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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

「玄人のまがいもの」〜南倍南・麻雀パロディで振り返る2011

伝説のこだわり雀士・南倍南と、その仲間たちがこの年の暮れも、雀荘で宅を囲んでいる。

「ふー…。今年は本当にいろいろあったな」
「ああ、今までの1年でも、一番事件があったよな…ホントの作者も、ご存命ならいくらでもこの回を描けたにちげえねえ」
「それは言いっこなしよ。せめてもの追悼の卓にしようや」
 
「おしツモ!、ドラの一萬が入ってきたか。これで3枚、刻子ができてドラ3よ」
「くうっ、3枚の一萬。3.11(イーワン)からすべてが始まったんだよな」
「ああ、そうだったな」
 
「…だれだ、場風の『東』を抱え込んでいるやつは!!東出ん、東出ん!!『東電』が迷惑かけすぎなんだよ俺たちに!!」
「そんなこと言って、てめえが抱え込んでんだろ!内部で溜め込んで、よそに犠牲を求めやがって!」
「頼むよ、俺たちの計画停電が狂う・・・」
「そんな計画知るか!」
「うーん『九』の牌も出んなあ」
「その九出ん(九電)はヤラセだ」


「そ、それポポポ、ポーン!」
「なにどもってるんだ、そんなにでかい役か」 
「おれも仲間になってポポポ、ポーン!」
「うお、こっちも!!」
「こだまでしょうか」 
 
「はははっ、こっちが来たぜ!そのドラ牌をもらってカンだ!!」
でも、他の3人がニヤニヤ薄笑い
「ふっ…ど素人だな、カン(菅)なんて、今年は何の役にもたたないぜ」
「そうそうむしろマイナス…てかその捨て牌でアタリね」
「うおっ内閣不信任???」
「うーん、こっちは一・六(一郎)待ちだったが、何も影響なかったなあ」
「おれもさっき一・六(イチロー)で待ったが、必ずあたるという記録が途切れちまったよ」
「どじょうのようにじっと我慢するしかねえか」
「うーん、これ、通らばリーチ・・・!大丈夫だった、ははっ、やっぱり『西』(大阪)は通る(橋下徹)んだよ!」
「どうせ二・四(府、市)待ちだろ」
「なんでそれを!」


「くそっ…!!もう一度あえてカンに挑戦だ!!」
「だから無駄だっての。ほら流局だ」
「うわーカン流(韓流)か。せっかくすげえ手できてたのに、マルマル損した!!」
「それが、おきてよ」
「ふっ、玄人は場によっては、こつこつ手堅くまとめていくもんだぜ…それチーね。それもチー。はい上がり」
「おいおい、えらく安い手だな」
「小チーしました」(「承知しました」=※「家政婦のミタ」の名せりふ)
「無理がある絡め方するな、おい!!」


「おし、乗ってきたぜ!!どんどん点棒がつみあがっていくぜ、完成間近のスカイタワーのようにな!!」
「ああ来年オープンか、楽しみだね」
「ふっ、そういい気になるのがど素人よ。ほら役満アタリだ、お前の勝ち分はぜんぶいただくぜ!!」
「うわー、おれのタワーが一瞬で崩れた」
「ふっ、どんな豪華なタワーも時には崩れるものよ」
「南さん、それロン。今度は俺が役満。」
「のわーっっつ!!」
「タワーをぶっ壊したやつも、今度は自分がやられる、か…」
「ああ、ビンラディンも亡くなったねえ」
「倍南さん、ショックでかそうだね。ここでもうやめる?」
「いえ…もっと(家元)!麻雀は人間の業の肯定である!!」
「いよっ倍南師匠!!」
 
「(内心の声)…ほらみろ、緑一色がテンパイだ。天はまだおれをみ捨ててねえ」
「ツモ、のみ」
「なんだとう!そんな小さい手で、お、おれの役満を!!」
「そういえばさあ、今年殺されたカダフィ、彼がいた時代のリビアって緑一色の国旗だったんだってね」
「へえ、おもしろいトリビア
「彼も、弱くて小さい民衆に結局はやられちゃったね」
「くっ…!」
「今年は『アラブの春』の年だったな」
「お、俺もまだ張る(春)ぞ!!ムバラク(しばらく)辛抱すれば、シリアがりに調子を上げるにちげえねえ」
「典型的な負けパターンだよね」
「しかも春とは方向性ちがうし」
 
倍南「(内心の声)ふっ…最後の最後でやっぱり来たぜ。あとはこの『北』が入れば逆転勝ちよ。しかも流れ的にはかならず『北』の牌は場に出てくるはずだ。これで勝てる!!…こないね…まだ?……あれ?」
「それロン!!」
「なんでだっ、だれが『北』を抱えてやがった!!見せてみろ?」
「あれ?北牌が一枚ないね」
「どこかに落っこちてたのかな」
「のわーっ、まさか『北』に突然の不在?」
「でもまーいーや、これで精算してあがろうぜ!」
「南さん、だいぶ負けてたけど払える?
「くっ…この年の瀬に『金』(金正日)が無(亡)くなった…」

(おわり)

【解説・記録】漫画家・中島徹さんがビッグコミックオリジナルに長期連載していた「玄人のひとりごと」は、毎年の最終号にその一年を麻雀の役や牌の名前、展開に絡めて、回顧することが恒例行事。ファンはその無理やり感や強引なこじつけも含めて楽しんでいましたが、中島さんは今年、病気のために47歳の若さで帰らぬ人となりました。

それこそ玄人(プロ)の作品の代打ちになれるわけもないが、激動の2011年に、あの作品がないのはあまりに寂しいので、亡くなった中島さんの追悼を込めてパスティッシュ(贋作)をしてみました。
こういうのも二次創作っていうのかね?
中島さんの愛読者も、出来の悪さには寛恕されんことを。
あらためて、故人に哀悼の意を表します。

http://big-3.jp/bigoriginal/rensai/kurouto/index.html

正体、経歴、年齢など一切不明のプロ雀士・南 倍南。
古今東西ありとあらゆる〝文化〟に通じ、
絶対に人に引けを取らない知識を持つ凄腕雀士……と、
自分では思っているらしい。
フラリ気の向くままに放浪するこの男、
どんな時、どんな場所でも超一流のプロが、
見せてくれる〝こだわり〟とは…!?