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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

藤子不二雄Aが秋本治に語った「大病で死にかけた」時の話(「秋本治の仕事術」より)

秋本治の仕事術」

こち亀』作者・初のビジネス指南書!長く、そして面白く仕事をする秘訣がここに!

「なぜ、40年間も週刊連載を休まずに持続できたのか」 これは僕がとてもよく聞かれる質問です。対する僕の答えは、
さほど面白いものでは ないかもしれません。いまになっていえることといえば、“目の前にあることをこなし、
ひとつ ひとつ積み重ねること”。月並みかもしれませんが、これしかないのです。(まえがきより)

週刊少年ジャンプで『こちら葛飾区亀有公園前派出所』、通称『こち亀』を一度の休載もせずに40年間連載し続けた作家=秋本治は、どのような思考・行動で日々仕事をしていたか?

・週刊連載時代、そして現在もどのようなタイムスケジュールで働いているのか。
・『こち亀』の毎回のアイディアはどこから出てきたのか。
・歴代担当全員とうまくいった人間関係はどうやって築いたのか。

など、偉業を成し遂げた著者の仕事の取り組み方、考え方を「セルフマネジメント術」「時間術」「コミュニケーション術」「発想術」「健康術」「未来術」の6章立てで、本邦初公開。

巻末には本書のために描き下ろした特別漫画「両津勘吉の仕事術」も掲載!

読んでみたけど、こち亀の作者の肉声という点で、まずもって無条件で面白いし、リスペクトに値する。
だけどね…まあ、たぶん、そうやろうと思いつつ読んだんだけどね……


・週刊連載の合間に、時間をどうやってつくるか?→1本のこち亀に丸々7日間かけるのではなく、5日で仕上げる。そうすると1週間で2日縮まるから、10本かけば20日の余裕が生まれる。その余裕で、読切が1本描ける。


・ネームは、ふだん2日かけているのなら「1日でやるぞ!」と決めてしまう。そうすると、1日空く。


・相手に、納期のサバを読まれたら、それよりも早く仕上げて渡す。


・机の前に座る段階で頭の中ですっかり準備して、プロットもまとめる状態にしていれば、後は描くだけで済む。

実に、有用なアドバイスだと思います。冨樫義博岩明均木多康昭各氏に、担当編集者はこのちょっとした工夫を教えてあげてください。

いや、真似できるかよ、こんなの!!



いや、まあ、そんな「仕事術」なんで、かえって読み物として割り切って読めましたけどね。
そういう読み物部分で…ほとんどやってないゴルフをやってみたらおもしろく、さいとう・たかをちばてつや藤子不二雄Aさんらとゴルフをやるのが楽しいひと時だ、という話が書いてある。
その時の、秋本治が見た藤子A先生の話。

水木しげる先生が鬼籍に入られた現在、おそらく現役で最高齢の安孫子先生は、とにかく明るい方です。
大病もされているのに、「この前、手術して死に損なったよ~」と明るく話すその見た目はいつも真っ黒に日焼けして若々しく、サングラスにアロハを着ています。「麻酔で眠っているときトキワ荘が見えて、死んだはずの石ノ森(章太郎)が手を振っていたんだ。それにつのだ(じろう)もいたな」。するとほかの先生が、「あいつ、死んでないでしょ」と突っ込み、孫子先生が「あ、そうか」ととぼける。そんな雰囲気です。

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藤子A先生「大病で手術の時、トキワ荘が見えて石森と、あとつのだが…」「つのだ先生は死んでません」


ははははは、と笑った一方で…「いや…つのだ先生なら…ひょっとして、そこと往復することぐらい…は…」と、少し恐ろしくなったので、あります。

うしろの百太郎 (KCデラックス)

うしろの百太郎 (KCデラックス)

恐怖新聞(1)

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つのだじろう先生に関する過去記事

すでに「引退」されているとか。
m-dojo.hatenadiary.com
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