INVISIBLE Dojo. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

ブルーザー・ブロディのコピーレスラーについて(資料)




しかし、もともとのブロディも……


なので、ブロディはたいへんにイヤウケアをリスペクトしており、
「ユーこそかわれっ、ブロディ!これはタッグ・マッチだぞっ」も、梶原一騎一流のフィクション。


そして今…
レスリング・オブザーバーでは、ブロディのコピーということではないけど、なんというか「大暴れ系」なレスラーを表彰するベストブローラーを「ブルーザー・ブロディ・メモリアル」と名付けています。

ブルーザー・ブロディ記念賞(ベスト・ブローラー)】
石井 智宏 (新日本)
柴田 勝頼 (新日本系フリー)
ディーン・アンブローズ

なんでこんな話を唐突に紹介するかというと、本日「パロディ」「アイデア拝借」「似せてるけど違う」…みたいなテーマで、いろいろ書きたいと思っているからです。

つづく

「ぷよぷよ」を(ある意味)堂々とコピーしたゲームが出現。「ルールに著作権はない」「我々は競技化を進める」

いい
話だ。

ぷよぷよのeスポーツ化」をうたったクローンゲームめぐり物議 「ぷよぷよ」トッププレイヤーが開発関与 セガは「許諾の事実ない」 - ねとらぼ http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1603/30/news151.html

ぷよぷよのeスポーツ化」をうたった、「Magical Stone」というゲームが3月27日にリリースされ、物議をかもしています。「Magical Stone」側はねとらぼの取材に対し「(セガから)開発の容認を得たという認識」と回答していましたが、セガホールディングス側に問い合わたところ、「公式に許諾した事実はございません」とのことでした。
(略)
ぷよぷよ」をeスポーツ化できないかと思案していたそう。しかしセガに企画を持ち込んだものの断られたたため、同じルールの別ゲームとして開発することを決意。セガ側にもその旨を伝え、「法のもとに許されている範囲でどうぞご自由にやられてみてください」と、事実上「容認」の言質をとったと説明していました。

ぷよぷよ」のクローン? パクリ? 物議かもした「Magical Stone」開発側の発表全文【全文書き起こし】 - ねとらぼ http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1603/30/news154.html

この「開発側の全文」がすっごくおもしろい。

有志の手によって日本ぷよ連盟が発足いたしました。その活動目的には次のようなものがありました。

1.ぷよぷよの競技性の確立
2.ぷよらーの社会的地位の向上
 当時これを目にし、心を打たれた私が、selvaと一緒にALFさんに提案をし、企画・実行したのが「第1回ぷよぷよ通A級リーグ」になります。

 リーグ戦自体は非常に充実したものとなりましたが、私の心には、本当にこれだけでぷよぷよの競技性が確立されるのだろうか、ぷよらーの社会的地位の向上を果たせるのだろうか…

海外ではゲームがゲームで終わらずに、プロスポーツ化しており、1年間の間に、もっとも多いタイトルで、22億円を超える賞金総額が出ておりました。……ダウンロードコンテンツなどの販売を収益源とすることで継続的な収益を出し続けることができる仕組みとなっておりました。そしてその収益の一部を毎年の賞金付き大会の原資に充てたり、コミュニティの支援などに充てていました。

しかし、この競技的ぷよぷよ開発はセガから断られる。
では、そういうものを独自に我々でつくっていいですか?と提案者がいうと…

「まあそれは法のもとに許されている範囲でどうぞご自由にやられてみてください。知っているとは思いますが、ゲームの対戦ルールに著作権はありません。ストーリーやキャラクター、商標などを侵さない範囲でどうぞやられてください。ただし御社のその『ぷよぷよ』は成功しないと思いますよ。なぜならば、我々セガはキャラクターを通じて『ぷよぷよ』シリーズをブランド化しているからであり、競技性にばかり注目しているあなたたちにはそれはできないでしょう」と。
 
 ではもし万が一に、もし万が一にですよ、私たちのPC版が大成功し、ゲームのプロスポーツ化が実現できたとしても、そのときは御社のキャラクターブランド、これを覆すだけの競技性という部分での我々の経営努力があったことをお認めいただいたうえで、民事裁判も刑事裁判も一切起こされないということでよろしいでしょうか。
 
 「まあそれはそのときは仕方ないでしょう。ただ、もしそんなことが実現できたのであれば、それはさぞかしすばらしいぷよぷよなのでしょうから、その時は逆に、私たちのほうからキャラクターの統合であったりといった、業務提携をご提案させていただくかもしれません」。


