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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

オバマ・バイデンが同性婚を支持。大統領選の一大争点に?

twitterのTLで目に付いたのでそのまま引用
自分が目にした、この問題を詳しく取り上げているアカウントの人は
https://twitter.com/#!/mizukawaseiwa
https://twitter.com/#!/quitamarco

Yuko Kato‏@mizukawaseiwa
https://twitter.com/#!/mizukawaseiwa

オバマが大統領として初めて同性結婚を支持。これを言ったからと言って自分に投票しない人は最初から自分に投票しない人だという判断があったかな?
 
数日前のバイデンの同性結婚支持発言が露払いないしは観測気球で、そこにオバマが続いたという、予定行動さといいけど。 まさかまたバイデンが口すべらせたからこういう事後作をとったんじゃないよね(^_^;)
 
オバマ同性婚を支持したからと言ってオバマに投票しない人は最初から票を期待できない人というのに加え、これまでオバマから離れていたリベラルはこれでこぞってオバマに入れるだろうという票読みもあったかなあ、と。どうかなあ。
 
ダイアン・ソーヤーが言うように、これはアメリカの政治と文化において歴史的な瞬間ですと。大統領が初めて、同性結婚を公然と認めたABCインタビューを再度 http://www.youtube.com/watch?v=kQGMTPab9GQ&list=UUBi2mrWuNuyYy4gbM6fU18Q&index=1&feature=plcp 

オバマ「これについて自分の考えは進化してきた。同性愛者は平等に公平に扱われるべきだと常に考えてきた」と。同性婚について躊躇していたのは、結婚と同等の権利を与える市民婚で十分ではないかと思っていたから。「結婚」という言葉がもつ意味は人によって違うし。しかし、同性パートナーと家庭を築いている友人やスタッフと会話を重ねたし、Don'tAskDon'tTellがなくなっても、結婚する権利が制限された状態で戦っている兵士たちのことも考えた。なので私個人としては、同性カップルは結婚してもいいと認めるべきだと結論したんだ。」

ちなみにこれがバイデン副大統領の、同性婚を認めたインタビュー(7日)。http://www.youtube.com/watch?v=iB2yY410YJ8 うっかり口をすべらせたというより、考えながらしゃべった結果、予定していた以上のことを言ってしまった感じはするけど。「あらゆる結婚の根幹にあるのは、相手を愛しているかだ」

https://twitter.com/#!/quitamarco
北丸雄二‏@quitamarco

ノースカロライナ州住民投票で、結婚を男女間に限定する州憲法変更提案が可決されました。同州法では以前から同性婚は禁止でしたが、この変更でこれまで法的に認知されていたシビルユニオンもまた法的サポートを失うことに。この住民投票を後援したキリスト教右派の思惑どおりです。宗教って罪だね。
 
アメリカはいま、オバマ同性婚を支持したというニュースでいっぱいです。「すべてのアメリカ人は平等に扱われるべきだ」。ノースカロライナの州憲法改悪住民投票に対抗する言説です。にわかに大統領選挙の中心的な争点になってきました。http://bit.ly/K33Le7
  
しかしいくらLGBTコミュニティからの突き上げがあったにしても、よく同性婚支持に踏み込んだなあ。大統領選挙もあるし、いやむしろ大統領選挙があるからこそ勝負に出たのかもね。ここんところの世論調査では同性婚支持が軒並み50%を超えてるし、よし歴史を作ろうってことか。うーむ、すごい。
 
さらに分析すれば共和党ミット・ロムニー同性婚を合法化しているマサチューセッツ州知事だった人。この件に関してはオバマを攻め切れまい、とふんだか。さらに草の根右派のティーパーティー派も頭に血が上るだろうから、軟弱ロムニーの不徹底ぶりに業を煮やすはず。共和党分裂で有利と読んだな。
 (略)  
私のところにも早くもオバマを支えようという署名運動の案内がストレートの友人から。Add your name and stand with President Obama in support of marriage equality: http://bit.ly/IUCBK3
 
ミット・ロムニー、CNNが早速コメント紹介。「同性間の関係はドメスティック・パートナーシップが相応しいが、結婚や名前を変えただけのシビルユニオンはそうじゃない」と中途半端。共和党の穏健派の票を得るにはいまや反同性婚を声高には言えない。するとティーパーティー派は怒り狂う。ジレンマ。 
 
大統領選挙の争点にはよくモラル・イッシュー(道徳的問題)とソシアル・イシュー(社会的問題)があると言われます。今回の同性婚支持を伝えるのに「大統領は道徳を社会問題の後ろに置いた」と評するところがあったけど、同性婚はいまむしろ平等という道徳的問題でもあるんです。4年前とそこが違う。


こんな大きな話題が浮上してくると知っていたら、そのテーマで温めていた話題を描いておくべきだったと後悔したのだが、明日付けにでもするか。
ただ、まさに昨日、アメリカにおける
・「法律や制度が必要なら一から作ろう」という意識の話
・「州の間で制度が違うことが競争を生む」
という話を書いていました。

これが今回の問題にも大きく関係しているから、結果的にはよかったかな。
日本でどれだけの人が同性結婚に積極的に反対、断固反対かは知らないけど、その時現行制度を守るというのではなく、むしろ積極的に「異性同士の結婚に限る」という法律をつくる、という発想はなかなか出てこないよね。 

■「法律は一から作れ!」精神と「州間制度競争」。簡単には真似できないが、日本も学ぶ点大(UFCから)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120509/p2

過去エントリーリンク

私はこの話を「じゃあ近親結婚も一夫多妻も同じ枠組みでは?」「他者危害の原則」という、(日本では)マイナーな話題をさらにマイナーな話題に落とし込んでしまうので、ホットなアメリカ政治・政局に興味ある人にはあまり意味はないと思いますが、参考までに。

■これをどう近代の法理論(他者危害原則)で裁けるのか
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080410#p3

法哲学的にどう「近親相姦」を否とできるかの理路が分からん。つーか訴えたら違憲判決出たりして
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100428/p5

■「同性婚も個人の自由である。同様に一夫多妻も個人の自由である」と訴訟を起こされたら(ユタ州)。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110730/p7

憲法記念日特集で、リレー形式のシミュレーション小説を書こう。この結末は??
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120503/p5

下の
大屋雄裕氏、同性婚を語る(発掘:おおやにき)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120510/p6
にもつづく。