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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

北岡伸一東大教授、小選挙区賛成から転向し「定数3の中選挙区」提唱

選挙制度つながりで、もうひとつ。
ベルギーの記事が国際面のトップを飾った1月6日読売新聞1,2面の寄稿「日本の改新」にて、北岡氏が発表した。

…2大政党は割合、意見が似てくるもので、実際そうなってくるが、衆院選では1議席を巡って対決するから容易に折り合えない。 消費税や安全保障政策などでは、民主党の多数も、自民党の多数も改革推進論だ。他の国なら、与党の過半数の支持があればリーダーは迷わず進むし、確信があれば、もっと支持が少なくても踏み出すだろう。しかし、日本では長い間、8、9割同意を得ようとする「コンセンサス政治」だったため、重要決定が次々と先送りされ、世界に遅れた。
 

…意見の極めて違う政党と数合わせで組むのは国民への背信行為で、民主党自民党公明党と組むのが筋だ。 大連立は大政翼賛会になるとの批判があるが、これは間違いだ。大政翼賛会はすべての政党が解消して成立し、かつ、言論弾圧とセットだった。今は連立でも政党は残るし、言論弾圧もない。英国のような小選挙区で大連立が難しい国も非常時は挙国一致だった。
 
 
…そこで、連立を容易にするため、衆院では小選挙区中心から定数3の中選挙区制にする改革を参院制度改革と同時に進めるよう提案する。 私はもともと、中選挙区制、とくに、定員4、5の中選挙区制には批判的だった。自民党の派閥政治を激化させ、一方で一方で、無責任で非現実的な政策を唱える政党でも一定数当選できたからだ。だが、1994年の小選挙区制導入から17年、自民党派閥は変容し、非現実だが、1994年の小選挙区制導入から17年、自民党派閥は変容し、非現実的な政策の政党もごく少数となり、目的もほぼ達成された。衆院はすべて定数3の通選挙区とし、例えば、全国150選挙区とすれば定員450人となる。もっと減らしてもいい.
政党間の競争は残り、圧倒的多数派は出ず、極端な政策の人は当選しにくい。 戦前の大きな選挙法改正は3度あるが、そのうちの1度目(1900年)は地租増澂、3度目(25年)は普通選挙制度の導入という大きな政策転換と関係していた。大きな国益のために選挙制度を変えることは、時々あってもよいだろう…

驚いたのは北岡伸一氏は過去、隠れも無い小選挙区推進論者であり、有権者の民意を”増幅”してはっきりさせる効用を高く評価していたはずだからだ。
現在、中選挙区論というのは公明党の生き残りと影響力増大にもつながるのだが、それを軸に野中広務ナベツネなんかも暗躍している。読売紙上での掲載であることや学問的な是非も含め、まずは興味深い。
こちらでは批判文と一緒に、記事画像が掲載されている。

■「日本の改革」の第一歩は、北岡先生などに退陣してもらうこと
http://syuun.iza.ne.jp/blog/entry/2098727/
http://pub.ne.jp/Indianinkworld/image/user/1294331498.jpg