いい話じゃあありませんか。
そして、「ゲームのルールに著作権はない」というところを、やはりちゃんと我々は抑えないといけまへんな。

そりゃ当たり前で、ドロケーの各地のルールは、各地に著作権があるのか?大富豪(大貧民)のルールは? 「革命」ルールはだれが考えた??
人狼」の開発者は?と考えていけば、ゲームのルールに著作権がないのは当然だろう。


しかし、まあ、ゲームになにかの道具が必要なら、その道具のデザインに権利があるんだろうな。
「UNO」や「オセロゲーム」はそういう形で開発者に権利のお金が入ったときく。
じゃあ逆に、オセロの色を赤と白、コマを丸ではなく四角にすれば別物として権利は免除されるや? それはわからない。

wikipedia:オセロ (遊戯)
いや、わかる人はわかるねんで。オセロも発表当時から「意匠権と商標権」での権利だったらしいし、「元をたどれば、それ以前にイギリスに似たゲーム『リバーシ』があった」という理論武装もやろうと思えば可能だったらしい。


だけれども、「法律は別にして、元祖をリスペクト」する風潮はある。いいことでもあり不自由でもあり。

「でも法律論はともかく、やっぱり元祖があるのにパクるのはなあ…」という風潮があるのは、事実だ。そしてそれは素晴らしいことでもあろう。そういう敬意やプライドが、文化を守り、保護する効果もある。
しかし、それが逆に桎梏、鎖となることもある…わけですよね。


そのへんのことを、本日付けの記事ではあれこれいろんなテーマで書いていきたい、と思うのです。


重要過去記事。アイデアは借りても違法性はないから、堂々と「アイデアは借りた!」と宣言すればどうか、と…

漫画「ゾンビ取りガール」の”アイデア”部分を使い「オリジナル」ドラマを製作?するのかどうか。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140812/p3

ぼくも謝らねば。平松伸二氏の「関東破滅地帯」は、何の違法性もない「アイデア拝借」なのに敵視し過ぎた…

本日のテーマであるところの「著作権侵害に至らないアイデア拝借」に関連して…

実は私が小学生のころ、平松伸二という二流作家が自身の作品「ブラックエンジェルス」に、同様に地震をきっかけにした無秩序エリアを政府が作るという「関東破滅地帯」というアイデアを臆面もなく出していた。
なにしろ商売相手はガキだし、当時は2ちゃんねるも無い(笑)。
「おお、凄いSF的な設定だ!センスオブワンダーにあふれてるなぁ」と感心した(笑)。

今、平松氏にインタビューしてそのへんどう思っているか聞いてみたいわ。どす恋 どす恋。

森恒二自殺島」の系譜を適当にたどってみる。(仮説段階) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20081201/p8

twitterでも何度も何度も……

http://togetter.com/li/818004#c1895964

何度も書くが、自分は平松伸二氏のブラックエンジェルスで、大地震が起きた地域を政府が放棄したために法律の及ばない無法地帯になるという「関東破滅地帯」を読んで、「なんて斬新で独創的なアイデアなんだろう!!」とすごく感動したトラウマがある(笑)。その後だいぶ後に「バイオレンスジャック」を見てね…だからこんなtogetterをhttp://togetter.com/li/817857 今作ってる(笑)

gryphonjapan @gryphonjapan
地震で放置され無法地帯になった関東、というオリジナリティー溢れるアイデアを思い付いた平松先生らしくないなぁ。そんな創造性があれば大丈夫さ。 / “平松伸二:「ドーベルマン刑事」のマンガ家が弱音ポロリ 「悪いやつ描くの疲れた」 …” http://htn.to/TtJnad

gryphonjapan @gryphonjapan
何度も描いてるけど私にとって平松伸二氏は『えっ、関東は地震で壊滅し、他と隔離されて戦国時代のような無法・無秩序地帯になる…?凄い斬新な発想だ!』と少年時代に感心し…のちに永井豪の存在を知ってね(笑) / “【田中圭一のペンと箸―…” http://htn.to/o5PFfe

ほんとに、なんども何度も書いてた(笑)。

ここに謝罪します。

すいません平松先生、よく考えたら、「大災害で破滅状態になったエリアを政府が封鎖し、そこは無法・無秩序でその反面、自由な無法の戦国時代状況になる」というのは、アイデアを借りたにすぎないからなんの違法性もない、堂々とした『アイデア拝借』でした。これからは逆に、違法性がない状態であからさまに堂々とアイデアを借りたというポジティブな例として語り続けます。

