INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

偶然10年前の記事を読み『発展途上国へのIT普及』は進んだねぇと実感

一つ前の記事で「夏目漱石正岡子規に送ったプロレスルポ」を紹介した。
その際に「正岡子規」で検索したら、こんな記事も見つけたんだよ。ちょうど10年前の。
m-dojo.hatenadiary.com

読んでもらえれば幸いだけど、ざっくり解説すると
・途上国の才能ある人間が、ネットで世界とつながる(言語は、おそらく英語)
・そのネット経由で仕事をしたり、ブログのアフェリエイトで報酬をもらったりする。
・物価の差もあり、それで生活できるようになる
・その結果、同じ仕事をしてる先進国のホワイトカラーは窮地に……

みたいな見立てで、もとは「アンカテ」ブログの当時の記事だ。
essa.hatenablog.com

ネットブックを見て考えるべきことは、「世界中でこれで初めてパソコンに手が届く人がどれくらいいるのだろう」ということだ。5万円のネットブックが4万5千円になった時、インドや中国などのBRICs諸国では、その5千円の違いでやっとギリギリこれに手が出るようになる人が数億人はいると思う。そういう人はみんなホワイトカラーの予備軍だ。そういう人の中で、勤勉で頭が良い人は凄いスピードでネットや経済やITについて学び、立派なホワイトカラーになる。

数億人単位のホワイトカラーの供給増加=労働の単価の低下=相対的な資源価格の高騰だ。これがこれから加速度的に進んでいくことは間違いない。

そして、そういう人は皆、「初めにコンピュータシステムありき」の会社に入り、フルにネットを使ってホワイトカラーの仕事を……(略)そういう人たちの生活水準が高くなり給料が高くなった頃には、パソコンが3万円になってやっと買うことができる人が入ってくる。その次は1万円、次は5千円だ。ネットブックは長期的には千円くらいまで安くなって、その過程でずっと新しいホワイトカラーを量産し続け、その人たちの仕事は我々よりずっと効率的…


それを受けて自分は、こう書いた。

インフラ技術、もう一段の発展を

とはいえ、インターネットとなるとアンカテがいう「パワーブック発売でついに手が届いた!」というように、電話線だケーブルだかのネットワーク環境が成立して初めてうまくいく。
いま、アフリカやインドや中東の天才児たちが、ネットにつながるまでにどれぐらいの苦労が必要なのだろうか。それで仕事を受け、ホワイトカラーとしての業務をこなせるには。
どこの国でも、首都や経済都市にいけば停電や電話停止の被害は無く、一応ふつうのひとがネットにつながるのかもしれない。
ネットカフェのようなところにいけばつながるのかもしれない。
どれにせよ大変な進歩ではあり、本当は努力しなくてもつながるのが理想ではあるのだけど、どこの国もひとつかふたつ、「一般市民もやれるネットの拠点」があるというのがとりあえずの目標かもしれない。

でも、夢想するのだ。もっと携帯電話的なインフラが普及し、地球上でちょっとした端末でも買えば、すぐにネットにつながるような環境ができたら。そうすればさらに多くの各地の天才児が、それぞれの才能を花開く場所を確保できる機会はさらに多くなると。
そして人類社会は進歩し、おれの職は無くなると(笑)。


電気と、パソコンと、つながるネット環境……
2009年には、だいたいの萌芽は見えていたけど、当時の「パワーブック」はスマホになった。携帯電話のインフラは、中国の一帯一路の野望などもあり、どんどん世界中に広がった。北朝鮮でさえ、携帯を使わない訳にはいかなくなった。まだ一般的ではないだろうけど、基地局がなくなって、衛星を経由して電話がつながる時代。
電力は……こればっかりは巨大インフラだから、その国の民生が安定していないと、電力供給も安定しないけど、スマホを充電できるぐらいには太陽電池パネルは普及品になっている。


そんなこんなで、当時自分が感じていたのの何倍も速く「発展途上国へのIT環境の普及」は進んだ。
それによる先進国の苦境は、たとえば中国に日本の家電メーカーが圧倒されたり、スマホ電子マネー決済で先を行かれたり「ビリビリ動画」がニコニコ動画より大きくなったり、中国のプラットフォーム「Tiktok」が世界流行したりと、そういう面で現実化したようだ。



10年前の記事を偶然自分で目にしたのを機会に「答え合わせ」をしてみる。

ときに「アンカテ」ブログはうちと同様に「はてなダイアリーはてなブログ」の引越しをして、いまも現役だ。
essa.hatenablog.com
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