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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

空手バカ一代で「四国は野生のとんがらしが生えてて、それで朝鮮漬け(キムチ)も作れる」と教わってたのだが…衝撃の展開

とつぜんだが。
永遠の名作「空手バカ一代」で、こういうエピソードがある。



当時はキムチという呼び名も無かった朝鮮漬けを、捨てられた白菜の外側の皮と野生の唐辛子(そんな都合よく、四国には野生のトウガラシが生えているのか???)で芦原が作るも、弟子に食われるシーンが印象的でねえ。
「いやはや なんとも うまーーいっ!」だったかな。
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長い文章でまとめるのもめんどうなので、あらためて前後の経緯を箇条書きにするが

・度重なる私闘などでいちど極真会館を破門になった芦原が、許される代わりに単身四国に乗り込んで支部を作れと命じられる。

・紆余曲折と激しい他流試合を経て、若者たち数名が弟子になったものの、まだ道場を構えることもできない芦原は、掘立小屋的なものをぶったて、そこで合宿を行う。

・その際、自分のおかずとして「畑に捨てられた白菜の外側の皮」に「そこらへんに生えている野生のトンガラシ」と塩をぶちこんで、手製の「朝鮮漬け」(いわゆるキムチ)を漬ける。桶もそのへんに捨てられていた、肥え桶かもしれない‥もの。

・しかし塩加減もトンガラシ加減もよかったらしいこの朝鮮漬けはたいへんな美味。芦原、藤子先生Aのように「ンマーーーイ!」と叫ぶ

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空手バカ一代 芦原自作キムチ空っぽ事件(一部表現改変?)
・すると、合宿の弟子たちが「我々もすこしちょうだいして構わんでありますか?」とパクパク食べる。大勢で食べると、一桶も一発でからっぽ。芦原がっかり。

・芦原は、これが強烈に印象に残ったらしく、梶原一騎に「こういった事件もじっくり描いてくれれば…」とリクエスト。実際にこれはかなりの尺をとって漫画化されたが、原作者も「地味な話になった」と自認している…
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自分としても、子供の頃読んで、実に印象深い話であった。朝鮮漬け=キムチだとは知らなかっただろうな、当時は。

しかしそれよりなにより
四国では、白菜の外側の皮が畑に拾うほど落ちている+何よりも野生のトンガラシが生えているというのが、すごく印象に残ったのだった。だってトンガラシですよ。スーパーで買うあの。
あれが、四国ではそのへんに生えているという…唐辛子好きだから、とても羨ましく感じました。


だが…例によって講談社とかは、この表現を修正???

とこ
ろが。
それを、読み直してみようと思ったら…
講談社漫画文庫版があったのだが

空手バカ一代(1) (講談社漫画文庫)

空手バカ一代(1) (講談社漫画文庫)

空手バカ一代(11) (講談社漫画文庫)

空手バカ一代(11) (講談社漫画文庫)




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空手バカ一代 芦原自作キムチ空っぽ事件(一部表現改変?)
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空手バカ一代 芦原自作キムチ空っぽ事件(一部表現改変?)

「そのへんからとんがらしのくずも集めてこい?」

いや、これ、絶対に改変だよ!!!
四国に野生のトンガラシが自生していて、それを集めてぶちこむのもたいがいだが、なぜかそのへんに、漬物に使えるほどの分量の「とんがらしのくず」が落ちているというのは、それに輪をかけて不自然だろ。
というか、「朝鮮漬け」が「キムチ」どころか「つけもの」になってるし。


このへんは、記憶が鮮明過ぎるほど鮮明なので、間違える気づかいはない。絶対に、この画像を引用している文庫版の「空手バカ一代」作製において、改変されたのだ。
文庫版の該当本の発行は1999年。(「野生のとんがらし」「朝鮮漬け」をリアルタイムで読んだわけではない。この文庫本より少し前に出ていた、大版の「愛蔵版」を読んでいたのです。図書館にあった。)



なんともうれしくない改変だ。
そして、「四国に生える野生のとんがらしの謎」は、謎を追う前に、版元によって謎自体を消滅させられてしまった…