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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

谷川氏「秋山の今の方向性は不本意」「危険な相手に突っ込んでいかないのが問題」(kamiproより)

kamipro SPECIAL買いやした。

今回、購入するのにえらい苦労をしましたわ。売れ行き好調で、今まであった店から売り消れていたと考えたいが。


そんなspecialの表紙を飾るのは秋山成勲なんだが、例のぼくが提唱した「今後の秋山は、スターの地位を維持するためぬるい試合しかしない」理論を補強、肉付けしていって「小狡い駆け引きをする魔王」というキャラクター・イメージで誌面展開をするものだった。


ただこれも、ぼくが書いた後で青木真也が追随したんだが(?)「相手に負けないよう細心の駆け引きや計算を展開、なおぐずぐず言いだして、闘うのか闘わないのかわからない魔王」というのは、そもそも言葉として矛盾というか不自然な話でして。


青木の言うとおり、ホントに魔王なら「誰でも来いやー」というスタンスでやらないとね。


小ずるいよあいつ!でスーパー悪役のイメージを保つには、ちょっとパワーが弱い。商売として長期に引っ張るのにはちとつらい。


さて、そういう秋山のスタンスへの苛立ちを谷川貞治氏が表明している。インタビューより(30−31p)

ーー今の秋山選手の方向性というのは谷川さんとしては本意なんですか?
「それは不本意ですよ、うん。
(略)吉田選手がなぜPRIDEのファンに受け入れられたかというと、やっぱりヴァンダレイ・シウバとか、ミルコ・クロコップとか、危険な相手に突っ込んでいったからでしょう。
(略)秋山君はそういう試合をまだDREAMで一回もやっていないから。ボクが知ってる中ではデニス・カーン戦ぐらいだよね。でもあの試合ですらイベントを背負ってたわけじゃないんですよ。自分しか背負っていない。桜庭戦での騒動があって、どうしようもない状況に追い込まれて、デニスとやらざるをえないところにもってかれたわけだから」


「(デニスやメルヴィン・マヌーフなど)ヤバい相手に突っ込んでいった時にベビーターンすると思うんだよ。勝ち負け関係なくね。だから秋山くんは今回のベスト4ファイター、それとメイヘムなんかと闘うとおもしろくなるだろうね。
(略)そこに突っ込んでいった時に、ファンは秋山成勲というファイターに乗れると思うよ。吉田選手じゃ無いとボクは思うんですよ。」


「(現在のカード、対戦相手の選定は)本人の意向でしょ、それは。だって笹原くんたちはそういうカードは組まないもん。笹原君たちってそういうバクチ的なカードを組むじゃない。
(略・所英男はそれに乗るが)秋山くんはそこに乗ろうとしないもんね」


「吉田選手と戦いたいから戦極へ行ったとして、それによって秋山くんの人気が上がったりファンがつくとは思わないけどなあ。(略)いまの世間が秋山VSジャカレイと、秋山VS吉田選手、どちらでヒリヒリしてくるのかというのはちょっとわからない(略)。昔だったら圧倒的に秋山VS吉田だけど、いまは本当に微妙(略)」


うーむ。もっともなんだが、「あんたが言うのも無責任とちゃうか」という思いもちょっとする(笑)
ただ、最後の「いまの風向きでは、吉田VS秋山以上にジャカレイVS秋山が受けるかもしれない」というのは、秋山への牽制や皮肉を超え、何かの嗅覚が谷川氏に働いたのだろうか?
ちょっと興味深いひと言です。

以前だったら英訳したかったところだが、いまはそんな余力が無いのでFIGHTOPINIONに期待するわ。

”素粒子三銃士”の業績をPoetさんが語る(昨日のコメント欄より)

知る人ぞ知るPoetさんの科学解説。ただで読めるとは豪気だネ。

話に出てくる話題は
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20081008#p4
を読まないと分からないものも多いので、まずこっちに目を通してください。

Poet 2008/10/08 12:50

数年前に、グリフォンさんにメールで「青色LEDの中村さんはノーベル賞を取れますかね?」と聞かれて、「中村さんは取れない。小林・益川とカーボン・ナノチューブの飯島さんは数年内に取れる」と返事したと思いますが、南部さんとはねぇ。
南部さんって、エリオ・グレイシーとかカール・ゴッチみたいな「伝説の人」のイメージなんですよ。まさに「素粒子は弦の振動状態」という弦理論は、南部さんのアイデアで、当時は実験事実と合わないために、素粒子論の本流からはずれてしまった。しかし、1980年代に超弦理論として復活。最近話題の多次元理論も弦理論を基にしています。
「南部さん!!最後の勝者は、あなただった!」みたいな。個人的には、ものすごい業績の人だけど、弦理論も自発的対称性の破れも実験的に正しいと証明されているわけじゃないから、ノーベル賞は無理だと思ってた。


小林さん益川さんについては、CP非対称性自体は、1960年代に実験的に見つかったけど、当時は理論的な裏付けがなかった。小林・益川理論が実験的に検証されたのは2002年頃になりますが、それ以前から、「小林・益川理論で鉄板だろう。問題なのは実験的検証だけ。検証できたらノーベル賞」という雰囲気でした。


実は、テレビ等で報道されている「小林・益川理論によって、ビッグ・バンで生成された反物質が無くなり、物質だけが残ったことが説明できる」というのは厳密には間違いですね。小林・益川理論のCP非対称では小さすぎて、反物質がないことを説明できない。実はレプトンの非対称性がクォークに影響しているのではないか?というのが最近の物理屋さんの飯のタネです。



Poet 2008/10/08 12:57
物理屋さんは、ちきゅうはかいばくだん(註:昨日付のエントリ参照)どころか、ブラックホールを造って地球を消滅させることができます。
http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=5410713
http://www.gizmodo.jp/2008/09/lhc_1.html
一応書いておくけど、ブラックホールが生成されても300%絶対に安全です。
ちなみに、物理屋さんには2種類ではなく3種類いて、南部さんのように正しいかどうか実験で検証できるかどうか関係なく突き進む「純粋理論屋」と、どの理論をどうやれば実験で解明できるかを考える「現象論屋」と頭より体力が勝負の「実験屋」に分けられます。

田中芳樹「アルスラーン戦記」が発売されたようだ。

私がネットに繋げない間の話だったようだ。
http://a-hiro.cocolog-nifty.com/

(10月6日)
アルスラーン戦記 蛇王再臨』、本日発売です!

