小さな話をふたつ。
まず小川寛大氏のツイート。
「見たい大河ドラマ」なんて話を振られ、『Enfield P1853』、1853年に英王立造兵廠で作られた1挺の前装ライフルを“主人公”とし、インド大反乱、クリミア戦争、南北戦争、太平天国、戊辰戦争、西南戦争などを経て静かに猟師の小屋で朽ちるまでを追うという、おそよ大河ドラマ向きでない妄想を語るなど。
— OGAWA Kandai (@grossherzigkeit) December 13, 2022
【メモ】色んな人の手を渡っていく「物」を軸にした大河ドラマ、の提案(映画だと燕尾服とか、そういうパターンのオムニバス映画あるよね) / “OGAWA Kandai on Twitter: "「見たい大河ドラマ」なんて話を振られ、『Enfield P1853』、1853年に英王立造兵廠で作られた1挺の…” https://t.co/guCOWHWjXV
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) December 16, 2022
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「舞踏会の手帖」
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2022年12月16日
夫を亡くしたクリスティーヌ(マリー・ベル)は、昔の手帳を手に、社交界デビューの夜にワルツのお相手をしてくれた男たちの今の姿を訪ね歩く。https://t.co/rdwp3cz0xF
「運命の饗宴 」
様々な人の手に渡る一着の燕尾服の元で起きる出来事を描くhttps://t.co/B8ZdKhc5Ne
こういう作品もあるそうな。
【メモ】「赤穂浪士討ち入りの”周囲の反応”描く」「幕末の、1丁の”銃”が主人公」〜〜「こんな時代劇を見たい」二題 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-b.hatena.ne.jp
- [映画]
とある物が何年もかけてさまざまな人の手に渡っていって…という作品で好きなのは 「レッド・バイオリン」(1998)4世紀にわたり、5つの国を舞台に受け継がれていったバイオリンが題材
2022/12/24 08:00
愛を引き裂き、運命を狂わす 魔性の旋律-。
一本のバイオリンに秘められた数奇な運命を壮大なスケールで描く
愛と破滅の官能ミステリーロマン。1996年、ケベック州モントリオール。バイオリン・オークションが開かれている会場には大勢の人々が集まっていた。
次々と落札されるすばらしいバイオリン。しかし、皆の注目はたった1挺のバイオリンであった、
この"レッド・バイオリン"と呼ばれる伝説の名器は17世紀イタリアで誕生し、オーストリア、イギリス、中国、
そしてカナダと5つの国を4世紀に渡り旅してきた。そしてその奏者となった人間を次々と虜にし、その官能的で
魔力を帯びているかのような音色は聞く者全てを圧倒し、魅了していく。
なぜ"レッド・バイオリン"だけがその音色を奏でることが出来るのか?そしてなぜ携わる者に破滅をもたらすのか?
4世紀に渡り響いてきた悲愴なまでに美しい音色の秘密は何故にあるのか?全ての謎が解けるとき、衝撃的な事実が浮かび上がる…。
当時は、銃の革命期であった。
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ぶっちゃけ南北戦争でライフル銃、機関銃、電信、鉄道の軍輸送、鉄条網、そして気球・・・・・・などが出てきて、戦場がおおきく変わった。
幕末漫画「MUJIN」でも語られたとおりだ。革命とか進歩と言うには、あまりにも恐ろしい何かではあるが…その巨大な新興国は、そのまま巨大実験場だった。
「桐島、部活やめるってよ」みたいに、赤穂浪士討ち入り場面を一切描かず、その事件を受けての「周囲の反応」(幕府、庶民、大名、儒家など)を描く「赤穂浪士、討ち入ったってよ」的作品を以前から希望している。 / “戦争放棄と赤穂浪士討ち入りの矛盾について” https://t.co/t2oYakohuJ
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) December 20, 2022
もとはこの記事へのブクマコメント(連動でツイート)
作劇法として珍しい訳じゃなくて、ジャンルとは言えないが、かなりこなれた手法ではありましょう。上記「桐島〜」もそうですが
あるいは「ゴドーを待ちながら」
話題にはずっとなっているのに、その人の姿かたちが分からない、本人が登場しないといえば
コロンボの「ウチのカミさん」
めぞん一刻の惣一郎さん
にこにこぷんの「くいしんぼうのくま」……その他いろいろあったかな。
あと、予算の関係と前提的な手法として、すごい小さな映画でそういう怪獣映画があったの!
