もとは朝日新聞掲載の、氏の書評
http://d.hatena.ne.jp/wlj-Friday/20120420/1334944396
遺伝子組み換え、と聞いただけで怖じ気づく人は多いが、その恐ろしい遺伝子組み換えを、いまやそこらのホビイストが平気で始めている。・・・(略)高価だった遺伝子組み換え用機器は、安くなって中古品も増えた。各種の遺伝子配列情報も容易に入手できる。すでに技術的、価格的には個人でも十分に手が届くのだ。
それがバイオ技術の突破口になるのでは? 金と時間に縛られる商用バイオ技術(期待ほどの成果はない)に対し、制約のないホビイストは、意外な性質や用途を見つけるかもしれない。かつての無線や車やパソコンのように!
(略)・・・多くの人々がそうした技術に手を染めることで、かえって社会全体として安全性は高まる。また遺伝子組み換え作物による穀物メジャーの独占を恐れる人々は、それをひっくり返したインドの草の根バイオ技術の活動を是非読もう。知識と技術が人々の手に渡るとき、それは確実にいい方向に働く。そして、それを阻害するような遺伝子特許や無用な秘密主義こそを恐れるべきだ、と本書は述べる
- 作者: マーカス・ウォールセン,矢野真千子
- 出版社/メーカー: NHK出版
- 発売日: 2012/02/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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そうか遺伝子組み換えの器具・設備は、今ではアマチュアでも入手・使用可能なレベルか。当初は「神の領域を侵す」とされた人工授精だって、「銀の匙」で分かるように牛豚では農業高校生の科目になってるもんなあ。自分だってPCRの機械をいじくってDNAを培養したことがあるよ。