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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

第二期オバマ政権と同盟国の外交は「親分やる気ないなら、うちら勝手に動いていいですか?」「まあ待てや」のせめぎあいなのだろうね。

アジア歴訪の旅が続いています。

共同声明が翌日にもつれたり、次の訪問先でも

訪韓直前にパク大統領が習主席と電話会談、出鼻をくじかれたオバマ大統領―香港メディア
http://www.xinhua.jp/socioeconomy/photonews/380780/

だったり、さらには訪問先ではないが

イスラエル:中東和平交渉中止の方針 閣僚会議で全会一致 - 毎日新聞
http://mainichi.jp/select/news/20140425k0000m030164000c.html

だったりと。
で、池内恵氏が書いたこの記事を思い出した。

新語「IBJs」をご存知ですか・・・「アメリカに捨てられた旧同盟諸国(イスラエル、英国、日本)」のことです(笑)〜池内恵文芸春秋より
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140211/p6


この時期はまだクリミア半島危機が起きてなかったのだが、不気味なほどに予言的な文章だった。
詳しい記事は文春のことし3月号を見てね。

http://gekkan.bunshun.jp/articles/-/959
大国なき後の戦略を作れ
アメリカの覇権にはもう期待できない   池内恵

IBJs」だが、その後見る限りでは拡大の一途を続け、「IBJKSET」ぐらいにはなってる(笑)コリア、エジプト、サウジアラビア、トルコ…などなど、じゃ。つまりは冷戦期の同盟国、譜代大名。政府の正統性、民主度はそれぞれ大いに違うが。

だがシリア、クリミア、そこに尖閣防空識別圏)も含めてもいいかもしれない…。
要は「アメリカに配慮しても得るもの(特に安全保障)は少ないんじゃないか?それならアメリカへの配慮や歩調の一致を減らして、勝手に独自の国益を求めよう」と。
実はその後の方向性はばらばらで、中国に傾倒するもの(韓国)あれば、ロシアとの関係を強化するもの(日本、サウジ)もある。相互の連携を強化(サウジとトルコ)するところもある。

オバマ外交は基本的に「ことなかれ外交」で、相互に矛盾するようであってもけっこう「ことなかれにすませる」という部分では一環しているところもある。
ただ、選挙のこともあるし、「ことなかれですませたい。だが弱くは見られてはならない」という二律背反もある。
「強くふるまえないっていうけど、俺の前任者がイラクで金を使ったから強くやりたくてもやれねーんじゃねえか!」というオバマ氏のココロの叫びも聞こえてきそうで、それは確かに気の毒なのだが。

だから、ブッシュ−小泉的な盟友関係はおそらく安倍首相は結べないし、というかどの国もオバマとそういう盟友関係は結べないだろう。
ブッシュと小泉の仲もやや軽薄な感じに見えるが、ただ小泉訪朝という、あきらかにアメリカの戦後秩序や戦略に反した行動も、いきりたち警戒心を見せるアメリカの国務省国防総省を「ジュンイチローのやることだから見守ろう」とブッシュのトップダウンで容認した、と複数の報道が伝えている。たぶんそういうことはあっただろうし、そういう関係ではないだろう、と。

ただ逆に、「IBJs」だか「IBJKSET」だかの時代の日米交渉は、タイトルにうたったように『親分やる気ないなら、わしらも自分のことを考えて動きますで』『まあそう急ぐな、悪いようにはせえへんから』という外交になっていくしかない。
そういう交渉には、あまり個人的な信頼関係はないほうがむしろいいのじゃないか(笑)、いやちょっと笑ったが、まじめにそういう部分はあると思う。


以前も語ったが、安倍とオバマの関係が悪いとしたら、その大きな、あるいは決定的な理由はシリア武力介入問題がある。国際社会でも、米国の中でも”弱い”大統領と見られてダメージを負ったのはレッドラインに自分から言及したオバマ大統領の責任ではあるのだが、始めにオバマ氏がシリア空爆支持をしてもらうことを期待して一本釣り、狙い撃ちをしたはずの安倍氏が、ダマスカスを石器時代に戻す空爆に強く賛成していれば、オバマ氏の心境も違ってただろうと(皮肉)。

日米関係を大きく狂わせた「シリア空爆」問題。あの時安倍が「空爆支持」だったら? -
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140226/p2

そんな相互の不信感を、ようは不信感のまま生かす方法もある。
そういうことすよ。

オバマの「カリスマ」は今?たとえば今でも「世界を変えると信じる」人はいるか?

ちょっと前に
思い出した。

さよならニューヨーク! そして、それでもオバマは歴史を変えると信じたい。

http://www.the-journal.jp/contents/ny_kanehira/2010/09/post_67.html

書いたのは「報道特集」でおなじみの金平茂紀キャスター。
いま知ったんだが、報道特集のスタジオ・トークが公式ブログに文字起こしされていている。これは記録として実にありがたい。
http://tbs-blog.com/houtoku-kanehira

おかげで話題だった、こんなトークも記録に残る(笑)

http://tbs-blog.com/houtoku-kanehira/26975/
<冒頭あいさつ>
金平:こんばんは。「報道特集」です。ウクライナ情勢の深刻化で、この夏にロシアで予定されているG8サミットの開催が危ぶまれています。総理がテレビの人気バラエティに出演している暇はあるようなので、日本政府の方針もおそらくきちんと定まっているんでしょう

ははは、マジレスとしてそれらを一緒くたにしていいかどうかは別として、軽い皮肉としてこれぐらいのことを権力者に投げつけるのは悪くないことだと思う(まあ、視聴率競争のライバル局Disという商売上の都合もあるだろうけど)。

ただ、そういう人がまぁ、別の権力者に対して「それでも歴史を変えると信じたい!!」と大仰な言葉で寄り添うのもねえ。

本日、くしくもTPP交渉をテーマに「報道特集」は放送するそうだ。
冒頭、金平氏
「わたしは2010年、『それでもオバマは歴史を変えると信じたい』と書きました。今振り返ってみて…」と語ってくれれば面白いのだが。

「正しかった」というだろうか、「間違っていた」というだろうか。