 お待たせしました!
 いよいよ本日、『アルスラーン戦記 蛇王再臨』が発売されました。

蛇王再臨 アルスラーン戦記13 (カッパ・ノベルス)

蛇王再臨 アルスラーン戦記13 (カッパ・ノベルス)

昨日の「のだめ」と同じで、私自身は接することはおそらく無い(ブックオフ除く)が、好きな方はよろこんでいただけるような出来栄えのものであることを祈ります。


別の作品の文庫リリースもあったとか。

黒竜譚異聞』、祥伝社文庫に登場!

落合信彦は、いまでも「大統領選挙はマケイン&ペイリンが勝つ」と読んでいる(SAPIO)

一時は接戦、逆転もあったが、サブプライムとリーマン破綻ショックが吹き荒れ、現政権批判や「小さな政府」への疑念が高まり、マケインは接戦州で次々に差を付けられている−−−というのが大方の見方。
だが我らが?ノビー落合は「私はマケイン勝利を疑わない」「アメリカ人のメディア不信は深いので、世論調査やメディアの雰囲気は正確に反映しない」と。
さすがノビーは違うぜ。トリプルAの信頼度の、CIAの友人の極秘データか。
でも、この統計・世論調査の数字がひっくりかえるなら、例の”ブラッドレー効果”(過去エントリ参照)の実在を証明するのでは。
しかしまあ、もしここでホントにマケインが勝ったら落合の評価も高めなきゃいけないな。

「識字障害」から文字と人と、脳を考える(12日、NHK)

http://www.nhk.or.jp/special/onair/081012.html

会話能力にも問題はなく、しかも眼に異常があるわけでもないのに、文章を読むのに著しい困難を抱える人たちがいる。文盲とは全く別の病、読字障害だ。この障害が見つかったのは、19世紀末の英国。数字の「7」は読めるのに「seven」を見せると読めない中学生が見つかった。当時は、まれなケースと思われていたが、英米では人口の10%、日本では5%もいることが判ってきた。最新の研究によって読字障害の人は一般の人と、脳での情報処理の仕方が異なることが明らかになってきた。
通常、情報を統合する領域で文字を自動処理しているが、読字障害の人は文字処理をスムーズにできないのである。人類が文字を使い始めてわずか5千年、この時間の短さ故、脳は十分に文字を処理できるよう適応しきれていないのである。
一方、読字障害の人には独創的な発想が出来る人や空間処理能力が高い人が多い。映画ジュラシックパークで恐竜博士のモデルになったモンタナ州立大学の考古学者ジャック・ホーナー博士も読字障害の一人。ホーナー博士は、恐竜の生態が鳥類に近い生き物であったことを証明し、恐竜研究に革命を起こした。しかしホーナー博士の読み書き能力は、小学3年生程度と言う。
人類進化が生んだ文字に適応できずに現れた病に迫る。

うーん、そういやそうだ。
文字を使うのは人間だけ。そして5000年では脳が文字にあわせて進化するわけが無い。
というか人間の脳のなにがしかの発達が文字を生んだのか、
文字が生まれて、それにあわせて脳が発達したのか。(生物的な進化じゃなくて、個々の人間がトレーニングすれば個々に筋肉が発達するように)

ここで「T.Pぼん」で「文字が生まれるまで」がテーマの一編があったことを思い出したっす。
また、夏目房之介氏は初期の漫画研究の中で、「絵」と「文字」の関係、そして漢字という象形文字、そしてそしてその漫画との関係ーーーなどを論じていた(一部は養老孟司が引き継いだ)。
識字障害のなにがしかと関係あるんだろうか。
というか、識字障害の人が、いわゆる日本漫画に接するとどういう感じなんだろうね。
日本マンガの隆盛を漢字かな混じり文との関連で論じた人もいたが、日本漫画が海外で受けていくとまた修正を余儀なくされたりもしている。

http://d.hatena.ne.jp/hrhtm1970/20061109

・・・日下氏が、もとは「絵」であった「漢字」の「活字」化したものを、マンガが、その情報伝達機能において凌駕していると述べるのに対して、三浦氏が漢字かな交じり文をマンガの「源泉」とみなしているように、この両者だけ見れば、わずかに三浦氏の方が「マシ」な議論をしているようにも見えるものの、三浦氏のこの議論自体、養老孟司氏が何度も、そして実はさらにさかのぼって『現代マンガの全体像』(1986年)で呉智英氏が、述べていることの劣化したコピーに過ぎません。

 そして、いずれにしても、このように安易に、東洋・日本の文字文化とストーリーマンガの隆盛を関連付ける議論に対する適切な批判は、すでに夏目房之介氏によって、何度も繰り返されているのですが・・・・・(後略)

「のだめカンタービレ」今夜は0時50分からに変更

数日前まで公式サイトで確認しても零時40分だったのが、きゅうきょの変更があったようだ。
この前のエントリで、勘違いして数分みのがしたり録画失敗したら申し訳ないので再度告知します
深夜ってけっこうすぐ変わるんだね