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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています 

ヤン・ウェンリーですら「出所不明の謎の名言」は生まれる(?)いわんや昔の人々をや。

上から「物語」つながりとなるといってもいいかもしれない。
まだそんなに評判になってないが、こんな話がつい最近あったそうです。
http://2chcopipe.com/archives/51782915.html

銀河英雄伝説の中の一節
5 名前:名無しさん@12周年[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 16:50:03.81 ID:i/g66JNr0

いいかい?ユリアン
保身のみを考えて責任逃れにいとまのない連中が、10年議論しても出てこないあるいは思っていても口に出せないことを積極的意志を持った人間が口にすると、とたんに前者は後者を独裁者呼ばわりする。後者が行おうとすることの是非は置いといて、これは幾度となく繰り返されてきたことなんだよ
 
銀河英雄伝説の中の一節

117 名前:名無しさん@12周年[] 投稿日:2011/11/28(月) 17:01:49.50 id:wcsrUK3j0
>5
深いなぁ 実に興味深い
冬休みに銀英伝制覇しようかな


328 名前:名無しさん@12周年[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 17:16:24.17 id:VM5gD3G60
>5
この頃の田中芳樹は良かったなぁ


701 名前:名無しさん@12周年[sage] 投稿日:2011/11/28(月) 17:43:37.40 id:txCvXuTp0
>5
さすが提督
いいこと言ってるなぁ


その後、ブクマではこんなコメントもついた。
http://b.hatena.ne.jp/entry/2chcopipe.com/archives/51782915.html

id:habuakihiro
これ外伝? 本編ではこういうやり取りは無かったと思うんだが。外伝でも2巻では無いだろうし。年末年始でもう一度回すか。 2011/12/09

そして・・・・

http://twitter.com/#!/Yang_Wen_li/status/145870397492043776
Yang_Wen_li ヤン・ウェンリー
ええとね、私にこういうことを言う資格があるかどうかかなり怪しいんだが、以下のような文章が『銀河英雄伝説の一節』としてツイートされているのを見かけるんだ。 (※上記リンク) しかし、小説の中にはこのような台詞はない。少なくとも、『銀河英雄伝説』ではないと思う
12月11日 お気に入りに登録 リツイート 返信

という次第。
自分は、元のブクマに時間軸を整理したものを投稿した。

gryphon  11/28に投稿され、12/9にまとめになり、12/9にブクマ「外伝?本編にはないよね?読み直すか」12/11に「銀英伝には無いと思う」と@Yang_Wen_li/で…新書計13巻から出典を探すとこんなもんか。私もまだ「無い」と断言できんし

いや、実際自分もたまたま12/11の投稿を眼にしてから最初の投稿を読んだから「ああ、実際にはないのか」と感じたけどね、それを眼にしてなかったら「ふーん、どっかにあったかねこういうの」とすなおに受け取ったと思いますよ。
なにしろ外伝を除く本編だけで新書10巻あり、物語の話法は厨二病とは言わないが「高一病」ぐらいなもんで(ほとんど変わらないだろ!)、ヤン閣下の台詞の形で、あるいは地の分で、警句めいた優れた言い回しは、山ほどある。同じ作者の、最近の新作と比べれば一目瞭然だ(涙)。
それだけ膨大にあるから「・・・・の一節」とあればすぐに検証はできなくて当然だ。いや、逆に言うと熱心なファンが多いこの作品は、それでも比較的すばやく検証できていると思うよ?まとめサイトに登場してから実質2日で疑問の声があがったのでしょ。上出来だよ。

それでもなお、個人的には「ひょっとしたらどこかに埋もれて…」という可能性も気になったりするしね。まさか自分で、1巻から読み直して検証を・・・って正月休みでも使わないと無理だよ(笑)。


もひとつ、面白い論点がありまして。
時期的なことを考えると、ブクマやなんかでも連想されているように「橋下徹応援歌」として、こういった実に変わった形でこの投稿がされた……という可能性は高い。あるいは小泉純一郎、あるいは小沢一郎応援歌かもしれない。まあそのへんは推測にとどめるとして、実はこれが原典にはない、と指摘したtwitterアカウント「@Yang_Wen_li」さんは・・・実は、「私にこういうことを言う資格があるかどうかかなり怪しいんだが、」という一節は、単にヤンっぽい前置きをおいた、ということじゃないんだそうなのだ(笑)

http://twitter.com/#!/Yang_Wen_li
Yang_Wen_li ヤン・ウェンリー
先日の大阪選の際に某巨大掲示板に『銀河英雄伝説の一節』として書き込みがあったようなんだ。実は私も、「ヤンウェンリーの名を騙って自分の政治的意見を語るのは卑怯だ」というお叱りを何度か頂いた事がある(笑) だから、私には書き込みをした者にどうこう言う権利はないと思う
Yang_Wen_li ヤン・ウェンリー
ただ、このアカウントの発言が『銀河英雄伝説の一節』ではないことは皆わかってくれていると思ってつぶやいてきた。そんなわけで、件の書き込みも、このアカウントの発言も、銀河英雄伝説の一節ではないしヤンウェンリーの言葉でもない。その上でどう思うかは、自分で決めて欲しいと思う。

