「構造改革」「規制改革」という錦の御旗のもと、いったい何が繰り広げられてきたのか? その中心にはいつも、竹中平蔵というひとりの「経済学者」の存在があった。
- 作者: 佐々木実
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/05/09
- メディア: 単行本
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“外圧”を使ってこの国を歪めるのは誰か? 郵政民営化など構造改革路線を推し進めた政治家・官僚・学者たちは、日本をどのような国に変えてしまったのか?
8年におよぶ丹念な取材からあぶり出された事実から描ききった、渾身のノンフィクション。
新潮ドキュメント賞とのダブル受賞らしい
http://www.shinchosha.co.jp/prizes/documentsho/
紹介記事
http://president.jp/articles/-/11775
取材・執筆に8年。その長い歳月をかけて佐々木実さんが描いたのは、小泉政権下で「改革」の旗手となった経済学者・竹中平蔵の半生だ。あるときは経済評論家として、またあるときは企業家として振る舞い、そして小泉政権では政治権力を手にして「改革」に邁進する政治家へ――。「そのようにいくつもの立場を使い分けながら現在の地位を築いた彼は、私にとってとても謎めいた人物でした。いったい何者であり、どこから現れたのか。様々な人々を惹きつける彼の力の源泉を見つけたかった」
佐々木さんは竹中平蔵の半生を幼少時代から紐解いた。
(略)
「彼は以前から議論に負けない『論客』でしたが、その手法によって失われてきたものがある。調べていると、あの頃から政策の議論が勝ち負けを争うゲームのようになり、現実の認識が二の次になっていったことがわかります。その風潮はアベノミクスが喧伝される今ともよく似ている…