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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「それでも町は廻っている」最新号の日常推理。そのトリックの前提を生んだのが・・・

この号だな。

YOUNGKING OURS (ヤングキングアワーズ) 2012年 06月号 [雑誌]

YOUNGKING OURS (ヤングキングアワーズ) 2012年 06月号 [雑誌]

既にこの話については紹介しているけど、前回の文章を、コマつきで補足し、再掲載しよう。

それでも町は廻っている」のトリックに驚愕。てか、だまされた!!

それでも町は廻っている」については以前の長文書評

■【書評】「それでも町は廻っている」−−21世紀に下町人情ものが可能という奇跡http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110210/p4

で『「主人公のミステリー好きがきっかけとなった日常推理」や「おさななじみの恋愛模様」「弟、妹編」「またも町を騒動に」など、多彩なパターンが交互に出てくる”連立政権”』だ、と書きましたが、今回がその日常推理篇です。
 
で、推理漫画というのはそもそも漫画である意味があるのか??という問いが投げかけられることもあるが、今回はねーー「漫画ならでは」だったよね・・・おおっとこれ以上は言えないけど、たわいもないといえばたわいもないんだよ。しかしねえ・・・、ああ!と腑に落ちるというか、「たしかに断言はしてなかったけど・・・くそっ!ミスリードしやがって!!」と作者を恨むタイプのトリック(笑)。(略)
あれは、どうせなら手がかりをすべて出したところで「読者への挑戦状」のコマを挿入すべきだったな。

はい、このコマ↓ !!!!

この「?」コマまでで、全てのヒントは出尽くしている。だから、このコマのところまで読んだら、いったん中断し、もう一度冒頭から読み直してガチのトリック当てに挑んでほしい。ミスリード系なので、疑いの目で読むとそれなりに見破りやすいかも。
 
ブクマでも書いたがなぜ薦めるかというと、俺だけだまされるのは悔しいからだ(笑)

そしてこのトリックに、ある「漫画文化」の定着を思う。

あらためて考えるとしみじみと感慨深いのは・・・
これ、ダイレクトにはトリック書かないけど大ヒントになります。読むと、勘のいい人はピンと来ます。
逆に「推理ものの解読には自信ないなあ・・・」という迷探偵には、ちょうどいいハンデ、補助となります。
文字を背景と同一色にしておくので、自由意志で読みたい人は文字を反転させて詠んでください。
今回の作品でしみじみとしたのは・・・
    ↓
  藤子不二雄の漫画が培った、ある文化が皆の常識となっていること・・・それが、このトリックの前提

だということでした。