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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

【提案】例えばジャンプ等の「アニメ調」漫画掲載数を分類・カウントし、あの絵柄が世界を制覇した流れを調べてほしい。

わかりづらいタイトルかな?そもそも「アニメ調」とか「アニメ絵」という言葉が死語だ死語、昭和だ昭和。不適切にもほどがある。
まあ、その話は後にする。

話題になっているのはこのツイートと、そのまとめ。


togetter.com



ここで、以前から思っていたが書く機会がなかったことを書くのだけど、その前に大前提を……

とにかく、令和世代には当たり前の常識だから伝わらないのは分かるけど、昭和世代??には意識を過去に戻してもらって、そして視点をグローバルにしてもらって、最初の第一歩から再論する。

そもそも…何を例にすればいいか。えーい、AIとビッグデータ集合知に任せよう


つまりさ、この言葉で検索すると、日本語的にはこうなるじゃん、結果が。
www.google.co.jp

アニメ 美少女 で検索すると


www.google.co.jp

アニメ 美男子 で検索すると


しかし、こういう感覚に受け手がなったのは、やっぱり、或る種の「不自然」というか…悪い意味じゃないよ、褒めてるのよ。人為的というか努力と進化によって、「こういうのが美人・美男子なのだ」というコンセンサスができたわけですよね。
リアルな模写じゃなくて、記号的なデフォルメ。その絵を美しい男性・女性、と見なす。どうかすると本気の恋愛感情などを抱く。
そうなる「必然」や「自然」があったわけではないのだ、いうまでもなく。


「うーん、当時のあの国・地域の人はこういうデフォルメを、美人の絵と見なしたんだね。そうは見えないんだけどなあ」という違和感は、江戸時代やエジプトの人物画を見た時の印象と置き換えるとわかるでしょう。

浮世絵の美女デフォルメ
エジプトの絵デフォルメ

そんな違和感を「アニメ絵」に感じる人は、おそらく世界全体では今でも多数派だし、昭和には日本でも、そんな違和感を持ってた人も多かった…、はずなのだ。



これ…ディズニーは日本アニメに影響を与えまくったし、後期というか最近の作品は当然日本からの影響も受けている…けど、明らかに、やっぱりそれでも違うし。


アメコミはアメコミで、

アメコミ風

「劇画系」が人気を得た時代もあった。

さいとう・たかを風美女


1990年代の世界文化事情紹介ムックでは「アジアのマンガは圧倒的に”池上遼一風”が人気である」と描かれていた(その池上氏が、今も画風を時代に合わせて変えてるのが恐ろしいけど)・・・

池上遼一
池上遼一がアジアで支持されるわけ

r.gnavi.co.jp



そんななか、当時の呼び名である「アニメ絵」は、人気ももちろんあったけどワン・オブ・ゼムだった!!でしょ、でしょ??昭和世代は「わかるわかる」という筈だ!!


真っ白な紙切り頭、とか目の幅涙、とかアニメ風というか少女漫画風というか、そういうキャラや描写をギャグにする回がこち亀であったり。

こち亀でアニメ風、少女漫画風の漫画を揶揄(雪之城の登場する28巻)




しかし、いろんな過程をすっとばして、また令和6年の今から見ると、このかつて「アニメ絵」と呼ばれた絵柄は完全に、そう表明する必要もなく圧倒的な主流、スタンダードであり、同時に海外でも!!濃淡はあるがほぼ受容体制は完了したようだ。

取り合えず、アニメ絵でいう「美少女はこういう感じ」「美男子はこういう感じ」は、世界で「あー、そりゃそうだろ、分かってるよOK」になっている!!ですよね。
いや「これが美人、美男子なんでしょ、わかるよOK!」と一瞬アタマで考えるのは日本人でも我々世代が最後かもしれん。いまは直感というかごくダイレクトに、この絵を見たら「アラすてきなモダンガール、モダンボーイですね(いつの言葉だ)」となる、のだろう…


あ、そうだ。今月末で、実はこのブログは開始20年を迎える(自分でぱちぱち)。
この20年は、日本では既に国内をアニメ絵が天下一統、余勢を駆って海外侵攻の真っ最中だった。自分は「といっても、やっぱりこういうアニメ風の絵は、不自然に思われて、一部の好事家のものにとどまるんじゃないか?ディズニー風も、劇画風も、アメコミ風も、バンドデシネもあるんだし…」と懐疑的だった。というか、「一定の地位を築くだけで快挙だろう」と、小さい成功しか予測してなかった、というべきか。

それぞれの記事の、執筆した年代に注目。
m-dojo.hatenadiary.com
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…とにかく、そういう変化があったなかで……

「ジャンプ」連載漫画の中で、この「アニメ調」の絵と認定できる作品が、時代に合わせてどう変わってきたかをカウントすれば、流れが分かると思うのだ。
もちろん、簡単ではない。カウントが物理的に面倒なだけでなく、
何をもってアニメ風というの? がわかんないだろう。


あれだけ、おんどりゃーな本宮ひろ志の漫画だって「アニメ絵風」っぽいといえばぽいし、そもそも石ノ森章太郎とか永井豪が既に今現在のアニメ絵の源流、とも感じられるし。ちばてつやなんか実にそういう面もありつつ、「劇画」的でもあり・・・・・・

ジャンプで「四番打者」になった人気マンガだけで見てくか?

ハレンチ学園
男一匹ガキ大将
リングにかけろ
サーキットの狼
ドーベルマン刑事
キン肉マン
Dr.スランプ
北斗の拳
ハイスクール!奇面組
ドラゴンボール
るろうに剣心
スラムダンク………
うーんこれだけでも解んない…


そもそも話題の発端、鳥山明だって、今の主流になった「アニメ風」のど真ん中といえば、なんか違うっすよね。



更に言えば、冒頭のこの表紙だって、見方というか定義次第では「すでにアニメ調が主流、与党になりつつある/なっている」となるかもね??

ジャンプはこの時代すでに「アニメ調」が主流?


そうそう、アムロから始まるガンダムシリーズの歴代主人公で絵柄の変遷が分かる説もあったっけ。

ガンダムの歴代主人公で流行の絵柄がわかる?


この辺の分類を適切にやるのは、とても無理だ。



だから、「どこかのだれかがやってくんねぇかな」とだけ言って、ここで強引に止める。ねむいし。


(未完)