今年の事件を回想するに当たって自分の古い記事をいろいろ検索して見直すと、こんな記事があった。
ただ、追記にも書いたが、執筆当時は世界日報社のサイトに掲載されていた「時事通信が、契約通信社である」という記述がその後削除されており、いまソースなどが確認できるかどうかというと難しくなったようだ。
ほかに情報無いかなー と「世界日報」「時事通信社」で検索したら、読み落としていたこんな記事があり…大変面白かったのでシェアする。
旧統一教会の友好団体である「世界日報」への記事配信を巡って、揺れに揺れているのが時事通信社だ。社内から異論反論が飛び出す一方、同社の境克彦社長(63)が書いたブログの内容が新たな騒動を……
(略)
「旧統一教会と自民党との関係を追及するメディアが、一方で、その友好団体である世界日報社からお金を貰って記事を配信していたことが、ネット上では“マスゴミ行為”と捉えられたのです」(略)
こうした批判に、敏感に反応したのが時事通信の若手記者たちだという。
「(略)自分の会社が『世界日報』に記事を配信していることを理由に取材を断られるのではないか、と。また、8月末に行われた、本社以外の関東近郊県に勤務する記者と編集幹部が話し合う関東ブロック編集会議でも、『世界日報』への記事配信について質す声が…(略)」
(略)…9月6日に社内向けサイトで配信されたのが、時事通信社・境社長の「社長ブログ」だった。境氏はそこで、ネット上に拡散された批判を一蹴している。
〈SNSでは、時事通信が世界日報に記事や写真を配信していることを問題視し、「ズブズブの関係」などと無責任にはやし立てる不届き者も現れました。そうした妄言を真に受け、無邪気に、あるいは正義面して拡散する、メディアリテラシーのかけらもない人たちの何と多いことか。便所の落書きのような書き込みを相手にしているヒマはありません〉
あくまでも社内向けの発信とはいえ、ネット全盛のご時世に、通信社のトップがSNSへの書き込みを〈便所の落書き〉と一刀両断するとは…(略)
〈通信社であるわが社の使命は、独立した中立的な立場から、ユーザーが必要とする情報を迅速に伝えること〉であり、同社の記事が〈世界日報とは真逆の論陣を張る日本共産党の「しんぶん赤旗」にも使われているのは、その証左です〉
…〈報道活動は法令に基づくものではありません。しかし、電気やガスの供給と同様、社会が機能する上で欠かせない行為です。新聞販売店が暴力団事務所に新聞を配達する行為が暴力団排除条例の利益供与違反に当たらないのはそのためです。実際問題として、世界日報社は政府指針が規定する集団に該当するとは言えないでしょう〉
(略)…時事通信に事実関係を質したところ…「(略)通信社の使命は、独立した中立的な立場から、ユーザーが必要とする情報を迅速に伝えることにあると考えます。ニュースサービスの配信先メディアを信条や論調で選別することはしていません。旧統一教会に関係するメディアに記事を配信したり、そうしたメディアと提携したりする国内外の他の通信社も、当社と同様の見解であろうと推察…
いや、面白いし、この論理はこの論理で全うし得るとも思わないでもないが、だとすっと政治家の挨拶やスピーチ、寄稿、会合なども同様の論法で「有権者に対して自分の志や政策を選別せず伝えている」「私は統一教会と真逆の立場にある〇〇の会合でも挨拶してるからセーフ」とか言い出しかねないのではないか、とも思った次第。
あと、小川さゆりさんや橋田達夫さん、あるいは鈴木エイト氏は、これに対してどう考えるかな?というのがふと気になった。