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ことしの星雲賞漫画部門を石黒正数「それでも町は廻っている」が受賞した。おめでとうございます。
— gryphon(まとめ用RT多) (@gryphonjapan) 2018年7月26日
さて、星雲賞漫画部門はしばしば「そもそもSFかそれ?」という議論が生じることも多い。いいぞもっとやれ…だが(笑)、「それ町」は実際に「SF回」も多い作品なのだ(続く)https://t.co/LvzT98juxl
2;これも星雲賞を受賞した(!)「こち亀」https://t.co/OXobN0lBQGのように、下町人情キャラの騒動をベースにしつつ、一話完結を利用し各ジャンルを描けるのが「それ町」。個々の作品は推理からSFまで相当にテイストの違う「連立政権」なのだ。
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その中で「SF(すこしふしぎ)」回を一覧化しよう。
3:それではスタート
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1巻第7話「宇宙冒険ロマン」。
主人公の女子高校生(バイトでメイド喫茶のメイドをしている)嵐山歩鳥が家で弟、妹とやる「ごっこ遊び」と、どこかの国のリアルな宇宙探検を二重写しにして描写する。 pic.twitter.com/NvsFc83M5T
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2巻13,14話「それでも町は廻っている(前・後編)」
交通事故で臨死体験をした歩鳥が、死後の世界を体験し戻るまでを描く回。死後の世界や霊体験の解釈が面白いが、感動的なお話でもある。
照れ隠しか、父親の「賽銭箱に3400円入れたら目を覚ましたから、お前は3400円だ」という言葉が印象的。 pic.twitter.com/EM6XwMUhIj
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2巻18話「穴」
歩鳥が拾った、謎の光線銃っぽいものをめぐる話。
この作品の中の「日常と非日常」のラインというか、扱い方が示されて面白い。また、超常現象に憧れの強い先輩が歩鳥に「やっぱりこういう騒動の中心はお前なんだな」「だけど自分も役があっただけで十分だ」という言葉が印象的。 pic.twitter.com/yGHguFsuDq
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3巻28話「ツッコミじいさん」
主人公がバイトしてるメイド喫茶(※といっても冗談のようなもので、本来は下町にある平凡なおっさんの溜まり場と化した喫茶店)のバーさん店主の、亡くなった夫が浮遊霊として街をただよっているという設定。このじいさんの視点でこの世界を見る話。 pic.twitter.com/euQncFcLn6
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5巻35話「下町雪訪い小話」
実はこの辺迷うんだけど、合理的、現実的な範囲で話が終わったとみることもできるし、センスオブワンダーの超自然現象、すこし不思議なSFだったとみることもできる話ってありますよね(あと、最後の最後でおまけ的にSFとなる回も)。この話、それなんだ。 pic.twitter.com/IyWwoM16WX
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5巻42話「学校迷宮案内」
前の紹介作品と同じで、合理的、現実的な範囲で話が終わったとみることもできるし、センスオブワンダーの超自然現象、すこし不思議なSFだったとみることもできる話ってありますよね(あと、最後の最後でおまけ的にSFとなる回も)。この話、それなんだ。 pic.twitter.com/dAEwKUuKHj
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7巻53話「コンタクト」
これが今回調べなおした中では、一番SFっぽいと個人的に思う。
いやSFっぽいというより「星新一っぽい」んだろうな、たぶん。 pic.twitter.com/l6izcwCI8r
8巻60話「歩鳥となぞの王国」
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「夢の話(といいつつ微妙な仕掛けもあるが…)」はSFとみなしていいのか、どうかだが、日常を離れた回だからカウントしてもよかんべ。内容は学習漫画、クイズ漫画的な、いろんなお題を解いていく話。 pic.twitter.com/HOrcXjBAAr
9巻70話「大人買い計画」
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これもSF要素は強いな。製造場所などが不明だが超おいしい、なぞのお菓子をめぐるお話。 pic.twitter.com/5mQ60VhCRA
10巻79話「歩鳥の戦争」
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これ、ゲーム内の話だからSFじゃなくて現実の話だ、となるかもしれんけど、でも完全に”異世界での冒険”だしな…ここまで定義に困るほど現実のゲームが進歩したからしょうがないけど。RPGにハマって廃人になりかねない少年を、ゲーム内でやっつけることで救い出そうとする。 pic.twitter.com/pV9RDuumha
11巻84話「夕闇の町」
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ちょっとSFとしても異色というか、自分も経験がある「小さいころ、普通とは違うどこかの場所に行った記憶だけはあるんだけど、どこなのかは今調べても分からない」という、そんな心象風景をもとにしたらしき回。
SFなのか、SFでないかの定義もこれは人次第かな? pic.twitter.com/I6k2LAYweL
11巻第87話「陰謀は霧の中」
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これはSF回というより「都市伝説回」というべきかもしれない。
根幹のアイデアは、実際に都市民俗学のモチーフによくなっているしね。
でもたとえば「世にも奇妙な物語」とかで映像化してもよさそうな感じ。 pic.twitter.com/ixTshXG6S0
12巻90話「消された事件」
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作者は『「ドラえもん」でマンガにハマって、そこから藤子・F・不二雄作品ばっかり読んできた』(https://t.co/03PQ0dwlGI)と語る藤子チルドレンだが、これはモチーフ的にもほんとに藤子(F&A)的世界。
実はミステリ回にも藤子的世界観をうまく絡めた回があったりする。 pic.twitter.com/ybTnled3C7
14巻111話「夢幻小説」
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これも純度高いSFだな。パラレルワールドに歩鳥が飛んでいく。
流行りの異世界ではなく、ほぼ同じだけど、ちょっとだけ世界が違い、そもそも歩鳥がいない世界なのだ。彼女は戻るきっかけを探るため、自分の世界とこの世界の違いを探すが、あるささいな差異が意味するのは… pic.twitter.com/M6WqBBNtOe
あ、ちょと前後しちゃうが
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14巻107話「歩鳥撃沈」は、SFに入るかどうか迷った微妙回。
SFとは定義しなくてもいいかもしれんが、オチがね… pic.twitter.com/05eK6FwQaZ
16巻128、129回「嵐と共に去りぬ/少女A」
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「それ町」の最後を飾る前後編エピソードだけど「SFではない」と言われるかもしれない構造で、またその構造はネタバレで語れぬジレンマがある。ただ、画像で紹介した部分は「冷たい方程式」或いは法哲学啓蒙書「これからの正義の話をしよう」的なテーマ。 pic.twitter.com/9CPXoN9nmj
これにて完了。
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あらためて、「それでも町は廻っている」星雲賞受賞、おめでとうございます。