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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

国連ゲーム、デビュー戦

ちょうどコンピューターの不調と重なった時期なので、リアルタイムで追うことが残念ながらかなわなかったが、国連決議をめぐる日本、アメリカ、中国、ロシアなどの攻防は、誤解を恐れずに言えばワールドカップWBCにも負けず劣らずの「エキサイティングなショー」だった。
国家の基本戦略や外交と言うものを、実際に権力の座にいない庶民・平民・常民が論じる社会に健全性があるかないか、といえば無いのかもしれないが、まずは民主主義国家である以上、そうなるのは善悪を超えた必然だと思う。


私個人としては、英仏が最初に議長声明、その後に決議ーーという2段階論を出したとき、「このへんが落とし所かな」と思っていた。それをさらに押して、全会一致の非難決議にしたという点では、裏の読みとかはよく分からないが、少なくとも自分の予想より踏み込んで、もっと大きな果実を外務省は取ったようだ。

しかし「懸念」とするか「留意」とするか、「・・のもとに」とするか「・・・に従い」とするかなど、訳分からない攻防が多いんだよな。例の佐藤優氏あたりが面白おかしく解説したので、条約の文言がどうその後の現実政治に関係していくかは知るところが多くなってきたが、やはり國を超えた、外交官ギルドの中の専門知識という部分もある。このへんをさらに「翻訳」する作業は必要だろう。


また、国連決議なんて結局双方がいうだけ、聞くだけだと思っていたしそういう側面もあるんだろうけど、しかしそこに大きな意味があるということも分かってきた。そこで「主導権」を取りに掛かるというのは、仮に今回精巧だろうと失敗だろうと、どんどん今後の日本外交の基本にすえていいと思う。バイキング料理の会場では、払った料金以上に注文して飲み食いするのは基本(笑)。うちらの払った金、高いし。
「国連中心外交」というのは国連を中心に置くのではなく、国連の中心に居座るという意味だ(嘘)。