中国のファンが京アニの事件で「加油!」と言ってるのは「ガンバれ」の意味で悪意はない。という注意が流れてるが、もう一つ、「祝福」と言った時にも怒らないように。これは事件を祝ってるのではなく、むしろ未来に悪いことがありませんようにと祈願してくれている。気をつけたい語義の違いだね。
— 清水文化@Kindle版気象精霊記発売中 (@Fumika_Shimizu) July 18, 2019
自分も震災を経ているから『加油!』が日本語で「ガンバレ」な意味であることは知っているが、事件の特性、特徴と、この漢字二字が直接意味するものが、ごく偶然に変な形でシンクロしてしまった……これは、事件がどんな悲劇であっても、泣き笑いというか、ちょっとここに可笑しみを感じるのは、それも自然な感情だと思うのです。少なくとも僕は、ここに偶然のおかしみを感じた。
そして、ある部分まで共通しているが、ぴったりとは重ならない表意文字を利用している以上、こういうことは思った以上に多く発生してるのだろう。
知っておくべき、「知識のワクチン」である。
「祝福」といえば、何かの不幸や不吉に見舞われた時、ぱっととある言葉が出てくる文化がある。
とくにくしゃみとかな。
てか日本だけだって、「くさめ、くさめ(枕草子)」「おだいじに」「くわばらくわばら」「つるかめつるかめ」など多種多様な言葉があり、「いいことば」を放つものから「魔除けとして、汚い言葉を投げつける」系のものまで、正反対の理路があったりするしな。
中国、韓国と日本の、漢字の意味やニュアンスのずれを題材にしたものは、いろんな笑い話を聞いたが、多くは忘れているな…
漢字ではなく、決まり文句の文化の差、ということでは、こんな話を以前紹介していた。再放送しよう。
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……昔どこかの新聞で読んだ話。
帰国した中国残留孤児の悩み、みたいな話を特集したものだったが、そういう帰国者の面倒を何くれとなく見てくれる人がいて、何かにつけて様子を見に行ってくれてたんだそうだ。
しかし、あるとき、同じように様子を見に来た際、その帰国残留孤児女性に「ちょっと近くまで来たんでね。ついでに寄らせてもらいました」といったところ、その帰国女性のほうは大ショック。
というのは・・・・「私のうちに来るのが、どうでもいい、ついでの用件だなんて!しかもそれを黙ってもいずに、わざわざ私に面と向かって言うなんて!!『私なんかどうだっていい存在だ』と侮辱しに来たんだわ!」
その後、関係が途切れたとか。