戦闘にしゃしゃり出てきてお荷物になったり余計なことに首突っ込んで事件に巻き込まれたりするようなヒロインは嫌いという意見 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/1000818
ここのコメント欄にコメントした文章を、覚え書き的に転載しておく。
gryphonjapan @gryphonjapan
創作系譜論的にみると、「椿三十郎」の家老の奥方、なんかもその典型かな。ただ、こういうのってその話の中で、主人公の役に立つか足手まといとは別に、深淵なテーマを語る役目は役目で重要だったりするわけじゃないですか。そういう役をヒロインに与えられる、ってのもいいことじゃないかな?http://www.kokin.rr-livelife.net/zayuu/zayuu_eiga/zayuu_eiga_2.html
あなたは鞘の無い刀みたいな人。
良く切れます。
でも、本当に良い刀は鞘に入ってるもんですよ。
出典・参考・引用
黒澤明「椿三十郎」
gryphonjapan @gryphonjapan
ヴィンランド・サガの神父ヴィリバルドなんて、常に飲んだくれていて戦闘にも戦略にも、なんの役にも立ったことがない。しかし、彼の哲学的な問い(その現場の解決にはまったく役立たない!)は物語で重要になる。
【守られてるくせに優しい(設定)で「殺さないでください!!」とか「暴力はやめて」】ということでも、一概に悪いとはいえない。(※神父は「優しく」はない)
gryphonjapan @gryphonjapan
ポリコレが絡むとさらに厄介になるけど、物語は「バカ」がすごく動かしてくれるんで「バカ役」って重要なんだよな。その役を与えられるって「おいしい」ことでもあるし。「極端な理想主義や善意」も「バカ」の一変形だけど、そういう理想論が現実論に粉砕されて、だけどその心意気が、少し現実論者も動かして、最後は最善の部分に着地する…ってパターンも多いじゃない。典型例のひとつが「ブラック・ラグーン」かな。これは男だけど、あれはここでいう”ヒロイン”だよな(笑)
うん、これは「三蔵法師」なんかもコメント欄に出ているけど、あと「ガンバ」もそうかな。『ヒロイン』の話には限定されないと思う。
かつては
■ストーリーの「因数分解」の楽しみートゥギャッターから
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100921/p3
のなかで、こう一般化した
(1)ある集団の中で、メンバーの1人が「すっごく青臭い正論、正義」を主張する。
(2)メンバーの仲間が「そう簡単にいくものじゃない」「裏にはこういう真実がある」「自分たちにとっていかに不利か」などを語る。
(3)正論言いはもともと、組織であんまり役に立たない若造・ゲスト。強引にチームを動かすことも出来ずしょぼーん。
(4)だが、少し時間がたってみると、メンバーがなぜかその正論のために動き出しはじめる。
(5)チームの仲間も本当は熱血な正義漢。最初に正論を言ったメンバーは、能力よりはそういう正義、熱血の心を呼び覚ます触媒としての役割を果たしているのです…
そこから展開して、「ブラックラグーン」のほか「パンプキンシザーズ」のことを挙げたっけ。
「パンプキン・シザーズ」…とある戦後国家の、軍と社会と。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110311/p2