実は2020年以降ぐらいから、創作物にて義元があからさまな公家かぶれとして描かれるケース、激減しているんですよ。大河ドラマに引っ張られたのか。それとも。
— 姫川榴弾 創作信長研究アカウント (@CMeikan) July 5, 2025
ここから始まるツリーの一部がtogetterになっているんだけど
togetter.com
新生togetterはどんなに対話が盛り上がったり別のテーマにひろがっても、ポストを20ぐらい?までしか収録しない傾向がある。
それでは史料的価値が高まる訳がない。
よって、未収録ポストを中心に補足をつくる。
「令和の今川義元像」補遺集
なお、私が直近で確認しているあからさまな公家かぶれ像の義元は「日本史探偵コナン・シーズン2 3戦国乱世」(2019)が最後。こちらは、歴史知識なしの児童に対し、歴史に興味を持ってもらうことをコンセプトとし、漫画パートは創作色が強いものになっています。 pic.twitter.com/Pyx7JNV3Qj
— 姫川榴弾 創作信長研究アカウント (@CMeikan) July 5, 2025
NHK大河ドラマ「風林火山」の義元(谷原章介)が良かったとの声があったので谷原氏のインタビュー記事をチェック。(買っててよかったドラマガイド!)。「風林火山」は桶狭間回をチェックしただけだったのですが、精査する必要がありそうですね…… pic.twitter.com/9ORbnkLhSC
— 姫川榴弾 創作信長研究アカウント (@CMeikan) July 6, 2025
なお、こちらは「麒麟がくる」で今川義元を演じた片岡愛之助氏のインタビュー。「風林火山」一作程度では「公家かぶれ」イメージが払拭されなかったのかな。「公家かぶれ」イメージ強すぎる。 pic.twitter.com/G6EhLVSd72
— 姫川榴弾 創作信長研究アカウント (@CMeikan) 2025年7月6日
しまった。宣伝しておかなきゃ。今川義元の受容史本です。戦国時代から現代まで、今川義元のイメージ変遷を辿る本です。前編は戦国時代から戦後まで、義元がいつ、どうのように公家かぶれになったかのか解明しています。後編は今年の冬コミを予定。https://t.co/cdaJSbJUtG
— 姫川榴弾 創作信長研究アカウント (@CMeikan) July 5, 2025
麒麟がくるの今川義元は、これまでの貴族っぽいイメージとは真逆の、勇ましい大名でしたからね。 pic.twitter.com/h3LIXCuFYo
— 暁 充瑠 (@yuinosuke100) 2025年7月5日
「麒麟がくる」ドラマガイドに掲載されている義元役片岡氏のインタビュー記事では「これまで義元は公家かぶれのイメージでしたが、本作では若くてかっこよい義元を」とコメントが寄せられていました。流れが変わった原因のひとつとして間違いではないでしょう。
— 姫川榴弾 創作信長研究アカウント (@CMeikan) 2025年7月5日
どうする家康もまた
— はるかんとり (@Haruka2007Toshi) 2025年7月5日
家康の実質的な父であり師範だったとは思います pic.twitter.com/0ruJvRgG9P
谷原章介さん演じる今川義元がビジュアル的な転換点だったかも。
— kazuya→S (@kazuya70) 2025年7月5日
GACKT謙信と並んで戦国武将の美形化に寄与している印象。 https://t.co/5594pML5CV pic.twitter.com/rsqrMP8NpA
センゴクの今川義元
— 股旅猫 (@16639b32d224491) 2025年7月5日
秀才中の秀才 https://t.co/nrI0H4VnJF pic.twitter.com/VFBfdblOBP
戦国無双はもっと前からただの公家かぶれではない一癖も二癖もある人物として描いてましたねえ https://t.co/RZLO5GEFuK
— 愛染武 (@EISEN_TAKERU) 2025年7月5日
戦国時代の時代考証の小和田哲男さんを始め歴史研究家さん達の功績です。
— 龍女の道楽記 ただ今、安居中 似顔絵コラム『なんですかこれは』無料政治コラム『あんとかすべぇ』 (@asenatamako2021) 2025年7月6日
それが大河ドラマに反映してとの数珠つなぎとなります。 https://t.co/nb5pjMDbLw
静岡市が精力的にプロパガンダを行なったのは少なからず影響ありそう https://t.co/x3aFCQuk6a
— 神風みくじ@大和の歴史 (@KSeiRapid_sanae) 2025年7月5日
「風林火山」の時、今までとは違う今川義元になったり谷原さんがキャスティングされる流れになったのも、小和田先生の陰ながらのファインプレーだったような(先生のブログで見たんだよな確か) https://t.co/JfFnWui0kp
— ミチ🍵 (@roku_san) 2025年7月5日