重要過去記事。アイデアは借りても違法性はないから、堂々と「アイデアは借りた!」と宣言すればどうか、と…

漫画「ゾンビ取りガール」の”アイデア”部分を使い「オリジナル」ドラマを製作?するのかどうか。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140812/p3

「カクヨム」「なろう」に、過去名作のトリックをパクりまくったシリーズを投稿しようかな…(トリックに権利なし)しかしそれができない理由は

「トリック」「著作権」について検索すると、トップにあがる記事がある。

トリックと著作権について - 三軒茶屋 別館 (id:sangencyaya / @sancyafuz) http://d.hatena.ne.jp/sangencyaya/20080603/1212498229

島田荘司出世作である『占星術殺人事件』のトリックが『金田一少年の事件簿』に流用されていた件(関連:「異人館村殺人事件」と「占星術殺人事件」(島田 荘司))を受けての島田荘司の見解です。作家という立場からの理屈としてはよく分かります。分かりますが、法律的には苦しい主張だと言わざるを得ません…

これもおもしろいけど
下は模擬裁判という凝った造り(笑)

トリックに著作権は発生するか?

http://www5b.biglobe.ne.jp/~detect/study/32.html
原告:島田荘司(弁護人:御手洗潔
被告:天城征丸(弁護人:有沢翔治)

裁判長「これより裁判を始めます。両弁護人、準備はいいですかな」
有沢「はい、用意はできてます」
御手洗「僕も用意はできてる」
裁判長「では、原告。訴えをどうぞ」
御手洗「天城さんは島田さんのデビュー作『占星術殺人事件』のメイントリックを『異人館村殺人事件』で盗用したんだぜ。これがその記事だよ」
(続く)

ただし、肝心の最後の証拠が外部リンクで、それがリンク切れになっているのが惜しい。
こういうのもある

ミステリをよく知らない人に盗用問題でミステリを引き合いに出していただきたくない。 - ドキドキ上海日記 (id:shanghai / @fka_shanghai) http://d.hatena.ne.jp/shanghai/20051023/p1

とまれ、一致した見方は、島田そーじさんが激おこなのはまぁもっともだけど、ほんとにガチンコで民事訴訟したら、大宇宙の、高次元の霊に守られた側…じゃなくて、そんな言いがかりをつけられた側?が勝利しただろう、と。

いろんな映像作品がお蔵入りになったそうな。
http://serifugyakuyunyuu.com/lines/keaton/army/ijinkanmura.html

最終的にはこうなったのか。

wikipedia:金田一少年の事件簿
トリックについて[編集]
制作サイドによると初期のトリックは、天樹、金成がそれぞれ考えたもの、編集部を含めた全員で考えたもの、推理小説から拝借(流用)したものがあったという。[15]
流用に関しては、『週刊文春』1997年8月7日第30号に初期の幾つかのエピソード(「異人館村殺人事件」、「学園七不思議殺人事件」、「魔術列車殺人事件」)に過去のミステリ作品からのトリック流用を指摘された。この質問に対して編集部は「ミステリー作品は昔からトリックの流用が行われており問題はない」旨の回答を行った。なお、実際に推理小説では和歌になぞらえ「本歌取り」とし、作者自身が前書きや後書きで触れたり、場合によっては原作者に許可を取るケースもある。
しかし、「異人館村殺人事件」のトリックは『占星術殺人事件』の模倣[16]だとして、作者の島田荘司から同号上にて「この問題は民事訴訟に発展する」というタイトルの寄稿文にて批判と抗議を受ける。内容は「作家に使用の許可を取るべきが正当」、「無断で使用してしまおうというゲリラ的発想」、「無断での映像化などはやめて欲しい」という旨のもの(講談社文庫 「21世紀本格宣言」に再録)。その後、抗議を受けた「異人館村殺人事件」については単行本や公式キャラクター本などで出典明記と注意書きがされており、ドラマ版のソフトでは問題指摘後に欠番となっている。
連載当初は「週刊連載のミステリー漫画」自体が初の試みだったため試行錯誤の連続でトリックの流用が多かったが、ファイル3『雪夜叉伝説殺人事件』で用いたメイントリックが評判となり、[17]ファイル4『学園七不思議殺人事件』以降はオリジナルのトリックを用いた制作スタイルが確立したという。[18]このため作者は「(ミステリーマニアの人は)4巻くらいから読んでいただくと面白いと思います。最初はちょっといろいろありまして(笑)」と述べている。[19]

