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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

国を超えた「職業人」の連帯…韓国機動隊員、「雨中で日本大使館を警備時、東京で韓国大使館を守る日本警官のことを考えた」

http://www.sankei.com/world/news/141204/wor1412040002-n1.html
【ソウル=藤本欣也】ソウルで15日に行われた日韓交流スピーチ大会で、最優秀賞に選ばれたソウル大3年の韓(ハン)スンホさん(22)のスピーチ「大雨が教えてくれた使命」が反響を呼んでいる。

 徴兵制で警察の機動隊に配属され、ソウル市内の日本大使館前で警備に当たる韓さん。大雨が降っていた、ある夜明け前、同じように東京の韓国大使館前で警備に立っているであろう日本の警察官への仲間意識とともに、職務への責任感と使命感が芽生えた経験について日本語で語った。


 私は警察の機動隊で働いています。外国の大使館や政府機関など公的重要施設の警備、そしてデモや集会の管理が私たち機動隊員の主な仕事です。
(略)
 梅雨で雨が降りしきる午前5時に、私は日本大使館正門の前に立っていました。足元にあふれる雨水を見ていると、こんな時にはさすがに誰も来ないだろうと思えるほどでした。気温は高く、羽織っていた雨具や靴の中までびちゃびちゃになってしまいました。

 逃げ出したい気分になった私は、後ろに建っている日本大使館を肩越しに見ながら、なぜ自分がこの大使館の前でじっと立っていなければならないのだと、考え始めました。

 上の指示に従うしかないからだろうか、ウィーン条約によって外国の大使館を守るのが義務だからだろうか、いくつかの理由を思いついたのですが、どれもその状況を乗り切るための動機にはなりませんでした。

 ちょうどそう感じたとき、前の方にあった電光掲示板を見たら、日韓関係が連日悪化しているというニュースが出ていました。それを見た途端、2つのことが頭に浮かびました。

 一つは、反日デモから日本大使館を警備したときの私の経験で、もう一つは、逆に反韓デモから韓国大使館を守るために苦労しているはずの東京の警察のことでした。東京にも、韓国大使館の前で私と似たようなことを思う警察官がいるかもしれないと思うと、東京の警察との間に仲間意識さえ感じられました

 それから私は、われわれ、ソウルと東京の警察が、日韓関係という舞台の片隅で一番目立たないけれど、絶対欠かすことのできない役をともに担っているということを、少し誇らしく思えるようになりました。悟りのようなものを得たと一人で感心していると、いつの間にか終わりそうでなかった大雨もやっとやみはじめて、夜が明けようとしていました。
(後略)


「同じ国の別の職業の人より、違う国の同じ職業人のほうにこそ連帯感を感じ、話が通じる」という「国境を越えた職業人の連帯」はままあることである。趣味とかだってそういうことはあるしね。というか、それ以上に国籍や人種の同一性が上回ると考える根拠はどこにもない。

特に警察、軍人、外交官…などはそれが顕著だ。
タカ派で鳴らし、日本の70年代の極左運動をある意味で完全に壊滅させた男が、中国共産党の盾となる中国警察から三顧の礼で迎えられ、恩師となる世界なのだ。

「DJポリス表彰」で思い出した話…「中国は天安門事件後『殺さずに民衆を弾圧する方法』を日本から学んだ…指導者は佐々淳行(笑)」 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130620/p4


外交官というのも、ヨーロッパがまさにその典型だけど「外交官というファミリー、マフィア」が一種の結社となり、王や元老院(民主的世論!)がいかに敵国に関して敵意を燃やそうが、その結社間でのコミュニケーションは切れないのだ。切れないからこそ効力を発揮する。
その結社の結束のために、外交官は贅沢で華々しい社交をしなければいけないのだ…というのが、外交官のゼイタクなる生活の言い訳になっていたり、もするのだが、まあ善悪はさておき実際はそういう面はたしかにあるのだ。


だから、ついでに言っておこうと思うけど、河野談話”検証”ってあったでしょ。あの時に「その前に外交交渉がいろいろあり、おとしどころを図った妥協の産物だった」という結論にいたった。
その時の反論は「落としどころを探ったものではない」でなく「それは当たり前じゃないか」というものだった。まったく正論なのだよね。

