「古畑任三郎」30周年でシリーズ3作一挙放送 イチロー、松嶋菜々子らの出演回も
田村正和が主演を務め、三谷幸喜が脚本を手がけたドラマシリーズ「古畑任三郎」が、30周年を記念して5月24日よりフジテレビ(関東ローカル)の「ハッピーアワー」枠でオンエアされる。放送後1週間は、TVerとFODで無料配信が行われる。
(略)ハッピーアワー「『古畑任三郎』30周年一挙見」
フジテレビ 2024年5月24日(金)スタート 月曜~金曜
第1部:13:50~14:48
第2部:14:48~15:45
※関東ローカル……今年で放送開始から30周年を迎えた、ミステリードラマの金字塔とも呼べる作品「古畑任三郎」の一挙見放送をするという答えにたどりつきました……視聴者の皆様からの本当にたくさんの「古畑任三郎」再放送のご要望をいただきました。30年を越えても色あせない良質なドラマ…
natalie.mu
面白い作品であることに異論は無く、再視聴者も初視聴者も楽しんでほしいものだが、過去記事でも何度か書いた話を再論する。
この作品が、大成功した理由の、まず一丁目一番地にあるのは…
・初めから犯人とトリックを視聴者には明かして、「さあ、それをわれらが探偵はどう見破る?」という倒叙ミステリーを、世間に一般化させた
・探偵がスマートでカッコイイわけではなく、逆に見た目も態度も一見してやぼったくどんくさい(或いは、やや奇天烈)。だが、それを逆手にとっている。(世界的にはブラウン神父が元祖ですかね)
・「ひっかけ」「カマかけ」など、天才的頭脳で機械的にトリックを見破るというよりは、犯人を心理的にゆさぶる過程に重点を置く(だからこそ最初の「倒叙」トリックが光る)
・基本、1回だけ登場する「犯人役」にスターを配置する。
という「面白さの核心部分」について、「それ、ぜんぶ刑事コロンボの特徴ですやん」という、誰もが2秒で気づくことを「うん、そうだね。でもそれでいいじゃん!!」と押し通したことにある!!
………と思うのだよ。脚本家・三谷幸喜も「自分はコロンボの大ファン、だから僕流のコロンボを書いた」と公言しておる。
結果的にさ、誰も損しなかったわけじゃん。主演俳優も脇役俳優も脚本家もゲストも、これが代表作のひとつとして栄光に包まれただけでなく……
ミステリーには、ややその傾向があったといえばあったし…(そうじゃないと鉄道ミステリも密室ミステリも安楽椅子探偵もジャンル化できなかったわけだし)
ぶっちゃけ、刑事コロンボというやや古びたコンテンツが「これが古畑任三郎の源流だ」と再脚光を浴びたりってこともあったわけでさ。
小手先の小細工で別物と言い張ったりせず、「これはXXXと同じコンセプトです!僕はXXXの大ファンです!!だからぼく流のXXXを書いたんです!!」と正面突破する。
それなら、案外、ゆるされる……のではないでしょうか。
と同時に、いま「なろう」界隈を通じて常識化している「勇者・聖者がニセモノと言われパーティ追放」「悪役令嬢に転生」「辺境伯と政略結婚」……などなどのアレ、そういう基本コンセプトが「共有」されている話に繋がったりするのかもしれない。
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別記事に、その話が関係してくる。
※ここにつながります
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