この結論って、個人的にも非常によくわかる。

というのは、自分の推理小説キャリアは、学習雑誌とかに載っている、子供向けリライト物語、推理っぽいまんが、そして「推理クイズ」だった。
これのほとんどが、名作のトリックをそのまま採用してたっす。
あとから読んで、懐かしいトリックに遭うこと会うこと(笑)。


その代表的人物が「名探偵 荒馬宗介」であった。詳しいことはこのリンク参照
 http://www9.plala.or.jp/clue/arama/aramatop.html


『鼻のところが目だと思っていた人が多いようですが、これは鼻ですよ! 目は髪に隠れているのです!』

その華麗なる「アイデア拝借」の歴史は以下の通り。
http://www9.plala.or.jp/clue/arama/aramareview.html


だから、推理もので「トリック部分だけ借りる」とか「そこだけ抜き出してクイズや解説本をつくる」になんの違和感もない……


もっと堂々と、あの名作のトリック「借りて」書こうかな…カクヨムとか「小説家になろう」とかに。

ここから本題。
自分は実はまだ一回も投稿作品って読んだことがないのですが(すいません)「カクヨム」「小説家になろう」などの投稿サイトがあるんですよね。
https://kakuyomu.jp/
http://syosetu.com/


こういうところにも、ごくまれにはミステリーを書く人もいるんだろうな…と思ったら、少なくともカクヨムのほうはそういうカテゴリーがあって、一大ジャンルらしい。
https://kakuyomu.jp/rankings/mystery/weekly

「なろう」はそういうカテゴリー分類はしてないの…かな?

どちらにしろすごいものだ。
なんで、自分は「投稿小説でミステリーをかくひとなんて稀だろう」と思ったのかというと、トリックを考えるというのは実に超人的な才能の持ち主しかできないと思っているからだな。
私も中学生ぐらいのころから「生涯に一遍は、シャーロキアンの考察論文と、ミステリーを書いてみたい」と思ってきた。前者はここでなんとか実現した。トリックのアイデアは固まりかけているのが2つあるのだが、いろいろとむずかしい。これは生涯、実現しないかもしれない…と思ったのだが!!
※その後、「自分でミステリーを書く」夢は実現しました↓

間違いや誤解の体験談を、いわゆる推理小説の「日常の謎」にできるか試作してみた(10/7、ミステリー記念日) - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20161008/p1


よく考えたら、トリックは借用自由なのだから、古今の名作からトリックを借りまくればいいじゃん。
そして、上のようなサイトに投稿する。
もちろん「盗用だ!」「パクリだ!」と怒る人もいるだろうが、それは逃げ隠れ、かくそうとするからダメなのであって…堂々と「XX先生の『□□殺人事件』のトリックをアイデア借用しました!!」と宣言する潔さを持てばいい。


もちろん、文章も展開も構成もキャラクターもやっつけでいいだろう
(いや、ここを凝りに凝るという手もあるだろうが)


そうすると、どうなるか…まず、そういう作品を未読のファンがつく!!「○○と△△が実は同一人物だったなんてびっくりです!」「入った時点では鍵がかかっているふりをしていただけだなんて!驚天動地ですよ」と。自分が「荒馬宗介」や「関東破滅地帯」のトリック、アイデアを知ったときの感動を思えば、そういう人物がいると断言できる。
というか、今は「なろう」や「カクヨム」が小説を読む入り口だった…という人も多いだろうからね。最初に洗礼を浴びせたもん勝ちなんだよ(笑)


そして、プロ作家のトリックを味わうには、書籍代が千数百円〜5、600円かかるじゃろ?
それと同じトリックがタダで読めるというオトクさにもファンがつくはず(笑)。


こんないいことづくめのことはない。
名探偵 「獏 林太郎」とでも命名するかね………。

ではなぜ、こうう「堂々たるパクリ探偵」がまだカクヨムや「なろう」に出現しないのか。

わたしがブログでいそがしいから…ということもあるが(笑)、同じことを考えたりやろうとしている連中もいただろう。

だが…ミステリーファンの諜報網で、そういう人物は把握されているはず。
そしてひそかに、彼らは「密室で謎の死」を遂げたり「首なしの死体で見つかった」りしているのだ、と思う。

