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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

【小説】日本の邦人救出機は「俺も乗せてくれ!殺される!」と懇願する現地民を振り落とし、離陸できますか……

以下、小説もどき。

俺はある大型機のパイロットだ。軍用機か民間機か、そこのところは自由に想像してくれ。
こう見えても腕前は我が国トップクラスだと、まあ自他共に認めてると思う。

だから俺は、A国で大規模な内乱が起こり、首都が陥落する時、日本の大使館員や民間人を脱出させる救援機のパイロットに選ばれた。もちろんリスクは高いし、それについての恐怖感はあったさ。でもそれを超える使命感と、同胞を助けなければという思いに駆られて二つ返事で引き受けた。これほどの名誉はないと思ったよ。


色々と危ない場面はあったけど、まあそれなりに知恵と経験を絞って、難しいと言われた空港に着陸することができた。その国に残っていた、総計120人の大使館員と民間の日本人が、次々と乗り込んできた。よしこれで離陸し、後は国境を越えるだけだ!と、おれは脱出成功を確信したね。

だけどな…空港に次々とA国の国民が乱入してきたんだ。
「助けてくれ!俺は反乱軍をずっと非民主的だと批判してきた。やつらの政権ができたら処刑される」「俺は日本大使館でずっと働いてきた、それが外国かぶれの敵対行為とみなされるんだ」 と口々に叫んで、機体の扉や窓、補助輪に多くの人間がしがみつく。
これで脱出したら何人かは振り落とされて確実に 大怪我だ。


しかし時間は迫る。反乱軍は空港にも迫ってきている。

俺は・・・・・・・・・・・(未完)