また論点が広がったーーー(笑)。これは「パロディとパスティッシュの間」「それらと『贋作』のあいだ」、という話にもなるのだが、もう体力的にへっとへとなので、とりあえずスルー。

もともと後日、こういう「それっぽい名言」について一覧にしたいと思ってたのよ。

最近、これがはてなのホットエントリになったので。

■ファラデーもベンジャミン・フランクリンもそんな事は言ってない
http://d.hatena.ne.jp/machida77/20111205/p1

ファラデーの逸話(野田篤司 (@madnoda) on Twitter)
ファラデーの逸話『「磁石を使ってほんの一瞬電気を流してみたところで、それがいったい何の役に立つのか」と問いかけた政治家に対し、「20年もたてば、あなたがたは電気に税金をかけるようになるでしょう」とファラデーは答えたという』出典元:電気史偉人辞典

あのときの事業仕分け人に教えるべき、昔の偉人の回答
ベンジャミン・フランクリン は電気の研究がどんな役に立つのかと、ある婦人に尋ねられた。
答えは、「おくさま、生まれたての赤ん坊は何の役にたちましょうか。」
引用:機械の中の幽霊 p183 胚の戦略

とうに知っている人もいるだろうが、ファラデーの逸話もベンジャミン・フランクリンの逸話も、どちらも作り話、都市伝説である。

 

http://members.jcom.home.ne.jp/natrom/koizumi.html
ダーウィンは「変化に最も対応できる生き物が生き残る」と言ったか?

進化論を唱えたダーウィンは、「この世に生き残る生き物は、最も力の強いものか。そうではない。最も頭のいいものか。そうでもない。それは、変化に対応できる生き物だ」という考えを示したと言われています。

、この言葉はダーウィン自身のものではなく、後の創作であり、警句としてよくできていたために、主にビジネス関係者の間で生き残ってきたものと私は思います…

  
おいらが昔製作したはてなキーワードから。

http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BF%E5%B8%DE%B7%B1

水五訓】一部で黒田如水作、太田道灌作、王陽明作などと誤って伝えられる偽名言、通俗人生訓。

一、自ら活動して他を動かしむるは水なり
一、障害にあい激しくその勢力を百倍し得るは水なり
一、常に己の進路を求めて止まざるは水なり
一、自ら潔うして他の汚れを洗い清濁併せ容るるは水なり
一、洋々として大洋を充たし発しては蒸気となり雲となり雨となり 雪と変じ霰と化し疑っては玲瓏たる鏡となりたえるも其性を失わざるは水なり

コラムニスト・高島俊男によると、俗に伝えられる作者の言葉でないことは、江戸後期の蘭学者が訳語として作った「蒸気」と言う言葉があることや、「水が蒸発して雲になる」というのちの科学知識が入っていることからも明らか……
高島は「幼稚単純な手口」「社会的にわりあい地位が高い人たちで、そのなかの、むかしの文章を見たことのない、知的レベルの高くない人に信奉者が多いらしい」「いよいよ寺と坊主に対する軽侮の念を強くした」など、批判的に言及している。

お言葉ですが…〈別巻1〉

お言葉ですが…〈別巻1〉

 

http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070701#p2

福沢諭吉「心訓」】
一、世の中で一番楽しく立派なことは一生涯を貫く仕事をもつことです
一、世の中で一番さびしいことはする仕事がないことです
一、世の中で一番みにくいことは他人の生活をうらやむことです
(めんどうなので以下割愛)

罪なもので、今うつさせてもらったhttp://www.kobekeio.org/club/kokoro/ueshima.htm#04
の筆者は偽作だとわかりショックを受けて、これをみんなに配るつもりで計画したカード印刷を中止してしまったそうな。
(参考図書)

福沢諭吉は謎だらけ。心訓小説

福沢諭吉は謎だらけ。心訓小説

http://d.hatena.ne.jp/fullkichi1964/20070405

この道を行けば
どうなるものか
危ぶむなかれ
危ぶめば道はなし
(中略)
1、2、3、ダー!!

