おもしろいので丸写しだ
http://mainichi.jp/photo/archive/news/2009/06/04/20090605k0000m030030000c.html
イラン大統領選:相手呼び捨て、激しい応酬 有力2候補
【テヘラン春日孝之】イラン大統領選(12日投票)で事実上の一騎打ちとなった、保守強硬派のアフマディネジャド大統領と改革派のムサビ元首相の直接討論会が3日深夜(日本時間4日未明)行われた。討論の様子はテレビで中継され、両氏は互いになじり合う泥仕合を展開。イスラム体制下のイランで、要人同士が公開の場でこうした非難合戦を繰り広げるのは前例がない。
ムサビ氏は、大統領のホロコースト(ユダヤ人大虐殺)否定発言などに触れ「イラン人は世界中でバカにされ、イランのパスポートを無価値にした。イランに友人がいないのは非現実的な極端外交のせいだ」と突き上げ、「独裁主義につながる」と批判した。
大統領は、ムサビ氏を支持するハタミ前大統領の時代、核問題でウラン濃縮活動を停止するなど外国の圧力に屈した点を指摘。「抑圧者への軟弱姿勢がイランの地位をおとしめた。ブッシュ前米大統領でさえ最後にはイラン体制を打倒するとは言わなくなった」と反論した。
大統領はまた、ムサビ氏の背後には、政界重鎮のラフサンジャニ元大統領の存在があると指摘。これまで国民の間でささやかれてきた、ラフサンジャニ氏とその親族や側近らによる「腐敗」を名指しで非難。「彼らは手ぶらで(政界に)来て大金持ちになった。ムサビ氏が選挙で勝てば、その特権主義が継承される」と強調した。
言論規制を巡っても、ムサビ氏が「うんざりだ」と吐き捨てるように言うと、大統領は「あなたは自分が首相当時、反対派の国会議員を『米国のイスラム(偽りのイスラム)』と糾弾して辞任に追い込んだ」と応酬した。
1時間半の討論中、両氏はイランでは異例の、相手を呼び捨てにすることもあり、ムサビ氏が「大統領とは会話が難しい」と変わり者扱いする場面もあった。どちらが当選しても、政界の二極化が一層進みそうだ。
いやあ凄いね。
これ、字幕つきでYOUTUBEとかに流れたりしないかなあ。もしくは日本語訳が無いかなあ。
いくらネット上の情報は爆発的に増えたと言っても、いまなお非英語圏の情報はね。
ペルシャ語?だと思うんだが、他のアラブにこれが流れれば、別の形のインパクトも見せるだろう。「なぜ、うちではこういうことがないんだ?」とね。
イランがなにゆえか、(もちろん不備は数え切れないが)客観的に見ると中東の中では不思議と民主的な形式と実質がある、という話はここで何度も書きましたね。
ただ、現職大統領が4年前に当選したことでも分かるように、それがかえって過激主義を結果的に生みかねない、という部分もある。
もともとイランは立憲革命を20世紀初頭に行い、戦後のシャー体制は親米独裁で民主的とは程遠いが、脱宗教の近代化のほうは進んでいた。
僕の仮説で、奇矯なことを言うように聞こえるかもしれないが、イランの危険というのはーーーことに現職再選の可能性というのは
「イランは、ファシズムおよびウルトラ・ナショナリズムが生まれかねないほど民主的・近代的」
だからだと思うんです。
何言ってんだ、意味不明だとかそう感じたら無視してください。限られた情報からの、印象批評的な仮説です。
ただ、改革派のムサビがここに来て支持率で逆転した、という調査結果もあるとのことだ。オバマの登場が「共鳴現象」を起こしているのかもしれない。
ただし現職は「オバマが手を差し伸べたのは、私が頑として譲らなかったからだ。だから勝ったのだ」という論法だそうだ。
そもそも、核兵器開発を推進すると、実を云うと同国のリベラル派も心の中では快哉を叫ぶらしい。中東では(というか日本以外では?)核開発が進むというのは、理屈ぬきで愛国心が高揚するものなのらしいよ。残念ながら。
この肝心なときに、ええい「中東TODAY」が6月10日までお休みでいやがる(笑)
http://www.tkfd.or.jp/blog/sasaki/
これも何度も繰り返したが、イランの近代自由主義意識と宗教意識とナショナリズムが織り成す角逐と葛藤を、同国女性が漫画で表現した
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が大傑作であると。まだ売ってるかどうか知りませんがお勧めします