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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

イラク戦争支持・不支持と政権交代の関係で一覧を試作(おそらく不備アリ)

昨日ホットエントリにあった
http://d.hatena.ne.jp/Dr-Seton/20081105
に関連した記事です。

■[雑記]オバマ当選にうかれてんじゃねぇよ

(略)・・・何でオバマが大統領にまで上り詰めれたと思ってンだ。そもそもオバマが注目を浴びるようになったのは、彼がイラク戦争に反対し、ブッシュを批判していたからだ。

その「イラク戦争」を一貫して支持してきたのが、日本の小泉政権だった。

各国において、イラク侵攻を支持した連中はそれなりにツケを払う事になった。ブッシュは史上最低の大統領の評価を受けホワイトハウスを去る事になる。イギリスのブレアはイラク戦争の過ちを認め、ダウニング街を去った。オーストラリアのハワード保守党政権も下野している。韓国の盧武鉉政権も既に無い。


同エントリのコメント欄によせた文章を少し整理・追加して以下、載せておきます

gryphon 2008/11/06 23:49
>各国において、イラク侵攻を支持した連中はそれなりにツケを払う事になった

これですね、私は以前興味をもって一覧化に挑戦したのですが、結論からいうと「そうでもない?」という感じです。2007年9月に
作った表(http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20070925#p4)を元に、最新情報を追加して修正すると・・・

【支持・当事者国】
■スペイン・・・2004年、政権交代イラク撤退)。2007年選挙で差は縮むも与党が政権維持
■イタリア…2006年、政権交代(超僅差)。08年イラク戦争支持政党が再度政権奪回。ベルルスコーニ再び首相に
■日本・・・2005年、与党が第一院で大勝、2/3占める。2007年、二院が与野党逆転し首相退陣。後継者は距離を置いていた福田康夫。2008年、外交では小泉支持、経済では小泉と距離?の麻生が首相に。
■オーストラリア…2007年総選挙で政権交代イラク撤退。
■韓国・・・2007年大統領選で政権交代(だが、より親米的に?)
■オランダ…キリスト教民主連盟中心の内閣、2006年選挙以降も内閣続投(ただし左派も入閣)
■台湾…2008年総統選で政権交代(だが野党はイラク戦争反対だったか?これ情報不足)
■英国…政権は維持しつつ、2007年ブレア退陣。後継者は距離を置いていたブラウン。
■米国…2006年、議会で反対派が二院とも多数派。08年大統領選挙で政権交代
■トルコ…イラク戦争支持(だが基地提供は議会での造反で拒否し、やや緊張も)の与党が2007年も圧勝
ポーランド・・・2005年政権交代(ただしより親米政権、イラク中流継続)→2007年再び政権交代イラク駐留軍撤退)


【不支持国】
■フランス・・・2007年、党は同じながら現職シラクと距離のあった親米派サルコジが当選(シラク直系は党内で出馬不可能に)。だがサルコジも「イラク戦争反対は同じ」とは発言
■ドイツ・・・2006年、政権交代(だが超僅差、旧与党の社民党は大連立で与党には引き続き入る)
■カナダ・・・2006年、政権交代(だが新政権は少数野党、イラク政策は基本共通?)2008年に再び選挙をし与党勝利
■ベルギー・・・2007年政権交代(連立などで大混乱発生)
ニュージーランド(NZ)…2005年、野党が2議席差の大躍進も、与党が右派含む小党と連立で政権死守。08年、間もなく選挙。政権交代か?( http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20081106AT2M0602406112008.html )

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不備も多いがこんな感じです。
他の理由も多々あるので比較しづらいのですが「イラク戦争不支持政権」のほうも、見方によっては”ツケを払った”といえてしまいます。


むしろ「2001〜2003年当時の与党は、5年を経て『飽きられる』『長期政権の弊害』など一般的な理由で交替している例が多い」というほうが一般性のある共通点だと思うのですがどうでしょうか。
これだと不支持国の交替も説明がつきます。


また、英国を見て「みろ、ブレアは去った」とも言えれば「みろ、労働党政権は続いている」ともいえますし、フランスを見て「みろ、シラクと距離のあった大統領だ」ともいえば「みろ、シラクと同じ党で、イラク政策に限ってはシラクを支持した人だ」ともいえる。


韓国を見て「イラク戦争支持の盧武鉉は去った」ともいえれば「次期政権はさらに新米の保守派になった」ともいえるし、トルコを見て「米国支持の党が続いている」ともいえれば「(戦争は支持したけど)基地使用を拒否したから選挙で勝てた」ともいえそうです。
このへんの解釈は微妙かと。