時代考証について書かれた小和田先生の御本にて谷原さんについてちょっと触れてました
— ミチ🍵 (@roku_san) 2021年5月23日
確か先生のブログにも、風林火山を担当された知人の時代考証の方に義元はカッコいい人にしてほしいと伝えたという記事があったような
そしたら谷原さんがキャスティングされて…ナイスアシストでございます✨ pic.twitter.com/jn5QoKzuIU
このへんは、当ブログではある意味お馴染みの話なんすけど、そこからちょっとした一般化というか他の例を…
イメージは、かなりがらりと変わることがある。前の古いイメージが想像できなくなるぐらいに。
世間における柳生宗矩のイメージの変遷(2024年版) 】https://t.co/V8WTeM6PLh
— 神無月久音 (@k_hisane) 2025年7月5日
この話、柳生宗矩についても言えて、ここ10年位で創作における宗矩の扱い、全然変わってきてるんですよね。この辺は前にまとめたのがありますが、「十兵衛より宗矩の方が人気ある」とか10年前に言っても誰も信じなさそう https://t.co/XmNP5cDGwN
【創作が史実と誤認されることについて】https://t.co/JbKSk8geIK
— 神無月久音 (@k_hisane) 2025年7月5日
この件については別にまとめたのもあるのでそっちもぺたしと。創作の力ってのは大したもので、地道に実証で崩すのは相当に困難で、どうにもならないと思ったら、別の創作の力で更新されたりするのがまた。 pic.twitter.com/uS14eTtF7v
【2025年版(第15回)剣豪知名度ランキング】https://t.co/TalIPgzMYr
— 神無月久音 (@k_hisane) 2025年7月5日
この辺、創作による知名度への影響は、毎年やってる剣豪知名度ランキングを追ってると、色々見えてくるものがあって面白いですな。その時、受けてる作品の影響ってかなり露骨に出るけど、反面、定着はしづらかったりとか。
あと、今年の知名度ランキングについては、ヒット数を基準にしてるせいで、生成AIによるエロ画像連日投稿でPixivのランキングが激変したのは、創作上の流行り廃りだけでなく、技術的な流行りも集計方法次第では影響し得る、という話で、ちょっと面白かったですな。 pic.twitter.com/lKx6S3Q8Cy
— 神無月久音 (@k_hisane) 2025年7月5日
この10年、宗矩と三厳は創作物に登場する件数とインパクト(おいしい役)で言うとあからさまに親父に軍配が上がる。
— 八木アンテナ (@BOOKuMaNGT) 2025年7月6日
単体のヒーローとしては息子の方が強烈だが、他の英雄との接点で行けば親父の方が多く、群雄割拠型の物語だと使い易いんだろうなあ… https://t.co/p2Y47ZU1hw
山田風太郎と隆慶一郎の影響って凄く大きいですね
— hararitto (@sseg14) 2025年7月6日
柳生十兵衛などは山風のインパクトが強すぎて後の作家が取り上げ辛くなったのでは?とすら考えたくなる https://t.co/D9tJ8EPCkO
海音寺潮五郎『私が”千利休像”の産みの親である』と自認していたとか。(『茶道太閤記』『天正女合戦』)https://t.co/xsM68WxiPdhttps://t.co/KRtXdTq9rz pic.twitter.com/Bqjg1dn1pn
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2025年7月5日
そうして描かれた「茶の巨人」利休の弟子である古田織部が、これまた創作(へうげもの)によって人物像が作り出される、というのが歴史の繰り返され感がありますな。
— 神無月久音 (@k_hisane) 2025年7月6日
そして、当方の感想
しかし、そういう古いイメージや俗説が潮を引くように無くなってしまうと「い、いいのか?こういう非常に俗っぽい、史実とかけ離れたイメージも、それはそれで貴重で存在価値もあって、完全に消えてしまうと困るのではないか」?と思わないでもないねえ。@k_hisanehttps://t.co/n81jVBlcHi
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2025年7月5日
途中に出てくる別記事へのリンク集
posfie.com
posfie.com
m-dojo.hatenadiary.com
過去記事リンク集(ごく一部)
この、歴史上の人物のイメージ変遷史、キャラクター変遷史という話もさんざん書いてきたんだけど、キリがないので代表的なものをふたつ。
もとより、この記事の最初のポストをした方の著書と関係してくる
m-dojo.hatenadiary.com
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