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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

「アンネの日記」破損犯、鑑定留置…昼間たかし氏の2月記事は、ジャーナリズム史に残るスクープだった!

アンネ事件、無職男を鑑定留置 責任能力判断
http://www.47news.jp/CN/201404/CN2014041601001725.html
 「アンネの日記」や関連図書を相次いで破ったとして器物損壊容疑などで逮捕された東京都小平市の無職男(36)について、東京地検は16日、刑事責任能力が問えるか判断するための鑑定留置を東京地裁に請求し、認められたと発表した。期間は17日から2カ月。

 警視庁捜査1課などによると、一連の事件では都内の38図書館で計300冊以上が破られた。男は「細かく覚えていないが、1年くらい前から自分がやった」と関与を認める一方、意味不明の言動もあるという。

2カ月も要するのか、けっこう長いな。
さて、
最終的に刑事責任能力が認められるのか、認められないのか…は、今後慎重に調べてもらうしかないが、そういう鑑定留置措置が行われるという時点で、2月22日の段階で昼間たかし氏@quadrumviroが2月22日に報じたこの記事 

中二病”の犯行ではない!? 被害は30年以上前から…図書館関係者が口に出せない『アンネの日記』破損事件の背景
http://otapol.jp/2014/02/post-594.html

これが、スクープだったと認定できるだろう。
なにしろ、まだ容疑者が逮捕もメディアに浮上もしていない時点で

「やはり、“ナチズム”や“ホロコースト”は特定の精神的構造を持った人を引きつける要素が強いんじゃないかと思います。私も過去に、図書館内でホロコースト関連の本を破っている人を見つけたことがありますが、その人物は刑事事件の責任能力がない人でした」

 詰まるところ、精神医学的に“コダワリ”の強い人の犯行なのではと、図書館関係者は経験則から指摘をする。だからこそ、この事件にはコメントし辛い。その結果、すわ国際問題かというような妙な状況になってしまっているのである。


なぜ自分がこれに強い印象を持っているかというとそもそもこの事件は公的なメディアで一報が報じられる前に、twitterやそれをまとめたtogetterが話題になり、それを一般メディアで後追いしたという経緯があった。
で、その発端、きっかけとなったtogetterに自分も

http://b.hatena.ne.jp/entry/togetter.com/li/631960
(略)…ただ思想の可能性の一方、病的行動の可能性も感じなくは無いが・・・ 2014/02/19

と書いていたからだ。ただこんなのは(ほんの少し、自分の見聞による前例が頭をよぎったとはいえ)何の根拠もなく印象論で語ったものだからカウントに値しない。

それを、関係者への取材に基づいて示唆したのがこの記事であり…おして特筆すべきは、そうそうたる大物識者やジャーナリストも、巨大な規模を誇る組織ジャーナリズムも、そういう病的な傾向の可能性について(当方の見る限り)触れていたものはなかった。ほとんど孤軍、一騎駆けで昼間氏はここまで踏み込んだのである。だから印象に残っていた。
 
今後最長2カ月の鑑定で、刑事責任能力が仮に認められても、やはりこの記事は金字塔的スクープだったのではないか。
くしくもことしの大宅壮一ノンフィクション賞は「雑誌部門」が新設され、佐村河内氏の問題を追った神山典士氏が受賞した。
http://www.bunshun.co.jp/award/ohya/
「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」もある。
http://zasshi-journalismsyo.jp/
だが、インターネット上の報道はおそらくこれらの賞の対象にならなかったと思う(なったかな?)
そんな中で、この金字塔的スクープが忘れられ、埋もれるかもしれないので今回の「鑑定留置」放送で思い出し、賞賛するしだいだ。


もちろん、自分は以前もかいたが、犯罪は…いや外のすべての人間の行為は、発生時点においては基本的に責任能力のある人が、自分の意思に基づいて行った、と”見なす”のが前提、常識であって、そういうふうな前提で報じ、考え、論じたことに特に瑕疵があるとは思っていません。
そいう報道が悪いのではなく、そこで病的問題に踏み込んだ昼間氏の報道が飛びぬけて凄かった、ということなのだ。ほかの報道や論評に問題があるわけではないことが、逆にひとつの勲章になっている。

鑑定留置結果が出たあとでもいいので、氏には「いま振り返る『アンネの日記破損事件』、スクープの深層」的な記事を執筆してほしい。あの記事に登場した匿名の図書館関係者も、この事態を受けていま、どういうふうに思っているかを聞きたくある。