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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

軍用伝書鳩、68年目の「任務完了」/「やり残したことをXX年後に達成」の物語を思い出してみる


(※新聞切り抜き紹介シリーズ2)
2012年11月4日毎日新聞
だが各紙に掲載された記事だと思うので、「軍鳩」で検索してみた

http://h-uesugi.com/news/2012/11/04/4926.php
【ロンドン小倉孝保第二次世界大戦の連合軍によるノルマンディー上陸作戦(1944年6月)の際、ナチス・ドイツ占領下のフランスから放たれたとみられる英空軍の軍鳩(ぐんきゅう)(伝書鳩)の骨が英国の民家で見つかった。
  鳩には暗号が付けられ、英国立暗号センターで68年ぶりの解読作業が始まった。

  英南部ブレッチングリーに住むデビッド・マーチンさん(74)宅で、改築のため暖炉を壊そうとしたところ、煙突内側から見つかった。
  脚に小さな赤いカプセルが付けられ、中の薄紙に通信文(暗号)が書かれてあった。

  差出人は「W・Stot」で英空軍所属の軍曹。
  宛先は「XO2」とあり爆弾司令部を意味するという。
  暗号は計27の文字列で構成されている。
  英メディアによると、仏ノルマンディー地方から英バッキンガムシャーの暗号センターに向け放たれた鳩が、気象条件など何らかの事情で疲れて煙突に入った可能性が高いという。

  英王立伝書バトレース協会によると、軍鳩の骨から約30の通信文が見つかっているが暗号通信文の発見は初めて・・・

この「何かの事情で中断され、長い空白の末に・・・意味は無くても象徴的にその行為を完了させる」という話が、個人的にはヨワい。
フィクションでいえば、例えばMASTERキートンに、これを描いた「アレクセイエフからの伝言」という作品なんかもあるが、戦災、震災に見舞われた学校の児童が60何年目にして卒業式をするとか、そういった事実に即した例もありましょう。
もっとも有名なのはこれかな。
ウィキペディアの「ストックホルムオリンピック」

1967年、ストックホルムオリンピック開催55周年を記念する式典が開催されたが、開催に当たって当時の記録を調べていたスウェーデンのオリンピック委員会が、陸上競技の男子マラソンにおいて金栗四三が「(棄権の意思が運営者側に届いていなかったため)競技中に失踪し行方不明」となっていることに気付いた。このため、オリンピック委員会は金栗を記念式典でゴールさせることにし、金栗を式典に招待した。招待を受けた金栗はストックホルムへ赴き、競技場内に用意されたゴールテープを切った。ゴールの瞬間、場内には「只今のタイムは54年8ヶ月6日5時間32分20秒3、これで第5回ストックホルム大会は総ての競技を終了しました」とのアナウンスが響いた。金栗はゴール後のスピーチで「長い道のりでした。この間に孫が5人できました」とコメントしている。

あら?こんな本が昨年出たばかり??

箱根駅伝に賭けた夢 「消えたオリンピック走者」金栗四三がおこした奇跡

箱根駅伝に賭けた夢 「消えたオリンピック走者」金栗四三がおこした奇跡

正月の風物詩として、数多くのスポーツファンを魅了する「箱根駅伝」(東京箱根間往復大学駅伝競走)。
日本国民が熱狂する駅伝競走を生み出したのは、「マラソンの父」と呼ばれた金栗四三だった。箱根駅伝の最優秀選手賞は「金栗杯」と称され、今もその名を大会に留める。
「世界に通用するランナーを育成したい」と強く願った金栗は、なぜ「箱根駅伝」を創設したのか。
それは日本が初めて参加した1912年のストックホルム五輪に遡る。金栗は講道館の創設者、嘉納治五郎の指名で、日本からただ一人のマラソンランナーとして大会にエントリーしたが、猛暑により途中リタイア。ストックホルムでは「消えた日本人ランナー」として注目を集め・・・(略)

へえ、箱根駅伝の父でもあるんだ。来年が、金栗氏の没30年でもある。


そういえば、筒井康隆もこれに似た物語を書いてたな!?
もっともそれは、オリンピックが未来において人気を失い、選手がほかの用事で途中でいなくなっても気にしないような小イベントになっている、というような話だった。・・・
この実際のエピソードとの関係はどうなんだろうか。

みちん 2012/12/31 07:58
筒井康隆「わが良き狼(ウルフ)」所収の「走る男」です。自分も「世界伝説コレクション」とかいう本で金栗四三の話を読んで、これが元ネタだったんだと知って驚きました。検索すると「走る男」の初出は1969年の「小説新潮」とのこと。同年には,金嬉老事件が下敷きの「晋金太郎」、新宿騒乱事件の「新宿祭」、アポロ月着陸の「巷談アポロ芸者」など他にも時事ネタの作品が多いですね。

ああ、どんどん連想が拡がるが、筒井は同じように、「途中で中断されたままのかくれんぼ」を書いた掌編も書いていたっけ。

さらに思い出すと藤田和日郎うしおととら」でも、連絡船の遭難に際し、緊急無電を打てなかった事を悔いていた元船員が、幽霊船に乗り込んで・・・という話があったっけかな。
第十四章「鎮魂海峡」か。版がいろいろ変わっているから、いまは何巻に収録かはわからない。
ここにレビューがある。
http://ameblo.jp/yoshiki-0722/entry-10591342652.html
http://hiyoko.justhpbs.jp/usitora4.html