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John 8:32 Then you will know the truth, and the truth will set you free."  複数ブログの過去記事を移管し、管理の委託を受けています/※場合により、語る対象の「ネタバレ」も在ります。ご了承ください 

「河野太郎氏が首相候補に浮上」という記事が増えている

ポスト安倍/河野人気じわり拡大/発信力定評、鍵握る麻生氏

 河野太郎防衛相が「ポスト安倍」候補の一角に食い込んできた。発信力に元々定評があり、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」計画は中止を決断。世論調査で「次の首相」人気がじわりと広がる。来年の自民党総裁選出馬には、所属派閥を率いる麻生太郎副総理兼財務相の了承が必要だ。強固とは言えない派閥メンバーとの関係を築き、協力を仰げるかどうかが鍵を握る。

 「防衛省の競り売りなんて、有史以来初めてじゃないか。麻生財務相にしっかり売り上げを報告したい」。河野氏は26日、財源確保のために開催した自衛隊装備品オークションで意気込んだ。練習艦の操舵(そうだ)輪やヘルメットといった中古装備を競売にかける試みで、河野氏が主導。競売人も務め、満足げにハンマーをたたいた。

 世間の耳目を引くのは得意だ。河野氏ツイッターのフォロワー数は165万人を超える。恋愛相談に乗るなど「議員らしからぬ柔らかさ」(女性フォロワー)で若者の支持も獲得。1年前の約70万人から急伸し、国会議員で最上位級に入る。
(略)
 6月20、21日の共同通信世論調査で「次の首相」に河野氏を選んだのは9.2%に上った。石破茂元幹事長、安倍首相に次ぐ3位。自民支持層で見ても11.2%と好位置につける。

 ただ、上司である麻生氏はポスト安倍候補として、岸田派の岸田文雄政調会長らをにらみ…… 17日夜、麻生氏から東京都内の老舗ホテルに呼ばれた河野氏。2人でステーキを食べながら(後略)

www.toonippo.co.jp
※もとは共同通信の配信

ポスト安倍」で激突、河野&西村両大臣の明暗 首相レースは大混戦、今秋が勝負どころか

 ここにきて閣僚としての存在感が際立ち、「ポスト安倍」候補にも名前の挙がる河野太郎防衛相と西村康稔経済再生・コロナ担当相。両者の派手な言動が永田町の注目を集めている。

 河野氏は陸上迎撃ミサイルシステム(イージス・アショア)配備計画の「停止」を、西村氏はコロナ対策での政府専門家会議の「廃止」を、どちらも唐突に宣言して、政権内外に賛否両論を巻き起こした。

 どちらの「宣言」も、事前に政府・与党や関係者への根回しがほとんどなかったことで、「独断専行の政治的パフォーマンス」(自民幹部)などの批判や反発が相次いだ。ただ、国民レベルの評価は河野氏が高く、西村氏には批判的な声が目立っている。ポスト安倍レースでも明暗が分かれる展開と…(後略)

www.msn.com

河野氏ポスト安倍」に浮上 地上イージス撤回で注目 世論次第 ダークホースに

……コスト削減を理由に打ち出した地上イージス計画の停止は、党内の反発を招いたものの「国民には決断力があると好意的に受け止められた」(党関係者)。行政改革に熱心で行革担当相を務めたクリーンな印象も重なる。谷垣禎一前幹事長が勝利した2009年の党総裁選に、世代交代を掲げて出馬した経験もある。

 首相の「意中」の岸田氏は国民の人気が乏しく、政権批判を続ける石破氏は党内基盤が弱い。岸田氏と距離を置く菅義偉官房長官河野氏の手腕を買う。「首相は岸田氏に禅譲できない場合、頭の中に3人の候補がいる。茂木敏充外相と河野氏、菅氏だ」と官邸筋は語る。首相と菅氏は河野氏で一致できる余地がある。

