これも上から、モーニングつながり。
「コウノドリ」はこの前2巻が出たばかりだけど、なんといっても出産や性をめぐっては”正解”のない倫理的問題、法哲学問題…簡単にいえば「白熱教室」的な問いが多数存在する。
この前(2013年44号)では「大怪我をして意識不明の妻と、そのおなかの子。医者は『どちらかしか助けられません。貴方が、どちらを助けるか決めてください』と夫に告げる…」という、実に厳しく重いシチュエーションを描いていた。
ところが一転、2013年45号の小ネタでは…これって、「悪いこと」?
さて、
話はやっぱり法哲学的なことになるんだが、この女性は倫理的に批判されるのか?ってことですです。主人公の産科医はあきれてますけど、結局夫婦間の貞節義務というのは夫婦間で適用されるもんですわな。
こういうのも人生、その人の選択――であるべきかもしれない。これを批判する必要は無いのかもしれない。
ちょっとこのへんで議論してたんす。
■「婚外子」裁判から大屋雄裕氏が語る、結婚制度のそもそも
http://togetter.com/li/562424「例えば夫婦が「貞節」を義務として負わされるのは、近頃流行りの「国が道徳を規定し、押し付けるのはけしからん」って批判が該当する気がします。」
「貞節が大事だとしても、それを子の相続分に反映するのは「親の因果が子に報い」でけしからんというのはよくわかるのですよ。後段については、貞節がイヤなら法律婚しなければいいのにと言い放ちたいところで、そのためには子に報いないようにする必要があるのも事実。」
「男女平等化する必要はありますが、貞節義務がイヤなら法律婚しなければいい、というのは子に不利益が生じないのであればアリだと思います。」
「婚外子も同等の相続権を得ることになるが、認知されない子と内縁の妻には相変わらずない。次はそれらに権利が広がってゆく予感。」
たとえば政治家の浮気、不貞、結婚前の出産(シングルマザー)などは当事者(妻や夫)からの批判はともかく、一般的な倫理的批判の対象になりえるのか?なるかもしれないし、ならないかもしれない。・・・でも、なりえない、の方向になっていくでしょうね。
以上、細野豪志議員の弁護でした(ちがう笑)。
それはともかく、そろそろ投票、選定が始まっているでしょうけど、1位はともかく(とってもいいと思うけど)、上位に鈴ノ木ユウ「コウノドリ」を送り込んでいたらくよう、投票権をもつ人にアピールしたいと思いますです。
ここで、無料で第一話が読めます。
http://morningmanga.com/kounodori_epi1/
それはそれとして、DNA鑑定が出産時義務だったら、こういうことはなくなるよね?
よね
よね。
■本日上映開始「そして父になる」。だけど…DNA鑑定を義務付ければ、こんな”事故”はなくなるよね
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130928/p3
■親子(父子)の関係証明にDNA鑑定が義務付けられたら?−−科学が政治の上に立つ刻
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20081124/p8
■科学の進歩は人間の幸福! 例えばわが子は妻の不倫の子で、実子では無いとすぐ分かる!!(うーむ…)※「特上カバチ!!」より -
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110429/p6
■「分からない」が前提のものが「分かる」ようになった時・・・…出生前診断の重さと難しさ
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120907/p5