上の中東話に関連して、
最近出たこの本から。
- 作者: 手嶋龍一,佐藤優
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2013/12/14
- メディア: 新書
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佐藤 ビンラディン殺害についての日本政府の対応は、なかなか面白かったですね。外務省の長嶺安政国際法局長が「これをどうやって国際法的に正当化するんですか。国際法に違反しています」とはっきり言明していた。しかし同時に日本政府は、菅直人首相が談話を発表し、世界の主要国の中で最初に歓迎する旨、表明しています。菅首相はこの支援声明で、ものすごいアセットを得たんです。合法的なことを支持したってそんなに感謝されない。菅首相はそこに法的根拠があろうとなかろうと、最初から「これはアメリカの快挙である。ぜひ支持したい」と言い切る腹を固めていたようですね。
オバマ大統領にとって、日本の支持は重要なことでした。なにしろ明確に支持を表明した主要国の首脳は、菅首相を除けばイスラエルでも強硬派で知られるネタニヤフ首相だけですから。
見てみよう
http://www.kantei.go.jp/jp/kan/statement/201105/02danwa.html
ウサマ・ビン・ラーディンの殺害についての内閣総理大臣の談話
平成23年5月2日
1.本日、オバマ大統領は、米国同時多発テロその他数多くのテロ事件の首謀者であるウサマ・ビン・ラーディンが殺害されたとの声明を発表した。
2.本件は、米国を始めとする各国が、国際テロの防止と根絶に向け、長期にわたり一致団結してテロとの闘いを行ってきた結果である。我が国としても、これまでアフガニスタン及びパキスタンに対する協力をはじめ、テロの脅威への対処に積極的に参画してきたところ、今回のテロ対策の顕著な前進を歓迎するとともに、米国やパキスタンをはじめ、関係者の努力に敬意を表する。(後略)
ネタニヤフ首相は11日から来日する。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140425/plc14042512150017-n1.htm
そんな折に紹介してみた。