 度量を疑問視する声はある。外相時代、徴用工問題を巡り駐日韓国大使に「極めて無礼だ」と声を荒らげた。記者会見で北方領土問題に関する質問を4回連続無視したことがあり、時に不遜な態度が表に出る。

 政府高官も「突破力はあるがチームプレーは不向き。こだわりが強すぎる」と評する。地上イージスを巡り二階俊博幹事長は「何の相談もなく一方的に発表された」と苦言を呈した。所属する麻生派麻生太郎副総理も擁立に消極的だ。

 脱原発を盛んに唱え、自民党内で異端扱いされた過去もある。(略)…「変人」とやゆされつつ総裁選に挑み続けた小泉純一郎元首相と重ねる向きも…(後略)

www.hokkaido-np.co.jp


これで思い出すことがある。
2006年、優性選挙で大勝しつつも次の総裁選に出馬せず退任することを表明した小泉純一郎首相のもと、総裁選レースが始まったとき、河野太郎は総裁選出馬にそもそも必要な議員20人の「推薦人」も確保できないまま「私は総裁選に出馬したい」と会見した。その時に、その大前提(推薦人はいるの?)を問われた時「世論が推薦人のかわり。世論調査で『次の総理に期待する人』で私の名前が浮上すれば、それをてこに推薦をお願いする」としたのだった。

その結果…どうなったかというと、確かに名乗りを上げたところ、一定の支持が世論調査で出てきた。
だが、そもそも「次の総理に期待する」は、無差別に名前を挙げていい形式の調査と、調査側が候補を列挙するタイプがあり、後者に彼の名前を入れる社がそれほど多くなく、結果的にスタートラインにもつけなかったのだ。
いや、それで多少の話題を呼んだのだから、スタートラインにはまんまとこぎつけた、のだろうか。それから、十数年たって、本当の総理候補となったという。
くわしいことは、この本に書いてある。

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河野太郎徒手空拳で挑んだ2006年総裁選


ここでも別の視点で少し紹介してたな

m-dojo.hatenadiary.com

小選挙区下では、党首の人気がここの議員の当落に直結する。だから党首選も”公選”的になり、世論の人気が左右する。

・ただ「候補一覧」をつくるだけで一つの選択。
例えば候補は与党議員だけなのか、野党も入るのか、引退した元議員(※小泉とか)や現在知事のような人も入るのか
・2006年の自民党の後継総裁選レースは安倍晋三が終始トップを走っていた。だが、福田康夫靖国神社問題などで小泉政権と距離を置く発言をすると一気に上昇。「安倍・福田2強対決だ」「安倍か、福田かの二者で調査をすればわからないかも」との声もあがった
・だが、自民党内や党員の状況を見ると終始安倍が強さを見せていた。実は世論調査の数字は当然、非自民の支持者も対象にしており、福田の上昇は小泉と距離をおいたための、野党支持者の吸収があったためと思われる・・・

なかなか面白い。そしてもうひとつの挿話。

・まったく党内基盤を持たない河野太郎が2006年5月、”出馬会見”を行った。「総裁候補になろうと思っている」…候補に? 実は総裁選に出られる前提、推薦20人のめどが全然立ってなかったのだ。
・だが河野にはひとつの戦略があった(1)まず”立候補”をメディアで表明。そして…(2)「世論調査が、推薦人制度にかわる予備選だ」として「次の首相にふさわしい人」の数字を待つ。(3)その数字をもとに推薦を議員に訴える。というものだった。
・ この試みは「多くの国会議員の冷笑を誘った」がいくつかの社の調査では「実際に3%を獲得し、2%の谷垣禎一を数字で追い越し、麻生太郎にも肉薄した」と筆者はいう。
・だが、実は「次の首相候補」に河野を選択肢として入れた社は数社で、多数の社はそもそも選択肢としなかった。そのためこの試みは挫折した…


良くも悪くもゲリラ戦で挑んだ時から、状況は変わっているのか。
実際に総裁選ともなれば、支持するグループがいるか、という話にもなってくるのだろうが。