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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

戦国時代にタイムスリップして冤罪で裁かれても「私は『無実』だ」とは言ってはいけない?【歴史小ネタ集】

これも前ふたつの「豊臣秀次」記事に関係して、ウィキペディアを見た話。

当時の資料にあった「むしち(無実)」という言葉を、数十年も専門家ですら誤読していたらしい??

宮本義己は1987年から翌年にかけて『国史学』と『國學院雑誌』上で、前述の『御湯殿上日記』7月16日の記述「御腹切らせられ候よし申。むしち(無実)ゆえかくの事候由申すなり」を根拠にして、謀反では無罪になったから切腹になったのであり、謀反の疑いが晴れなければ磔になったのではないかと主張した[99][45]。この解釈に小和田哲男は(2002年頃)賛同したが[100]、その後、宮本本人が自説の文法解釈上の誤りを認めて、むしち(無実=古語で「誠意がない」の意)、すなわち不誠実な対応咎められた故の自刃であったという新説を2010年に提起している
ja.wikipedia.org

本当はこの論文というか、本そのものの記述を観なきゃいけないんだろうけど…
宮本義己『誰も知らなかった江』という本らしい。
https://www.amazon.co.jp/dp/4839936218


えーーっ、
だが、うーん……犯罪をしたというような「実」が無いから無実、それも言葉として普通にわかるが、
誠意とか正直さとか真っ当さとか、そういうのを確かに「実(じつ)」とも言うな。 それが無いのを「無実」……ま、まぁ、つじつまは合う。


現代人はなにゆえか、かなり頻繁にタイムスリップ先は「戦国時代」であり、さらに高確率で「織田信長」に遭いますんで、もちろんあの第六天魔王に気に入られる一芸を準備しておく(イタリア料理とかは間に合ってる)必要もあるが、こういう言葉の変遷にも注意。
むずかしいかな?だが

出来ませんでは良心がない。

出来ませんでは良心がない

※この言い回しの、文法的には間違いはないのだけど、不自然な翻訳調の感触と「無実」の過去の用法は似てるなー、と。

コメント欄より

流転

今と180度、意味の違う言葉だと「笑止」というのがありますね、戦国時代あたりだと「怖い」とか「可哀そう」(笑い事ではない)を意味していました。例の「お湯殿の上日記」にも信長の比叡山焼き討ちを「しょうし」とかいてます。
「われら」も同時代の用法だと我々ではなく私個人を意味していました。

15時間前 delete
gryphon

ああ、まさに典型。「笑いが止まるんだから、笑いごとではない、で笑止。何もおかしくないだろ?」と言われればそうなんだけど、現実に違和感がある、というね

15時間前
tennteke

wikipedia で「法 (仏教)」を見たら、ダルマとは「仏教における法(ほう、梵: dharma、巴: dhamma)とは、法則・真理、教法・説法、存在、具体的な存在を構成する要素的存在などのこと」で現代の「法」はそれらが転じたものであり、また「外道」を読むと「仏の教えを外れたもの」で出羽守なんて全員「外道」。