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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

朝鮮戦争停戦70周年(27日)に際して、過去記事・新聞社説など

きのう、7月27日は朝鮮戦争が停戦協定を結んでから70周年。さまざまな行事が行われたという。

せっかくだから、開戦記念日の6月25日にUPして、けっこうブクマがついた記事にもう一度リンクを張ろう。

m-dojo.hatenadiary.com

この文章を繰り返すのもアレなので、見出しを再構成して、こういう視点があるということだけ伝える。

その1 『日本は朝鮮戦争を踏み台にしたと言われるけど、つまり「日本の兵站が、侵略者の撃退を助けた」って事では?』(黒田勝弘

朝鮮戦争は日本が兵站を担ったからこそ侵略を止めることができた?

その2 北朝鮮の戦争責任は誰が担うべきなのか。国籍なのか、「共和国公民」であるという自認なのか、権力者以外に責任はないのか…

その3 北朝鮮の美化・正義化をした一人に「松本清張」氏がいる


いずれも詳しい話は、リンク先に


朝鮮学校の教科書では『祖国解放戦争を勝利に導かれた敬愛する主席様』について教えている。

これちょうど10年前、「朝鮮戦争停戦60周年」の時に紹介した記事だ。


朝鮮高級学校の教科書をそのまま翻訳した「現代朝鮮歴史」1(星への歩み出版)より。

朝鮮人民の偉大な勝利」

 3年間の祖国解放戦争は、全朝鮮を占領し、さらにアジアと世界を制覇しようという米帝の侵略計画を破綻させた。
 また米帝の「強大性」の「神話」を打ち砕いてしまい、下り坂の始まりとなり、民族解放のための世界人民の闘争を大いに鼓舞した。
全世界の進歩的人民は、世界史上初めて米帝に打ち勝ち、祖国解放戦争を勝利に導かれた敬愛する主席様を「偉大な軍事戦略家」「反帝闘争の象徴」として高く賞賛し、わが人民を英雄的人民と称揚した。
 朝鮮民主主義人民共和国最高人民会議常任委員会は、祖国解放戦争で卓越した軍事知略と指揮によって敵に殲滅的打撃を与え、祖国の歴史に不滅の業績を積まれた敬愛する金日成主席様に1953年2月7日朝鮮民主主義人民共和国元帥称号を、7月28日には朝鮮民主主義人民共和国英雄称号を捧げた。
 朝鮮人民は、戦後、米帝によって強要された朝鮮戦争によって民族の歴史に残した傷跡を回復して民族の完全な自主権実現と祖国の自主的平和統一のために力強く闘争して行った。(111-112p)

こちらからの続編と考えていただいてよろしい。

朝鮮学校では、朝鮮戦争がこう教えられている(萩原遼氏ら訳の教科書より)
http://d.hatena.ne.jp/gryphon/20130626/p2

これとは別にこんな本もある



今回の韓国紙社説・コラム

7月27日は北朝鮮の戦勝節だって? 韓国軍・国連軍の「自由陣営」が勝利した日【記者手帳】

奇襲南侵したものの敗れた北朝鮮はうその資料を作って「勝った」と宣伝
韓国は7・27記念にあまりに消極的

 6・25戦争停戦70周年および国連軍参戦記念の式典が、7月27日に釜山の国連記念公園で開催された。韓国政府をはじめ国連軍参戦諸国は、1953年7月27日を「停戦協定締結日」と呼ぶ。逆に北朝鮮は、この日を「祖国解放戦争戦勝記念日(戦勝節)」としている。戦勝節に合わせて大規模な軍事パレードを開きもする。「7・27」というたばこまで作って売り、金正恩キム・ジョンウン)総書記はしばしば、このたばこを吸う姿をメディアを通して宣伝することもある。

 北朝鮮が6・25で勝ったというのは全く理屈に合わない話だ。戦争の各側面をじっくり観察すると、韓国軍と国連軍、そして自由民主主義陣営の勝利というのは明白だ。もともとこの戦争は、金日成(キム・イルソン)が韓半島の赤化統一を掲げてソ連スターリンの裁可を受け、1950年6月25日に始めた侵略戦争だった。しかしその目的は徹底して失敗に終わり、霧散した。

 逆に、北の奇襲南侵に対抗して韓国、そして自由民主主義陣営の最前線を守るという、韓国軍と国連軍の目的は完遂された。韓国戦略問題研究所のチュ・ウンシク所長は「北朝鮮は戦争目的の達成に失敗しただけでなく、占領地域も戦争前より3900平方キロ以上減り、地理的にも損をした戦争だった」とし「北朝鮮こそ敗戦国で、韓国と国連参戦国が勝戦国」と語った。



 こうした歴史的流れを振り返るとき、韓国人は7・27を記念するのにあまりに消極的だったという思いを抱く。小・中・高の教科書では、停戦日は相対的に比重のある扱いをしない。休戦状態に入ったとか、分断が続くことになったという程度にとどまる。政府からして積極的でないので、6月25日に戦争が始まったのは知っていても7月27日に終わったというのを知らない韓国国民も多い。むしろ、敗戦国と変わらない北朝鮮の方が、停戦日を戦勝節と称し、「うその資料」を持ち出して大々的に宣伝しているが、韓国は自由民主主義陣営の貴い勝利に冷淡な態度を取っているのだ。

 停戦以来70年間、韓国は政治的・経済的・文化的に急成長し、北朝鮮と超絶な格差を付けつつ世界経済10位圏の国へと飛躍した。この事実だけでも、6・25戦争は韓国の勝利であって、7・27はその勝利の起点だろう。