いま、タイトルを忘れたんで「怪獣が出てこない怪獣映画」で検索したよ。
解説: 怪獣が登場しないという、ユニークな発想の怪獣映画。「大怪獣東京に現わる」というタイトルにもかかわらず、舞台となるのは福井県坂井群の三国町。北陸地方にあるのどかな町を舞台に、突如起こった怪獣出現事件にあわてふためく人々や、全く関係なくごく普通の日常生活を続ける住人たちの人間模様を描く。脚本に『中国の鳥人』のNAKA雅MURAが参加。桃井かおり
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このテーマとして赤穂浪士を思い出したのは、それに似たテイストの話はすでにあることと
— ティルティンティノントゥン (@tiltintinontun) 2022年12月20日
あああいう作品や、星新一の2,3ページの掌編「町人たち」という作品などをおぼろげにイメージしています。
— Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) (@gryphonjapan) 2022年12月20日
本当に「周辺の人生」が変わったり、思想が生まれたりしたから。
過去記事でいくつかあるな……
歴史の「評価」が、歴史を動かす・・・<忠臣蔵伝説>が各藩を呪縛した
引用したこのコマにあるように、忠臣蔵(赤穂事件)という「前例」が、民主主義的な監視制約をまったく受けないはずのお武家様の藩組織を制約した、という逆説。
もともと儒学、朱子学は・・・「歴史の中でどう振る舞うのがカコイイのか」をまなぶ学問であり、そしてその歴史の評価こそがキリスト教やイスラム教の天国、仏教の極楽・・・いや解脱に匹敵するような”救済”である。
(略)
…「忠臣蔵」の浪士たちを粗略に扱った藩はずっと大名家の中でさげすまれた、という自分たちの評価、歴史観が自分たちを縛るという皮肉さ。
そして「折り返し点」の桜田門外の変から7年後、日本最大の武力を持つ将軍家は、水戸学の総本山で生まれた15代・徳川慶喜の「尊王」意識(=歴史評価を恐れる心)の前に、自縄自縛となっていく・・・。思想はときどき、こんないたずらを歴史に仕掛ける。
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…多門伝八郎の頭の中で、あの事件がゆっくり回りだした。時間はたっぷりある。
思い出しながらあの事件を書き残そう。と、考えても不思議ではないのでないか。『多門覚書』には細かい人名の間違いが多い…(略)事件当時は浅野には厳しい裁定だったが、討ち入りのあと、世間の評判は圧倒的に浅野びいきである。自分なら書ける、自分にしか書けぬこともある。という気持ちもあっただろう。多少フィクションが入っても、当時の目付が書いたものと知られればみんな信用するに相違ない。別にこれで金儲けをするわけでないのだ…
ことしは新資料を紹介(PDF)
http://repository.seikei.ac.jp/dspace/bitstream/10928/115/1/kokubun-44_52-62.pdf
この浪士への幕府の裁定は、次のように理解することが出来る。①主人の仇と唱えて、②徒党を組んで、③飛び道具などを持参して吉良邸へ押し込み、義央を討ち取ったことは、公儀を恐れない極めて不届きな行為である。①では、浪士が仇討ちと唱えたことは認めているが、討ち入り自体を仇討ちとは認めない。②と③は当然、禁止されている行為で、これは一種のテロ行為とも考えられるものである。では本当に、浪士の行為は仇討ちとはいえず、彼らを「義士」と認めることは出来ないのであろうか。これ以降、(略)この問題をどう解釈するかは、諸家により繰り返し論じられることになる。これが「赤穂事件論争」である。◆ ◆
佐藤直方は『佐藤直方四十六人之筆記』において、長矩の刃傷を、時と場所を無視した大法に背く公法違反と考える。本当に長矩にやむを得ない遺恨があったのなら、勅使接待役の職務を全うしてから刃傷に及ぶべきであったとする。そして、重要な儀礼の場での刃傷は武士らしからぬ腰抜けの行為であり、しかも、相手を討ち漏らしたのは「無勇無才」の嘲笑すべき人物と長矩を評し、切腹と領地召し上げは当然のことと断じる
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林家は「お家芸」の学問をいろいろと蓄積発展させていく。
その中には「自分の仕事としては、幕府のおん為にこういう態度をとる。だが、学者としての立場はまた別にある」なんて使い分け…それも保身ということでなく、それが正しいと自負・正当化する、そんな理論も構築する。その結晶が、御用儒家としての林家三代目・林鳳岡が、赤穂浪士を詠んだ漢詩と言うわけ。
嘗て聞く 壮士は環去すること無く
易水 風寒く 袂を連ねていくと
炭唖 形を変じて予譲を追い
薤歌 涙を滴らせて田横を挽す
精誠 石砕けて 死すとも何ぞ悔いん
義気 水清くして 生は太(はなは)だ軽し
四十六人 斉しく刃に伏す
上天 猶ほ未だ 忠誠を察せず
そんな話。
自分に力があれば「なろう」あたりで小説でも書けるだろうが、もちろんそんな能力は無し。