コリン・パウエル氏が亡くなった。
父ブッシュの下で闘った湾岸戦争で世界に名を知られ、そこでは大勝利を収めたもののフセイン失脚には至らず、その後はまず「大統領候補」…それも”黒人初の”が期待されながらも出馬せず、その結果当選した子ブッシュのホワイトハウス内で穏健派として重きをなすも痛恨の「イラク戦争」で、国連で事実に基づかない演説を行う羽目になったりするなど、波乱万丈の生涯だった。
その人物が、ずっと取材を受けていたというボブ・ウッドワード……ああ、あれやこれはオフレコの情報源でもあったのかな?
彼に、最晩年に語ったという。
それが、いわゆる「ならず者国家」に対する放置論だった…
…パウエルはアフガニスタン以外の外交問題についても自分の考えを述べた。
たとえば北朝鮮。アメリカを攻撃してきたとしても「翌朝には我々が北朝鮮を破壊している」のは目に見えている。その報復を免れるような「攻撃手段を北朝鮮が見つけられると思っている人間なんていないだろ?」と。
「イランについても同じだ。イランも北朝鮮も我々の敵にはなり得ない。なぜなら彼らはそのような報復に耐えられないからだ。私たちは奴らを恐れているかって? 違う。(それより問題は)あっちに(アメリカを攻撃してくる)度胸があるかどうか、だ」
「しかし、時に自暴自棄な指導者が現れることもありますよね」と私が突っ込むと、パウエルは「たしかに、たしかに……」と言って続けた。
「中国は我々に北朝鮮との戦争をさせないだろう。彼らは北朝鮮を愛している。北朝鮮がほしいのだ。私はほしくない。北朝鮮のことなんか気にしていない。あの小さな最低野郎(金正恩)にパレードでもなんでもやらせておけばいい。彼はアメリカを攻撃してはこない。自殺行為になるとわかっているからね」
コリン・パウエル元米国務長官「私を哀れに思わないでくれ」 最後のインタビューで語ったこと | 死去する3ヵ月前に… | クーリエ・ジャポン
なる
ほど。
完璧な作戦っスね~
ただよお~~ハッキリ言って、このての戦略論はずっと語られてたけど、主にそれって、例えばパット・ブキャナンとか、親子二代のリバタリアン議員ポール親子なんかが提唱した、ぶっちゃけ孤立主義のそれじゃないかい?
共和党保守派の論客パット・ブキャナン氏が正面から唱えていた。やはり「アメリカ・ファースト」という標語が旗印だった。ブキャナン氏は1970年代から共和党のニクソン、フォード両大統領の補佐官として活躍した。1980年代のレーガン大統領の下でも特別補佐官として重用された。そして1991年には冒頭で紹介したような主張を表明していたのだ。
ブキャナン氏の政治標語には「アメリカよ、故郷に帰れ」という表現もあった。東西冷戦でソ連という強大な敵に勝ったアメリカはもうグローバルな軍事展開などを止めて、本国へ帰ってくるべきだ、という主張だった。国際関与を止めろという孤立主義でもあった。だから日米同盟とか米軍の日本駐留ももうやめてしまえ、というのだった。当時、乱暴な主張とされ、多数派の意見となることはなかったが、共和党超保守、民主党超リベラルの両方から賛同を得ていた。
japan-indepth.jp
”やつら”はどんなに頑張っても、「我々」に勝てる軍備は供えられないし、「我々」を攻撃したら次の日にはその国は消滅している。だから、パレードでも何でもやらせておけ……
このとき、問題はその「我々」に、たとえば日本や韓国は入っているのか。
パレードでも何でもの「なんでも」に、日本攻撃や韓国攻撃、あるいは攻撃を実際にしなくても、攻撃を可能にするための軍備増強や、武器の実験も入ってるのかい?と。
ニセ札つくりや大規模な国家ハッカー行為、大韓航空機事件や拉致事件のようなテロ行為というのもあるな……。
あと、間違いなく「自国民への人権弾圧」は「何でも」のうちに入ってるだろうしね……そこまで含めると介入主義になってしまうのも事実だし。
この種の問いは、状況が多いに違うとはいえ、イスラエルもアラブ・ペルシャの諸国との関係でアメリカに対して持っていた疑問だろう。