これを猪木はよく一休禅師の作として紹介していますが、ちょっと考えればおかしいってことは分かりますね。「一休は室町時代の人なのに、なんで文語文じゃないんだ!!」って話で(苦笑)。そこで調べてみると、これは浄土真宗大谷派の住職であり大谷大学助教授でもあった清沢哲夫氏の詩の改作なのですよ。
http://crd.ndl.go.jp/GENERAL/servlet/detail.reference?id=1000028008
http://plaza.rakuten.co.jp/dch30/diary/200612020000/
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B8%85%E6%B2%A2%E5%93%B2%E5%A4%AB

 

ウィキペディアの「ヴォルテール」
ヴォルテールの名言
有名な「私はあなたが何を言っても賛成しないが、私はあなたがそれを言う権利を死んでも護るだろう。」という言葉は、自由主義の原則を端的に示した名文句として人々に記憶されているが、実はヴォルテールの著作や書簡にはみえず、S・G・タレンタイア(Stephen G. Tallentyre、本名 Evelyn Beatrice Hall)の著作『ヴォルテールの友人』( "The Friends of Voltaire"、1906年)中の「 'I disapprove of what you say, but I will defend to the death your right to say it,' was his attitude now. 」の部分翻訳である。この後に「彼の態度はこう言っているようなものだ」と続いておりヴォルテール自身の言葉とはされていない。
なおヴォルテールの1770年2月6日、M. le Richeあての書簡には、「私はあなたの書いたものは嫌いだが、私の命を与えてもあなたが書き続けられるようにしたい。」(Monsieur l'abbe, I detest what you write, but I would give my life to make it possible for you to continue to write.)とあるとされ、一説にはこれの翻案ともいわれる。

※後半は
■「この道を行けば…」数多い「偽名言」ミステリーを追え!
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070701#p2
からの再録です。

「伝説を伝説として語った」らどうだろう?

最初のファラデー、フランクリンの逸話話へのブクマから。

id:Mochimasa 科学, 歴史
この手の話は漢文の故事成語みたいなものだから実話かどうかが重要でない場面もあるとは思う。もちろん、実話かどうかは区別されるべきだけど。

自分もそこにブクマしたけど、100字制限があったからそれをベースにちょっと長く書きます。

リアルにアメリカ大統領(ニクソン)のスピーチライターで、その後ワシントン・ポストなどの有名コラムにストとなったウィリアム・・サファイヤの政治小説「大統領失明す」に、失明した大統領が「史実かは知りませんが」と前置きしネルソンの眼帯の逸話を紹介する場面がある。
『眼帯をつけていた隻眼のネルソンが副司令官時代、戦闘中に「攻撃中止、引き返せ」という旗が旗艦に揚がっている、と部下から報告を受ける。そのときネルソン、自分の眼帯を掛けた側に望遠鏡を当てて「俺には、何も見えんぞ」…そして独断で攻撃を続行、勝利を収めた』
という逸話を紹介した大統領は「わたしにも何も見えません。このまま突き進みます!!」と現役続行を宣言、演説会場は拍手に包まれたが、それは政争の始まりを告げる合図でもあり・・・と続く。

その後のシーンで「あの演説はよかった」「史実かは知らない、と前置きしているから、あれは伝説だというツッコミも無効だ」といった論評をするところも出ているから、プロ中のプロのスピーチライターが見ると「事実かはわかりませんが」と前置きすればセーフになるのだろうか。

まあ、この話が無くても、小説は非常に面白いストーリーで、アメリカの政治制度も分かるからお勧めです。今入手可能かどうかは不明ですが。

大統領失明す (上) (文春文庫 (275‐40))

大統領失明す (上) (文春文庫 (275‐40))

大統領失明す (下) (文春文庫 (275‐41))

大統領失明す (下) (文春文庫 (275‐41))

実際のところ、おれも贋名言を「作る側」になりたい!!

これも、前のエントリに書いたけど、実際のところこういう作品を見ると、検証するより作る側になりたいよ、贋名言を(笑)。


ヤン・ウェンリーの贋名言?だって、かなり特徴をよく捉えている。けっきょく贋名言は「うまいことを言う」ことを洗練させるなかで、(方向性が違うといえばそうなんだが)磨かれて生き残った珠玉の作品が多い。
そういう中に加われることができれば、誰に誇れるわけではないが、ある種の名誉という気にはなるな。
あ、思い出した、おれ「ノーマン・キージェ」さんのこと書いたんだっけ(笑)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20080526/p3

あれ・・・?そうすると、さっき私が内容を要約したとして紹介した「大統領 失明す」という作品内のエピソードって・・・本当に、実在するのかな?ふふふのふ。
(いや、してますって!!)
【追記】その後、これにつながります。

■「ヤン・ウェンリーのとある名言」をひとつ。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20120330/p5

「これはもともとヤンらしくないよ、すぐ分かるよ」という話について

ブクマでの一言を、補足しつつ再掲載

別IDにて問題提起。ヤンらしくない云々の議論ですが、たとえばあの台詞は橋下徹だけではなく、例えば二年前の「湯浅誠」のことにも読めませんか?そういう文脈ならこの発言も、ありそうっぽくないですか?(当初、ブクマでは間違えて「湯浅学」と書いちゃいました。)