もうひとつアフタヌーン最新回より。この雑誌、だいぶ贔屓してるな俺。
話数も忘れずメモせんと。前前号の92話~今回の94話、だな。
そして本当に、こうやって単話有料で最新話をUPしてくれるコミックDAYSの仕組みは有能だ。論じるのに、いかに便利か。
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※92 話は10月25日無料公開予定
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相手は、特撮ものの再生怪人よろしく…、以前戦った相手が復活して再戦する感じだ。
たとえわかんねえか、
ドラマ、アニメどちらでもこの章使われたと思うけど、かつてラジオ局に関わった人物がカルト集団の教祖となり、現在の放送界への不満をテロや陰謀の形で晴らそうとして、主人公のミナレたちが巻き込まれる…という回がございました。
そのカルト集団の総帥・花輪と、ミナレが今回ふたたび対決。
といっても、この前のようなアクションの大立ち回りじゃなくて…ある意味では、この前やりたくてもやれなかった「正面衝突」の本番…
91話~93話では、すでに逮捕され刑務所内にいる花輪が、かつて企画していた「犯行声明」が、或る事情で音楽リクエストハガキのていをとって某ラジオ番組で流される…。それはあらためて、強い調子の長文で「現在のラジオ、放送界」を批判する内容だった。
ミナレはその番組にゲスト出演という形で登場。番組ホストがその”手紙”を読んでいる間、リクエスト曲(クイーンの「ラジオガガ」)の流れている間に何か気づいたか、考えを巡らせたのか……コメントを求められ、猛然と、雄弁に大反論を展開していく。
彼女はその手紙が、以前対峙して退治した(ダジャレ)テロリストの主張だとは知らされていないのだが……。
…というところで次、94話になり、すでに手紙は読まれて「ここからは俺のターン」とばかり、ミナレがロングトークをかましてきます
(当然吹き出しに、びっちりと活字~~~)
この作品もたいがい、振り幅が広くて(笑)、実際にかなりのアクションシーンやドタバタのギャグシーンがあるけど、「ラジオ」の特性を生かした?形で、登場人物が大テーマについて本格ディベートを行うというのはあまり無かったはずだ。
いや実際、漫画的な常識でいうと、これだけのトーク(ディベート)を手紙の文面や、椅子に座ってる人物のセリフとして処理するというのは、マンガとしていかがなものか、と言われる余地も確かにある。〇〇や〇〇〇〇〇じゃないんだから、と固有名詞まで挙げたくなる(笑)
だけど、やっぱりこれもいわば「殺陣」というか、アクションの一環というか……清水義範が、自分の小説で議論の多いものを「アクション・ギロン小説」と呼んだこともあったっけ。
アクションシーンや殺陣師のシーンでは、戦う二人の動き、戦闘シーンがそれだけで視聴者を引き付けるアートでなければならない。そして勝敗も、きちんと殺陣師の要求通りに決着しなければいけない。
漫画内のディベートもそれと全く同じで、議論は説得力がありつつ、敵と主人公が技を見せ攻防を行い、そして作者の望むところにて決着しなければならない。そんな「殺陣としての漫画内ディベート」としてはかなり面白かった気がしますが、皆さんはいかがだったでしょうか?