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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

【メモ】今年は種痘日本到着(の成功)170周年だった!~2013年に出た「種痘伝来」という本について

種痘伝来――日本の〈開国〉と知の国際ネットワーク

種痘伝来――日本の〈開国〉と知の国際ネットワーク

内容紹介
1798年にジェンナーが発明し瞬く間に世界にひろがった種痘。しかし「鎖国」政策下の日本への導入には50年の歳月を要した。最新技術を日本に伝え、広めようとする苦闘のなかで形成されていった国内外の医師や学者の知的ネットワークを辿りながら、その後の日本の近代化を準備することにもなった彼らの営みを生き生きと描き出す。


なんで紹介しているかというと、当時の毎日新聞書評欄の切り抜きが、くしゃくしゃの状態で掃除中に出てきたから。伊藤光晴氏による書評だ。

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毎日新聞書評欄「種痘伝来」紹介の一部(伊藤光晴氏、2013年?)

要約
・ジェンナーの種痘発見は1797年。
・欧州では「瞬く間」に広まった。時期はナポレオン戦争のさなか、と覚えればいい。つまり戦争中なのに敵国にも伝わったと。
・ところが日本に伝わるまでは「約50年」の時期を要した
・そういう治療法の情報は伝わった。ただ、種痘には接種用の菌が必要で、これが当時、輸送はできなかった(無印「風雲児たちシーボルト編参照のこと)
・それがうまく到着し、日本で成功したのは(ロシアからの漂流帰還者が北方でほそぼそとやっていたのは除くと)1849年8月11日。14日に接種された。



うわー!!定義次第だけど、今年はオフィシャルな種痘伝来から170年の節目だったよ!!!
ちょっと自分はこの話をまとめたいと思って資料をこつこつと集めていたんだけど、今年がんばってやってしまえばよかった。

まあ、この事績はリレーのように伝わっていくかだろうから、来年2020年からさかのぼって170年の1850年にも、なにがしかの種痘に関する動きはあるだろう。
そのへんをやっていこう。

その時は、作家・吉村昭氏の作品の中では比較的短いながら、心にしみる傑作「雪の花」や、緒方洪庵に関する話などをかいていこう。

雪の花 (新潮文庫)

雪の花 (新潮文庫)

  • 作者:吉村 昭
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1988/04/28
  • メディア: 文庫

数年ごとに大流行して多くの人命を奪う天然痘。それに絶対確実な予防法が異国から伝わったと知った福井藩の町医・笠原良策は、私財をなげうち生命を賭して種痘の苗を福井に持ち込んだ。しかし天然痘の膿を身体に植え込むなどということに庶民は激しい恐怖心をいだき、藩医の妨害もあっていっこうに広まらなかった…。狂人とさげすまれながら天然痘と闘った一町医の感動の生涯。