【社説】停戦協定、韓米同盟70周年…「自ずと来るのではない自由」

中央日報/中央日報日本語版2023.07.27 15:132 글자 작게
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70年前の1953年7月27日、板門店(パンムンジョム)で国際連合軍と中国・北朝鮮人民軍代表が停戦協定に署名した。 [中央フォト]
70年前の1953年7月27日、板門店(パンムンジョム)で国際連合軍と中国・北朝鮮人民軍代表が停戦協定に署名した。 [中央フォト]
韓国戦争(朝鮮戦争)の砲声が鳴り止み、休戦ラインが引かれて70年になった。国際連合軍と北朝鮮軍・中国共産軍は1953年7月27日に板門店(パンムンジョム)で停戦協定に署名した。その後、南北は反目と競争の中で敵対的な関係を続けてきた。南北共同声明を採択して首脳会談を開き、統一の期待を膨らませた時期もあった。韓国哨戒艦「天安」爆沈事件など韓国軍4268人と米軍92人の計4360人が北朝鮮との衝突過程で戦死したという統計は「自由は自ずと来るのではない(Freedom is not Free)」という金言を実感させる。

最近、北朝鮮が核・ミサイルの脅威を露骨に強め、南北関係はさらに暗いトンネルに入っている。特に米国と中国の対立の間に挟まれている韓半島朝鮮半島)は韓日米と中露朝という2つの歯車にそれぞれ挟まれ、南北の間隙は大きくなっている。新冷戦とまで呼ばれる国際秩序の二極化に最も大きな影響を受けるのが韓半島だ。

このような時であるほど韓国の危機管理能力の強化が求められる。まず70年間続いた韓米同盟をより一層強固にし、安保力量を拡充する必要がある。国際社会で単独では生き残れない。国際秩序の激変の中、自由民主主義市場価値を共にする欧州、インド太平洋地域国家との協力強化も必須だ。


大統領諮問機関の民主平和統一諮問会議が25日に発表した青少年(13-18歳)対象の統一世論調査の結果によると、停戦協定締結の事実を知っていると答えた回答者は1000人のうち60.8%にすぎなかった。過去を忘れた者に未来はない。70年前の戦争は現在休戦中にすぎないという安保意識を植え付け、平和と統一の必要性に関する教育が必要な理由だ。さらに自由民主主義と国家を守ろうとして犠牲になった人たちとその遺族に対して最後まで責任を負う姿勢を確実にしなければいけない。そうでなければ尊い命を捧げて国家を守ろうとする人がいるだろうか。昨日、米国から韓国戦争国軍戦死者7人の遺骨に国内に戻った。犠牲者の身元確認はもちろん、まだ海外にいる戦死者の遺骨発掘にも速度を出すことを望む。

同時に政府は韓半島緊張緩和のための努力も怠ってはいけない。対北朝鮮制裁と圧力というムチと共に、いつかは対話のためのニンジンが必要な時が来るだろう。南北関係や米朝関係も今後、多くの浮き沈みを迎えるはずだ。統一部をただ北朝鮮に融和的なことをする組織と考えるのではなく、今後の対話に備えた政府の力量強化にも努力しなければいけない。「統一および南北対話・交流・協力に関する政策の樹立、統一教育、その他に統一に関する事務」という政府組織法上の統一部長官の役割(31条)のように。機会は常に準備ができている者に訪れる。

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北朝鮮帰国者の記憶を記録する会」

事務局より、当会主催のシンポジウムにご参加いただいた方やクラウドファウンディングにご協力いただいた皆様へご挨拶とウェブサイトの更新情報を届けいたします。

「記録する会」では大阪、東京、韓国にお住いの脱北帰国者50人の聞き取り調査を終え、現在書籍化に向け、整理・編集作業を進めています。
書籍刊行に先立ち、証言のごくごく一部を抜粋したスプリクションの連載をスタートいたしました。

平均4時間にも渡るインタビューに応じてくださった証言者の皆さんの出身地は北海道から九州まで様々です。1960年代初めに一家揃って帰国した人もいれば、70年代中盤単身で渡った方もいらっしゃいます。
9万3000超に及んだ帰国在日朝鮮人とその日本人家族には、当然、様々な帰国の動機、北朝鮮での暮らしがありました。その極一端ではありますが、先駆けて皆様にお伝えしたいと思います。

<連載>
第1回http://www.kikokusya.org/2023/07/1449/
第2回http://www.kikokusya.org/2023/07/1460/
第3回http://www.kikokusya.org/2023/07/1481/

今後も順次更新予定。ぜひSNSなどでのシェアや、周囲の方へのご周知をよろしくお願いいたします。

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ご家庭に眠る写真や映像資料を探しています。
「記録する会」では引き続き帰国事業に関連する写真や8mmフィルム、ビデオなどの資料を
収集しています。北朝鮮渡航する前の日本での暮らしや帰国事業に関わるもの、
北朝鮮で撮影された時の思い出、北朝鮮在住のご家族や親戚の姿、暮らしぶりがわかる写真や
映像、音声など資料取集に引き続きご協力ください。
貴重な資料は一時お借りした後、原本返却と併せてデジタルデータを無償提供致します。
ご提供いただいた資料については、当会が責任を持って厳重に保管・取扱いいたします。
ご承諾なく公開することは一切ありません。また徹底した秘密保持をお約束します。
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会の担当責任者がご相談にお伺いします。

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酷暑が続きますが、みなさまにおかれましてはくれぐれも体調を崩されませぬよう、ご自愛ください。

2023年7月27日
一般社団法人 「北朝鮮帰国者」の記憶を記録する会 事務局

(略)
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