彼らにかかれば、警察の目を欺くのはお茶の子さいさい。


だから、無いのだろうし、私も相当の覚悟がないと「名探偵・獏 林太郎」は登場させられない……
自分はミステリーファンの能力と知力は信用するが、順法精神や道徳観を信用はしていない。
(了)

「こじらせ」という用語の変換について

能町みね子雨宮まみによる北条かやへの抗議 - Togetterまとめ http://togetter.com/li/956286 @togetter_jpさんから

17万もアクセスがあるから話題なのだが、北条かやという人を初めて見る…能町氏は相撲のツイートする人、というイメージしかなかったが。

2つの話題、のうち後半部分()







自分も書いたが、既にかなり既出の意見だったか

捕捉しておくと、こういう言葉の系譜をたどるのが個人的に好きなだけで「意味を変えられた!」「先取権はこちらなのに!」みたいな議論やもめごとは、それはそれでいい。むしろ楽しい。
しかし、この変形の「(思春期、童貞、オタク)〜をこじらせて」という言い方、またもや「みうらじゅん」が発案者だという情報。それが本当なら、みうらじゅんはもう「造語者殿堂入り」やな……

キャラクターや展開を、誰でも使える「コモディティ化」(モジュール化)が進んでいる気がする…「疾風の勇人」など

と思うのですわ。
ツンデレ」でも「ちこくちこく」でも、「やつは四天王の中でも最弱」でも、「死亡フラグ」「恋愛フラグ」でもなんでもいいんだけど、とにかくそういうストーリーの型を受け手もわかってる、作り手もわかってる。何パターンも。

今回の全体のテーマにもつながるけど「先行作のXXXとかぶる」とか「あまりにもテンプレ過ぎる」とか、そういうのを気にしなければ、思わなければ…この「コモデティ」をかちゃかちゃと組み合わせれば、より手軽にお話を組み立てられる。

wikipedia:コモディティ化
コモディティ(英:commodity)化は、市場に流通している商品がメーカーごとの個性を失い、消費者にとってはどこのメーカーの品を購入しても大差ない状態のことである。
(略)
モジュール化
製品を構築する要素がモジュールとしてすでに市場に存在し、製品として流通している場合は、メーカーにとって同等のモジュールを一から自社開発するよりも安上がりである。このため所定の機能を持つモジュールが所定の目的に使われる製品に組み込まれることとなるが、その結果として同じモジュール同士で構成された製品は、メーカーの別なく同程度の性能しか持たなくなる。また、モジュールの業界規格化が進んでいる場合には、モジュールの設計・開発はモジュールのメーカーに一任し、製造業者はモジュール組立業に特化することで高度な専門職である設計開発の部門そのものを省略することも可能になる。
この傾向が強い分野の一つにはパーソナルコンピュータがある。


というか、自分がまさにこの「モジュール」で、あくまでパロディとしてではあるが小説をほいほいと書くからな(笑)

STAP細胞の意義と今後の展望を、小説仕立てで分かりやすく解説します - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140201/p1
韓国で小説「安重根、安倍を撃つ」が出版。憂うべき事態…で、どんな内容か要約(※想像で)。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140823/p3

おいらはこれ以外にもいくつか小説?は書いているが、とくにモジュールを組み合わせたっぽい感じがするのは、上のふたつと、
外部サイトだが「リングス・スターウォーズhttp://homepage1.nifty.com/~memo8/griffon/0001.html だ。


これらは実在の人物を使っているので、
「あの実在のXXを、お馴染みのテンプレのあの○○(老師役とか、残酷な天才役とか)のキャラクターに当てはめてんのかー」
「なるほど確かに似てる、これはアリだ」
「いや無理があるよ」


そういう反応を得ることを当然、目的としている…だが、ある意味でいえばそれだけだ。
分かりやすくいうとファンロードの「今月のみたいもの&見せましょう」とあんまり変わらない、ってこと(分かりやすくないだろ)


そういうのをちょっと手掛けた当方としては、
そういうのを突き詰めれば、一流メジャー誌の連載にもなる、というのは素直にすごいと思う。

http://morning.moae.jp/lineup/589

これは、「今の日本」をつくった男の物語。

焦土と化していた終戦直後の日本。
高度経済成長を推進した政治家・池田勇人を軸に戦後史を描く、いまだかつてない政治大河ドラマ!!
針路、所得倍増。驀進せよ、戦後日本!

