「男性の肛門を性具で貫くことでトランスフォビアを治す」、
フェミニズムの用語で書き換えたヒトラー『わが闘争』等、
著者らが学術誌に投稿したデタラメ論文20本中7本が査読を通過した――
現代世界を席捲する「社会正義」の根拠を問う!1960年代・フランスで誕生したポストモダニズムは、現実的な影響力を持たないまま象牙の塔の中でひっそりと命運を終える……はずだった。だが、事実を否認しすべての背後に権力関係を見てとるこの思想は、1990年代には実践性の高い「応用ポストモダニズム」に、2010年代に〈社会正義〉を標榜する「物象化ポストモダニズム」に変異し、いまや現代世界を覆いつくしている。曰く、
「白人は、白人というだけで人種差別的である」
「病気や障害を治療・予防しようとする試みは、当事者への憎悪に基づいている」
「映画の中で黒人女性キャラクターを力強いタフな人物として描くのは黒人差別(だが、弱く従属的な存在として描くと女性差別)」
―――ほんとうに?
★ウォールストリート・ジャーナル ベストセラー
★フィナンシャル・タイムズ紙ほか 年間ベストブック
★アラン・ソーカル(『「知」の欺瞞』)、リチャード・ドーキンス(『利己的な遺伝子』)、スティーブン・ピンカー(『21世紀の啓蒙』)絶賛!
「試し読み」部分から
この本の出版を受けて、こういう記事が早川書房のnoteに11月に公開された。
差別をなくすために差別を温存している? 『「社会正義」はいつも正しい』の読みどころを訳者・山形浩生が解説!
「白人は、白人というだけで人種差別的である」
「病気や障害を治療・予防しようとする試みは、当事者への憎悪に基づいている」
「映画の中で黒人女性キャラクターを力強いタフな人物として描くのは黒人差別(だが、弱く従属的な存在として描くと女性差別)」――ほんとうに?
現代世界を席捲する「社会正義」の根拠を問う全米ベストセラー『「社会正義」はいつも正しい 人種、ジェンダー、アイデンティティにまつわる捏造のすべて』(ヘレン・プラックローズ、ジェームズ・リンゼイ:著、山形浩生、森本正史:訳、早川書房)。11月16日の刊行に先立ち、山形浩生氏による「訳者解説」を全文公開します
(略)
2 本書の背景
本書は、ここ10年ほどで欧米、特にアメリカで猛威をふるうようになったポリティカル・コレクトネス(略してポリコレ)、あるいは「社会正義」運動の理論と、その思想的源流についてまとめた本だ。
(後略)
記事の公開停止につきまして (2022/12/05)
11月15日に弊社noteに掲載した記事「差別をなくすために差別を温存している? 『「社会正義」はいつも正しい』の読みどころを訳者・山形浩生が解説!」につきまして、読者の皆様から様々なご意見を頂いております。出版社がなんらかの差別に加担するようなことがあってはならず、ご指摘を重く受け止めております。
掲載した巻末解説は本文とあわせて読まれることを前提に書かれ…(略)…そうしたテキストのみを、本文と切り離した形でウェブ公開すること自体が不適切でした。
つきましては、当該記事の公開を本日停止し…(後略)
www.hayakawa-online.co.jp
『「社会正義」はいつも正しい』解説記事の公開を停止しました。私はテキストが持ちうる具体的な個人への加害性にあまりに無自覚でした。記事により傷つけてしまった方々に対して、深くお詫び申し上げます。記事の公開後、多くのご批判を社内外で直接・間接に頂き、
— 一ノ瀬翔太 (@shotichin) December 5, 2022
問題を自覚するまでに一週間を要しました。結果、対応がここまで遅れてしまったことにつきましても、誠に申し訳ございません。取り返しのつくことではございませんが、今後の仕事に真摯に向き合い、熟慮を重ねてまいります。
— 一ノ瀬翔太 (@shotichin) 2022年12月5日
WEB魚拓はここでした
archive.md
とりあえず、「この本自体も、いつまで書店に並んでいるか分からないんじゃないか?」と、まず思いました。
訳者の、8時間前のツイート。
にょほー pic.twitter.com/MkdoLkVwN8
— Hiroo Yamagata (@hiyori13) December 5, 2022