INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「新聞世論調査はその新聞論調を嫌う人の協力拒否で各紙バラつく」説を、菅原琢氏が否定

まず「菅原琢」氏についてははてなキーワードをクリックしてください。世論調査の問題などの研究者。

Q: @ke_mushi …熱狂的な朝日の読者は産経の調査に回答しないし、逆も然りで数字の差は出ると思います… @tsuruyama

という疑問(予想)に対して。
http://twitter.com/sugawarataku

東京人9月号

東京人 2010年 09月号 [雑誌]

東京人 2010年 09月号 [雑誌]

に書きましたが、この傾向は確認されません。政権交代の前と後で、内閣支持率の高低傾向は無変化。 
 
つまり、日経・読売は自民よりなので内閣支持率が高く、アンチ自民の朝日は低いという言説は、民主党政権によってほぼ覆されたということです。 
 
ただ、政治関係の調査では傾向がなくても、新聞に関する調査だったらそういう傾向は出てくるかも知れませんね。 

観測数が少ないのでちゃんとは(※この問題の調査を、との意味?)やってないです。いずれにしても世論調査そのものの誤差のほうが大きいことは確実でしょう。

これを取り上げるのは、この説を多少広めた責任が自分にもあるからだ(笑)。
■「世論調査徒然草(14日の民主党代表選挙を前に
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100913#p4
でも書いたし
■本日一斉に発表された世論調査結果の、各社の数字の差を説明します
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20100208#p3

ただテレビで聞いただけで、これを証明するすべはない(何か肯定・否定の論文とかありますかね?)んだが、わたしはこれが正解だと確信している。

と大見得きっちゃってるし(笑)。

この前どこだったかな、面白い話をテレビでしていた。
『今は世論調査のとき、たとえば「朝日新聞ですが」と名乗ると、一部の人はそれに反応し「わしゃ朝日には協力したくない」とガチャンと切られる。「読売」もそれは同じ。そして、棄権する人はだいたいその社の記事の論調に反対の人だから、それに沿って世論調査の数字が変わっていく(相対的にその会社の論調に近い数字が増える)』

でもな、菅原教授がはっきり否定しているのに、
こっちでこれを言ったのは
日刊ゲンダイ二木啓孝だぜ(笑)
(※「愛川欽也パックインジャーナル」で)
別にこれを示すデータが無いのだが、自分は実感にぴったりくるし、理屈もはっきりつながるということでこれだろう、と断定していたわけだ。だが同じようにデータがないとしても、二木と菅原じゃなあ。戦う前に白旗あげよう、すいません。
あとで前のエントリーにも追記したいけど、報告まで。
しかしこういう、自分の確信、有力仮説がひっくり返るのもまた楽しいね。

世論の曲解 なぜ自民党は大敗したのか (光文社新書)

世論の曲解 なぜ自民党は大敗したのか (光文社新書)

【追記】この話に関し、菅原氏は自身のブログで本日、より詳細な論とデータを発表された。これにてほぼ、この議論は決着したと言えるような気がする。
内閣支持率が新聞ごとに違うのは、新聞の論調によって回答拒否(あるいは迎合回答)が発生するからだ、という説について
http://blog.livedoor.jp/sgt/archives/51783467.html