今度単行本が出るそうだが…

疾風の勇人(1) (モーニング KC)

疾風の勇人(1) (モーニング KC)


まあ、
「ムダヅモなき改革」にしても「『ガンダム』を創った男たち」にしろ、基本的な構図は同じで…

実在の人物や逸話をを、過剰なまでに「テンプレ的な」キャラクター、ストーリーにして、その無理があるところ(実際とは大違いなところ)をも含めて読者の興味を引く、という力技も、いいところなやり方をしているのだよね。
何が先行作品かもわかんなくなる(笑)



ある意味、悪い言い方しちゃえば「出オチ」なのだけど、ある意味すごいところはその出落ちのテンションを下げず、最後まで描き切っちゃうところですな。これはホンマすごいと思う。小生の「ス―パーノーベル大戦」シリーズや「リングススターウォーズ」は、冒頭部分しか書かないからこそ成立できるんで、あんなもん最後まで描けって言われたらシロートには無理だ(笑)


実話ベースだから、そこで悪く描かれた人は本当に歴史上の悪役で、かっこよく描かれた人は本当にかっこいいと思われる…懸念もなくはない(例えば昭和電工疑獄の性質や占領期の歴代内閣の功罪には多くの見方があろう)が、あそこまでオーバーだと、さすがに真に受けるほうが悪い、と言われる系(笑)。


まあ、そんなことをば思ったのでした。

過去の「アイデア拝借」「パクリ」に関する重要な記事です。

漫画「ゾンビ取りガール」の”アイデア”部分を使い「オリジナル」ドラマを製作?するのかどうか。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20140812/p3
「ゾンビ取りドラマ」問題、その後をご存知ですか…作者が四コマで激白。/そして「アイデアと模倣」をまた考える。 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20141112/p3


漫画の「ジャンル」と「類似作」をいろいろ考える(+「百姓貴族」「銀の匙」について)【創作系譜論】 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20110601/p1
相原コージのゾンビ漫画「Z」などから「設定共有の上でのオリジナル性」を考えたりしてみる。【創作系譜論】 - http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130522/p4

その種のをまとめたのがこちら。
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20150818/p1

また準タグの「創作系譜論」で検索しても、似たテーマが出てきます。

漫画とオリジナリティについて、いしかわじゅん氏が論ず。(「漫画の時間」)

見つからないと思ってた本が見つかったので資料を追加。

漫画の時間 (新潮OH!文庫)

漫画の時間 (新潮OH!文庫)

…<絵>は、その漫画の命…それは当然、自分だけのオリジナルなものであるはずだ。
どんなにカッコよくったって、いやカッコ良く見えたって、誰かがすでに一度描いた絵では、それは<うまい絵>ではない。単なる、人まねがうまい絵だ。
(略)
ひとりの漫画家が、何年もかかって、ある場所までたどり着く。振り返れば…あとから来る者は、同じ道をたどろうと思えば何の苦労もなく、その地点までは進むことができる。そして、そこから彼のキャリアをスタートさせれば、そりゃもりとん楽である。他人が艱難辛苦の末作り上げた基礎を、そっくりそのまま借りてしまえば、そりゃどうしたって楽である。
(略)
そんなことが自分の仕事において本気でできるほど自尊心に欠けたクリエイターは、まさかいないだろう。いや、絶対にいないと、ぼくは信じたいのだ。
ところが…

えっと、ごめん、字数が多いので画像に変更。

こちらのほうが読みやすいかも
http://f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gryphon/20160402/20160402121334_original.jpg?1459566841



このあと、いしかわじゅん氏は大友克洋江口寿史や、自分の作品のパクリを挙げて、いろいろ糾弾しているのだけど、もちろん「模倣を経てオリジナルになる」ということにはちゃんと容認、称賛している。

…ちょっと注意してほしいのは、<模倣>と<影響>は別ものだということだ。(大友とメビウスの例を挙げる、そして大友の追随者のことを挙げ)…追随者はいつの間にか、消えてしまった。あんなに大量にいたのに…(略)一部は業界から本当に消え…ほんの少数の一部は、自分の絵柄を見つけてオリジナルとなった。つまり、そのほんの少数は、模倣ではなかったのだ。江口のエピゴーネンも、実に多かった。
(略)
では、<模倣>と<影響>は、どこで見分けるのか。
抽象的なようではあるが、その一番の違いは、<志>だろう。志の貧しい漫画には、貧しい匂いがある…