麻雀だけがテーマではなく、どんなことにでも「俺は玄人だ」という自負、あるいは見栄やハッタリを持つ主人公の空回りを描いたのが人気のひみつだろう。
そして、その作品の恒例として、1年の出来事を、無理やり麻雀用語にひっかけて、年末に振り返るというのがあり…
大震災もあり、激動の1年だった2011年、まさに震災直後に亡くなった故人をしのんで無理やり、こんなパロディ二次創作でお送りした。
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その後も、年末や、このコロナウイルスのような大きな事件があるたび「もしもナンシー関がこの世にいたら、何と書くだろう」みたいな感じで、「もし『玄人のひとりごと』がまだ連載されていたら、この騒動をどう麻雀にこじつけるだろう」と思うことが時々あったんだな。
そして、歴史の教科書にもまちがいなく掲載されるだろう、激動の2020年上半期。一応、第一波が収束したかもしれない日本の騒動を締めくくるのが「麻雀」だったことで、自分の非才を顧みずに、「玄人のひとりごと」パロディで騒動を描写させてもらった。もっと才能ある方が、これをやってくれることを期待します。