実話なんですが、静岡支局にいたとき、テレビ静岡に昼ニュースで「島田の女性が白骨遺体で見つかった事件、近くに住む若者を一斉に聴取」というのをスクープされたことがあります。すぐに須藤今朝広という刑事部長が記者クラブにすっ飛んできて、「皆さん、これは事件になりません」というんです。
— 三枝 玄太郎 (@SaigusaGentaro) July 13, 2020
何だろうと思ったら「これは同〇が絡んだ事件です。彼等は彼等の掟で裁いてくれる。わが静岡県警から狭山事件を出すわけにはいきません」と言いました(今でもはっきり覚えてる) 事件は未解決です。平成初めごろは、こんな話が山ほどあったんです。彼らが「権力者」だと言う根拠はここにあります。
— 三枝 玄太郎 (@SaigusaGentaro) 2020年7月13日
警察ですら手が出せない時代があったんです。高知県の「モードアバンセ背任事件」でも捜査関係者がいかにピリピリしていたか、「黒い陽炎」(高知新聞社)を読むと、よく分かります。
— 三枝 玄太郎 (@SaigusaGentaro) 2020年7月13日
高知の事件は今も同和利権が根強くある証拠ですね
— Bonito (@Bonito26416838) 2020年7月14日多くのメディアが迫れなかった同和利権に絡む不正事件に、地方新聞の記者たちが動き始めた。その「特報」は、やがて県議会による百条委の設置、そして県警と地検の捜査につながってゆく。高知新聞取材班が、徹底した取材で巨額の闇融資事件を暴いた衝撃の一冊。
- 作者:高知新聞編集局取材班
- 発売日: 2011/02/28
- メディア: 新書
あの事件は高知新聞社がよく頑張ったと思います(その年の新聞協会賞を受賞しました) あのときに高知にいた毎日の記者が「いや~、悲惨でっせ。こっちが気づいた時は、高知新聞はファイル100冊分くらい調べとんねん。毎日、特ダネ書かれて、死にたくなったわ」とぼやいていました。確かに(笑)
— 三枝 玄太郎 (@SaigusaGentaro) 2020年7月14日
モードアバンセはおかしな幕引きでした。
— 空 (@allnaturelove35) 2020年7月13日
「黒い陽炎」に出てくる暴力団とも交流がある土佐犬関係の理事長が念頭に県知事が職員に訓示した後、知事室の隣であいさつするくだりには驚きました。こんなことが放置されていたのか、と。よく高知新聞はこの事件を追及したと感心しました。
— 三枝 玄太郎 (@SaigusaGentaro) 2020年7月13日
三枝 玄太郎
@SaigusaGentaro
産経新聞を令和に改元したのと同時に退社しました。フリーライターになりました。政治や事件などボチボチつぶやきます。YOUTUBEを今月中にやりたし。著書に「19歳の無念」(角川書店)
- 作者:三枝 玄太郎
- メディア: 単行本
この方が本当に「静岡支局」にいたことがあるのか、調べると著書のプロフィル欄に
昭和42年、東京都生まれ。早稲田大学卒。平成3年、産経新聞社入社。静岡支局を振り出しに同6年、東京本社社会部に。警視庁、遊軍などを担当した後、同11年から宇都宮支局勤務。同13年8月から、東京本社社会部に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
『十九歳の無念 須藤正和さんリンチ殺人事件』より
とあるので、1991〜1994年のいずれかの話であることがわかる。
また「須藤今朝広という刑事部長」とは、非常に変わった名前だな、と思ったのだが…
瑞宝小綬章(警察功労)
須藤今朝広さん (元県警察本部刑事部長、沼津市)
殺人事件の捜査に献身
須藤今朝広さん1958年に県警に入り、主に刑事畑を歩き、刑事部長を3年間務めました。受章は多くの仲間の努力のおかげです。36年間、被害者の身になって、正義を貫くことができました。刑事部長2年目の92年夏、9日間で3件の殺人事件が発生し、解決へ必死の捜査を続けた熱い日々が一番の思い出です。現役警察官には、県警の指針「正・強・仁」に基づき、適正捜査に努めてもらいたいと思います。
【静新平成23年6月18日(土)朝刊】
paipu.eshizuoka.jp
静岡新聞が出典らしいが、平成23年に警察功労で叙勲された、もと刑事部長の須藤氏は実在するらしい。
「捜研 」の「捜査研究」にも、寄稿されていたようだ
捜研 : 捜査研究 40(7)(475)
国立国会図書館雑誌記事索引 45 (6) 1996.06~47 (9) 1998.09;本タイトル等は最新号による;40巻1号 = 469号 (1991年1月)-47巻9号 = 563号 (1998年9月)「国立国会図書館デジタルコレクション(雑誌)」より
[目次]
巻頭言 捜査技術 / 須藤今朝廣 / p2~4
刑罰の理論と実際(その一)(9)刑事法運用の基本 / 渥美東洋 / p5~13
刑法総論について(座談会 おわり)(6)実務・刑法総論ノート / 捜査実務研究会 / p168~163
時の刑事法 火薬類不法所持罪と残火薬類措置義違反の罪の関係 / 池上政幸 / p15~25
時の刑事法 流通食品への毒物の混入等の防止等に関する特別措置法違反事件をめぐる捜査上の問題点(下) / 小島吉晴 / p26~32
さて、そうなると、少なくとも身元・経歴ははっきりしている
・三枝玄太郎元記者はかつて、産経新聞の記者で、静岡支局に務めていた時代があった
・その期間は1991-1994年だった。
・その期間内に、静岡県内で「島田の女性が白骨遺体で見つかった事件」があった
・テレビ静岡が昼のニュースで「近くに住む若者を一斉に聴取」したと報じたことがあった
・それに対して、当時の静岡県警刑事部長・須藤今朝広氏が
・記者クラブで「皆さん、これは事件になりません」と言明した
・その理由について、https://twitter.com/SaigusaGentaro/status/1282571824161673216 と説明した
・事件は未解決
これらは、とりあえず当事者ともいえる三枝氏が提示した「ファクト」である。
少なくとも、根も葉もない、存在しないことをこのようにツイートしたら、名誉毀損がらみの告訴や告発を受けるリスクがあるわけで、その上で氏が「自身が体験したこと」として、上記のことを語ったのだ。
ただ、ことの性質上、たとえば須藤今朝広氏は、「そんなことを言った事実はない」と否定するかもしれない。
そうすると、その場にいた他の記者が、「それを自分も聴いた」と証言されるか、
あるいは消去法的に「テレビ静岡が昼のニュースで『近くに住む若者を一斉に聴取』と報道した時、各社がそれについてどんなリアクションをしたか」から、間接的にわかることもあろうが…
というか、なにしろ「自分が実際に見聞きした」という話だから、逆にそういう否定の証言が無いと、それを否定するすべはない。
少なくとも内容的には、
このような、関係者の実名を挙げての証言が、上の経歴を持つ人物から語られた、というのは相応の重みがあるだろう。
もしそんな事実が無い、というなら関係者から明確に否定の声明などがあってもいい、というのを含めて。
三枝氏のtwitterプロフィールには「youtubeを今月中にやりたし」と書いているが、実際にスタートしているようだ。
www.youtube.com