ただ、それならばそれを「否定」する必要は無かった。
せめてノーコメントぐらいにしておくべきだった。それは民主的コントロールとして。

http://www.sankei.com/politics/news/140617/plt1406170021-n1.html
 内閣外政審議室が河野談話発表時にまとめた「想定問答」では、「韓国に対しては、発表案文について事前に協議しなかったのか」との問いに、こんな模範解答が示されている。

 「事前協議は行っておらず、今回の調査結果はその(発表)直前に伝達した」

 真っ赤な嘘であり、宮沢内閣が意図して国民を欺こうとしたことが分かる。それどころか、当時の政府高官らは、身内である後の政府の担当者らにも事実関係を正確に伝えていない。

 河野談話作成時に内閣外政審議室長として河野洋平官房長官を補佐した谷野作太郎氏は平成10年3月、後輩に当たる同室の現職職員らにこう語っていた。

 「韓国政府と一言一句文言を詰めたということは絶対になかった。また、そういうことがあったとの根も葉もない噂が出ること自体も大変遺憾なことだ」

ここで出ているのは「想定模範解答」だから、実際にはこのやりとりは無かっただろうから良かった。
 
だから今回の話で解禁になったら、むしろ「河野談話のすり合わせ」というのは、外交芸術のひとつとして誇らしげに当事者は語っていいんじゃないかと思うのだが。むしろ「河野談話を創った男たち」「『河野談話』創作秘話」というドラマや漫画を作ってもらいたいぐらいだ(笑)。

ひとつの国境を越えた「職業人の連帯」のモデルケースだろう。


スーダンの「友情の銃弾」、その後…まもなく1年

http://www.mod.go.jp/j/press/news/2013/12/23b.html
国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)への物資協力について
平成25年12月23日
内閣府
外務省
防衛省
我が国は、UNMISSに施設部隊約400名を派遣し、2011年に独立を果たしたばかりの南スーダンの国づくりに協力を行ってきているところである。
南スーダンにおいては、本年12月中旬より反政府勢力の攻勢により現地の治安情勢が急激に悪化している。このような中、UNMISS司令部より、ジョングレイ州ボルに駐屯する韓国隊及び共に宿営地内に所在する避難民等の防護のための武器の使用に備え、不足している弾薬の譲渡が要請された。不足している弾薬の型は我が国部隊が保有しているものと同型であり、現在UNMISSに展開している部隊の中で同型の在庫を有しているのは我が国部隊のみであるため、我が国からの無償譲渡を行わない場合、韓国隊の隊員及び避難民の生命・身体の防護に支障が生じることになる。そのため、国連からの要請に基づき、必要な弾薬10,000発を無償で国連に譲渡することとした。
 
本件は、我が国も参加するUNMISSが行う活動の一環として、施設業務を任務とする韓国隊の隊員及び避難民の生命・身体を保護するために一刻を争う緊急事態であり、緊急の必要性・人道性が極めて高いことに鑑み、当該弾薬が韓国隊の隊員及び避難民等の生命・身体の保護という自己保存のためにのみ使用されること、及びUNMISSの管理の下、UNMISS以外への移転が厳しく制限されていることを前提として、官房長官談話を発出することにより、武器輸出三原則等によることなく、国際平和協力法第25条に基づく「物資協力」の枠組みで譲渡を行うものである。


この時の難民防衛は奏功し、なんとか危機を脱することが出来たという。

「アフリカの 民を護りし 虎二頭」…インド・韓国軍とスーダン武装勢力の緊張高まる - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140419/p2

これもまた、国境を越えた職業人の連帯だったろう。これも映画に出来る(まあ日本は脇役だな。主役は韓国軍やインド軍だ)。




しかし、そんなら国境を越えて首脳、政治家たちは同じ稼業としての連帯感を持たないのか、どうか(笑)…

うーん、なんか最初に紹介した話は、めっちゃいい話だったのにさあ(笑)。