こちらの続報になります。
関東はジェネラル・フロスト(冬将軍)の奇襲攻撃に備えよ〜明日は雪?/ところで「冬将軍」の由来について - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20161123/p3
リンク先記事の要点
・「冬将軍」は日本に昔からある言葉ではなく、訳語である
・それも1812年にナポレオンがロシアから退却したことを受け「当時の新聞」が造語したらしい。(具体名不明)
・当時の初出は「ジェネラル・ウインター」ではなく「ジェネラル・フロスト」だったようだ(具体名不明)
・ただし、日本で紹介されるときに「ゼネラル・ウインター」と紹介される例は戦前からあった。直訳かどうかは知らないが「冬将軍」という翻訳言葉を最初に使った人も不明
以上が、上の記事の要約です。
それに頂いたコメント。
たうざぁ 2016/11/24 14:49
general frost 1812で検索するとこちらのひとこま漫画が引っかかりますね。
斜め読みですが1812年の作のようなのでこれが最初か、あるいはこの絵と同時か前に元ネタの文章があったのか…
http://www.britishmuseum.org/research/collection_online/collection_object_details.aspx?objectId=1479858&partId=1&searchText=telescope&sortBy=imageName&page=1
では、じゃじゃーん。冬将軍閣下です!!
あの凶暴野蛮なコルシカの蛮族王、ナポレオン・ボナパルトをさらにシメる凶暴なやつ、という描き方なんですね(笑)
にしても、「擬人化」とは以前はこういうものよ。
とりあえず、これが「冬将軍(ジェネラル・フロスト)」の初出である、と暫定的に決めつけておきましょう。
NHKが「和風の”将軍”」にしちゃった。誤用というか定着というか…
ところで、NHKが冬将軍の「将軍」を日本的に解釈し、和風甲冑をつけたキャラにしちゃった!それが誤解を呼びそうなアレなんだよな。
帰ってきた冬将軍 - 痛いテレビ http://zarutoro.livedoor.biz/archives/51437054.html
冬将軍、こんな感じなら可愛い pic.twitter.com/noWfF02Z8Y
— ぱんだってぃ (@pandatty) 2016年11月26日
かわいい冬将軍だな pic.twitter.com/V6n9cs0NUk
— ✨私がういにゃんだ✨ (@ui_nyan) 2016年11月24日
「冬将軍」という言葉は当のロシアじゃ評判が悪い?「我々ロシア軍の勇猛や戦略を過小評価し『天候のせいで偉大な欧州が負けた』と矮小化している!」と…
というのは、英語版のウィキペに飛んでみると「General Frost」も「General Winter」も「ロシアの冬」に飛ぶようになっているんだよね(笑)「General Snow」もあるみたい。
https://en.wikipedia.org/wiki/Russian_Winter
”General WInter”はここにリダイレクトされます。ドイツの将軍については、8月の冬を参照してください。他の用途については、ロシアの冬(曖昧さ回避)を参照してください。
フランスの定期刊行物「ル・プティット・ジャーナル」の1916年のフロント・イラストの「一般冬」
ロシアの冬、General WInter、General WInter、またはGeneral Snowは、ロシアのいくつかの侵略の軍事的失敗への貢献要因として、ロシアの冬の気候を指しています。 もう一つの同様の要因は "General Mud"( "rasputitsa")です。これらの要因の影響は論議を呼んでいる。 ロシアにおける冬の戦争に関するアメリカの軍事研究では、 "冬将軍"は、 "劣った"ロシア人による "無敵の"西洋の軍事天才の敗北を合理化するために永遠に残された神話であると結論づけている[2] 実際に、ナポレオンとヒットラーの両方の計画は、冬の前にうまくいっていませんでした。 同時に、厳しい冬の状態がその後のトラブルに大きく貢献したことは否定できない。[2]
まー、日本も同じような状況があって「神風」がそうですわな。
「神風、神風というけど、モンゴル軍は鎌倉武士団が勇戦奮闘したから日本侵略に失敗したんだろ?」と。
まあ「失敗は孤児だが、勝利には百人の父親が名乗り出る」、なんて言葉もあり… 「そもそも、(少なくとも弘安の役は)威力偵察であり、撤退は予定通り」とか「高麗や南宋が徹底して抵抗したからだ」「高麗の船大工たちがレジスタンスの一環として、船を欠陥で建造してあげたのだ」なんて議論もあったっけ。
ま、そんなこんなで「冬将軍」はポリコレ案件なことばかもしれない、ということも知識として片隅に置いておきますか。